著者
櫻田 麻由 矢入 健久
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

宇宙機の運用において,テレメトリデータから素早く異常を発見することは重要な課題であり,様々な機械学習手法が用いられている.本研究では,オートエンコーダとよばれる,ニューラルネットワークによる非線形次元圧縮手法を人工衛星のテレメトリデータに適用し,異常の検出に成功した.線形PCA、カーネルPCAと比較することで,その有用性を示した.
著者
河原 吉伸 矢入 健久 町田 和雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.76-85, 2008 (Released:2008-01-29)
参考文献数
20

In this paper, we propose a class of algorithms for detecting the change-points in time-series data based on subspace identification, which is originaly a geometric approach for estimating linear state-space models generating time-series data. Our algorithms are derived from the principle that the subspace spanned by the columns of an observability matrix and the one spanned by the subsequences of time-series data are approximately equivalent. In this paper, we derive a batch-type algorithm applicable to ordinary time-series data, i.e., consisting of only output series, and then introduce the online version of the algorithm and the extension to be available with input-output time-series data. We illustrate the superior performance of our algorithms with comparative experiments using artificial and real datasets.
著者
中須賀 真一 森 治 矢入 健久 松永 三郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

東京大学・東京工業大学の学生が手作りで製作を進めてきた10cm立方,1kgの超小型衛星CubeSat"XI(サイ)"および"CUTE-1"は最終的な機能試験を行い、平行して衛星の国際標識(Spage Warn)の登録、使用周波数に認可と衛星局・地上局の免許取得、輸出許可申請などの手続きを行い、日本での作業を完了した。2003年6月に打ち上げ射場であるロシア・プレセツク宇宙基地に学生・教官の手で輸送され、ROCKOTという3段ロケット上段に取り付けられる作業までを共同で実施した。同ロケットは6月30日23時15分(日本時間)に成功裡に打ち上げられた.7月1日午前0:48に高度824kmの太陽同期円軌道に投入され,その後順調に飛行し,午前4時すぎに日本上空を通過する際に,東京大学および東京工業大学の地上局にてビーコンが受信された。投入軌道は予定通りで,正常に起動・分離・アンテナ展開されたことが確認できた.その後、両大学において、順調に軌道上運用が行われ、それぞれに計画していた種々の展開実験、通信実験,地球画像の撮像とそのダウンリンク実験,姿勢運動の推定などの実験を行ってきた。8ヶ月たった2004年2月末においてもまったく異常なく動作を続けている。これらの実績は、宇宙開発、特に衛星分野における大学の存在を示した点で、また民生品を用いた低コスト・短期間開発の超小型衛星バスでも軌道上で正常に動作することができることを示した点で、大きな成果であったと考えられる。また、打ち上げに向けて実施した種々の国際調整や手続きは貴重な経験であり、今後大学で衛星を開発しようというグループにとって有益な情報をもたらすであろう。また、超小型衛星の軌道上運用の方法を実践的に獲得し、新しいプロトコルや地上局ネットワークを試行し効果があることを確かめられたことも、今後の超小型衛星の軌道上運用にとって大きな成果であると考える。
著者
伊藤 麻里 矢入 健久
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.3E43, 2014 (Released:2018-07-30)

近年、生活をサポートする便利なシステムが増えている。しかし、人間がそのようなシステム頼ることで、行動決定の際の思考プロセスを省略してしまう可能性がある。そこで、人間とシステムとの知識共有及び人間への思考支援が必要だと考える。本研究では、部屋の片付けをテーマとして、片付けプロセスに関する知識共有及び思考支援を行う。主成分分析を用いて物体配置に意味付をし、これを介して知識共有及び思考支援を実現する。
著者
矢入 健久
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.777-780, 2015-07-15

人工衛星等の宇宙システムの運用では,地上局に送られてくるデータからシステムの健康状態を監視し,故障や不具合の兆候を迅速に検知することが重要である.従来は,専門家によって事前定義されたリミット値やルールを用いた監視法が主流であるが,近年,蓄積された過去の膨大なデータと発展著しい機械学習技術を組み合わせた学習型あるいはデータ駆動型の状態監視法が注目されている.そこで本稿では,学習型状態監視法の基本的な考え方や手法を解説するとともに,JAXA 研究開発本部の小型実証衛星4型(SDS-4)プロジェクトチームと共同で実施した検証実験の結果の例,および,この実験で得られた知見を紹介する.
著者
乾 稔 矢入 健久 河原 吉伸 町田 和雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第23回 (2009)
巻号頁・発行日
pp.1B12, 2009 (Released:2018-07-30)

システム監視へのデータマイニングの適用は結果の解釈の困難さや,その後の異常診断へのつなげ難さという欠点があるが,それらを克服するアプローチとして,入力空間で結果を解釈することが出来る次元削減と再構成誤差を用いた異常検知法がある.本稿では,多くの次元削減法からタイプの異なる5つの次元削減法とk-means法について,ベンチマークデータと実際の人工衛星データを用いて異常検知の観点から比較検討を行った.
著者
小田 哲生 塩井 宏亮 谷本 啓 武石 直也 桑原 絢一 矢入 健久 酒匂 信匡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年の機械学習の発展を受けて、人工衛星の異常検知の分野でも様々な手法が提案されてきた。我々はこれらの手法を統合した小型衛星向けの状態監視・異常診断システムを開発中である。本論文では開発への取り組みと、機械学習を応用した異常診断システム実用化することで、人工衛星の分野で異常診断の方法がどのように変化していくかについて述べる。
著者
上甲 昌郎 河原 吉伸 矢入 健久
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

本論文では、機会学習とシステム制御の二つの分野の近年の成果を統合した、非線形システムの学習アルゴリズムを提案する。CCAの確率的解釈と同様にして部分空間法を確率的解釈することで、局所線形モデルの整列による非線形システムの学習法へと拡張が可能になる。最後にモーションキャプチャのデータへと適用し、本手法の有用性を示す。