著者
益川 敏英
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.30, no.10, pp.730-732, 1975-10-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
6
著者
益川 敏英 山脇 幸一 棚橋 誠治 原田 正康 野尻 伸一 前川 展祐 早川 雅司 戸部 和弘 酒井 忠勝 野中 千穂 青木 保道 松崎 真也 柴田 章博 曽我見 郁夫 深谷 英則
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2010-04-01

質量の起源を担うヒッグス粒子が発見されたが、その本性は未解決のままである。本計画は「はしご近似」や「ホログラフィー」の模型的計算に基づき、ヒッグス粒子が「ウォーキングテクニカラー理論」で予言された軽い複合粒子「テクニディラトン」として説明できることを示した。一方、第一原理計算方法である格子QCDの計算機シミュレーションにより、フレーバー8のQCDが「ウォーキングテクニカラー理論」の候補となること示し、他のグループも追認した。さらに、フレーバー12(複数の他グループが追認)とフレーバー8において軽いフレーバー1重項スカラーメソンを発見した。後者は「テクニディラトン」の候補である。
著者
益川 敏英
出版者
名古屋大学
巻号頁・発行日
1967

identifier:http://hdl.handle.net/2237/11250
著者
益川 敏英 Maskawa Toshihide
巻号頁・発行日
1967-03-25

近年素粒子物理学において多くの発展がなされた. SU(6)-理論は質量の軽い重粒子“Octet Baryon”と“Decuplet Baryon”をスピンも考慮に入れて“56-plet”に体系化し,分類することに成項した。このことはこれ等重粒子が“urbaryon”からおもにスピン,ユニタリースピンによらない力から構成されていることを示唆する。一方において核力の分析等からも明らかなようにYukawa相互作用が中間子と重粒子の間に働いており,このYukawa相互作用はSU(6)-対称性と矛盾するものであることはSU(6)-対称性が提案されるとほぼ同時に多くの人々によって指摘された。この悶着を克服するためにOhnukiとToyodaは複号模型の立場に立って,次のように考えた. すなわち“urbaryonの間に働く相互作用は次のように二つの部分に分けることが出来る。 H^int = H_Ⅰ^int +H_Ⅱ^int ここでH_ⅠはSU(6)-不変な部分であり,H_Ⅱはそうでない部分を表している. 重粒子のmass-spectrumがSU(6)の対称性によりよく説明されていることは,そのspectrumの重要な,定性的な部分はH_Ⅰ^intで決められ,H_Ⅱ^intによる修正すなわち,Yukawaの相互作用による修正は大きな,質的な変化をもたらさない。と考える”しかし実際にはCheuがstatic meson theoryを使って中間子核子散乱のアイソスピンⅠ=\frac{3}{2},全角運動量J=\frac{3}{2}の状態において共鳴準位が生ずることを示した。 これはH_Ⅰで作られたmass-spectrumがH_Ⅱにより質的に変化されられる可能性を示している. (すなわち,共鳴準位のない所にH_Ⅱによりそれが出現したり,H_Ⅰにより一つ存在している所へH_Ⅱによってもう一つ)しかし,H_Ⅱで作られた共鳴準位はこれが作られたのと同じほどの力でH_Ⅰにより作られた粒子と混合するので(H_Ⅱにより)すぐに,H_ⅠとH_Ⅱによる粒子又は共鳴準位が二つ現れるとは云えない. 故にこの論文ではH_Ⅰにより作られたmass-spectrumがH_Ⅱにより(このH_Ⅱが共鳴準位を作るほと大きいとき)どのように修正されるか,またどのような現象が期待出来るのかを調べる。
著者
益川 敏英 堀場 雅夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1481, pp.104-109, 2009-03-09

堀場 ノーベル物理学賞、おめでとうございます。少し不思議に思ったのですが、なぜ35年前の研究が今頃受賞することになったんですか。 益川 確かに理論は1970年代にできました。ですが、素粒子論は実証科学ですから、理論を確かめるにはまず、「トップクォーク」という物質を見つけ、さらに、それがしかるべき振る舞いをすることを確認しなければいけない。
著者
益川 敏英 Maskawa Toshihide
巻号頁・発行日
1967-03-25 (Released:2009-03-09)

名古屋大学博士学位論文 学位の種類:理学博士 (課程) 学位授与年月日:昭和42年3月25日