著者
石田 真也 井上 昂治 中村 静 高梨 克也 河原 達也
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.239-240, 2017-03-16

本稿では,傾聴対話システムにおける多様な応答の種類の選択や内容について述べる.近年,人間がロボットやエージェントと対話する機会が増えており,その中でも人間と自然な雑談を行えるシステムの研究が盛んである.本研究では,より自然な傾聴対話システムを構築するため,音声状態のユーザの発話を入力として,それに対する「掘り下げ質問」,「繰り返し応答」,「語彙的応答」,「自分語り」,「評価応答」の全ての応答を生成し,そのうちから文脈や先行発話の特徴を基に,統計的に適切な応答を1つ選択し,出力するシステムを提案する.
著者
石田 真也 高野瀬 洋一郎 紙谷 智彦
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.119-138, 2014-11-30 (Released:2017-08-01)

低地水田地帯を水湿生植物のハビタットと位置付けた農地計画の検討のためには、耕作水田、休耕田、水路など複数の土地利用タイプの植生を全体的に評価する必要がある。そこで、新潟県越後平野の水田地帯に存在する4つの土地利用タイプ(耕作水田・休耕田・土水路・コンクリート三面張り水路)の全257ユニットを対象に植生調査を実施した。調査の結果、耕作水田では、ユニット間での種組成のばらつきが小さく、全体としての水湿生植物種数は休耕田や土水路と比較して少なかった。しかし、耕作水田ではユニットあたりの水湿生一・越年草種数は休耕田と並んで最も多く、マルバノサワトウガラシやミズマツバなどの絶滅危惧種が広汎に出現した。管理方法が圃場ごとに異なる休耕田では、ユニット間での種組成のばらつきが大きく、全体としての水湿生植物種数が最も多かった。一部の休耕田は、耕作水田のように頻繁な攪乱が起こる環境下では生活史を完了することが難しい種、特に多年草にとってのハビタットとして重要であることが示唆された。しかし、休耕田では外来種も多く確認された。土水路では、ユニットあたりの水湿生植物種数は耕作水田や休耕田よりも少ないものの、全体としての種数は休耕田に次いで多かった。浮葉植物や沈水植物の出現が確認されたのはほとんど土水路のみであったことから、土水路の存在は水田地帯全体としての水湿生植物の種多様性の維持に重要であることが示された。一方、コンクリート三面張り水路では、ユニットあたりの種数が極端に少なく、水湿生植物のハビタットとして位置付けることが難しい環境であることが示唆された。低地水田地帯における水湿生植物の保全のためには、耕作水田、休耕田、土水路など複数の土地利用タイプに特有の種群をそれぞれ保全し、相互に補い合うことで、水田地帯全体として種多様性向上を図ることが望ましいと考えられた。
著者
石田 真也 永原隆嗣 小西良往
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.99-104, 1979-03-15

本論文では 鉄道における乗車券発行システムに関連して開発された漢字パターンデータ圧縮方式について述べている.本圧縮方式の特徴は (1)漢字自身をあらかじめ圧縮に都合の良いようにいくつかの種類の基本図形-直線 長方形 平行四辺形 四辺形-のみで構成したこと (2)各基本図形の位置 大きさ等を2次元ベクトルの系列として表わし 各ベクトルをその出現頻度を考慮し 可変長符号を用いて効率的に符号化したこと などである.本圧縮方式を定期乗車券発着駅名用漢字(32×32ドット)に適用した結果 平均約1/3.2の圧縮率を得た.