- 著者
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矢入 健久
- 雑誌
- 情報処理
- 巻号頁・発行日
- vol.56, no.8, pp.777-780, 2015-07-15
人工衛星等の宇宙システムの運用では,地上局に送られてくるデータからシステムの健康状態を監視し,故障や不具合の兆候を迅速に検知することが重要である.従来は,専門家によって事前定義されたリミット値やルールを用いた監視法が主流であるが,近年,蓄積された過去の膨大なデータと発展著しい機械学習技術を組み合わせた学習型あるいはデータ駆動型の状態監視法が注目されている.そこで本稿では,学習型状態監視法の基本的な考え方や手法を解説するとともに,JAXA 研究開発本部の小型実証衛星4型(SDS-4)プロジェクトチームと共同で実施した検証実験の結果の例,および,この実験で得られた知見を紹介する.