著者
尾野 嘉邦 石綿 はる美 三輪 洋文 横山 智哉 中村 航洋 松林 哲也 粕谷 祐子 木村 泰知 河村 和徳
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究の目的は、人々のジェンダーバイアスとその政治的影響を包括的に検証し、「指導的地位」に占める者の間に大きな男女格差が生じる要因と解決策を明らかにすることである。それにより、政治や社会において男女共同参画をさらに進めるだけでなく、男女それぞれが個人として、多様な選択やキャリアの実現を可能とするための方策を考える。そのために、①議事録などのテキストデータを機械学習によって分析するテキストマイニング、②サーベイ実験などの実験的手法により因果関係の解明を目指す行動実験、③世界各国の専門家を対象とした大規模なサーベイによる国際比較調査、という複数の手法を用いて、学際的かつ国際的に研究を行う。
著者
水野 紀子 大村 敦志 早川 眞一郎 小粥 太郎 澁谷 雅弘 久保野 恵美子 嵩 さやか 桑村 裕美子 阿部 裕介 石綿 はる美
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-10-31

本研究は、相続法の立法的提言を主たる目的としたものであったが、研究開始後に本研究に対する社会的要請は急激な高まりを見せた。具体的には、新信託法と相続法の矛盾の露呈、東日本大震災に関する相続問題、生殖補助医療の進展や実親子法に関する新判例の続出、非嫡出子に関する最高裁判例に基づく相続法改正作業などが挙げられる。本研究メンバーは、こうした社会的要請に応えて、相続法に関する数多くの専門書、研究論文等を刊行し、日本私法学会シンポジウムにおいて発表を行うなどの学術的研究を進めるのみならず、これらの研究成果を生かして立法作業において大きな貢献をした。
著者
水野 紀子 嵩 さやか 鳥山 泰志 石綿 はる美 池田 悠太 渡辺 達徳 大村 敦志 得津 晶 早川 眞一郎 小粥 太郎 森田 果 藤岡 祐治 中原 太郎 久保野 恵美子 吉永 一行 澁谷 雅弘 今津 綾子 金谷 吉成
出版者
白鴎大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2018-04-01

2018年度は、高齢者財産管理に関する諸問題を、.死亡時の財産処理、生前の財産保全・運用、消費者被害の分野ごとに、社会問題班が、具体的な社会問題について、A. 手続班、B. 後見班、C. 消費者班ごとに検討し、カテゴリ班Iが、公的介入の在り方についての総論的検討を行った。具体的には、A. 手続については今津が近時話題となる子の引渡事件を中心に家事事件について公的介入の要否・在り方を検討し、B. 後見班では、国家の後見的介入についてインプットの代表例の税制について分担者渋谷、藤岡が相続税及び資産税を検討し、かかる税制・国民負担の関係を踏まえた上で、アウトプットの代表例である社会保障について分担者嵩が所得保障や医療・介護保障の問題点の分析を行った。また、A.,B.両面にわたる問題として、分担者石綿が近時の相続法改正における生存配偶者の保護を素材に、遺産分割の交渉のスタートとなり、かつ、「後見的保護」となる民法のルールについて分析を行った。C. 消費者班では、消費者法のみらず消費者保護を一部取り込んだ民法(債権法)も含めて分担者渡辺が総論的な検討を示し、分担者中原が具体的なトピックを素材に検討を深め、分担者得津は投資商品(金融商品)の売買契約のプロセスの瑕疵について検討を行った。これらの諸問題の分析手法について、分担者森田が、法制度の現実社会に与える影響(相関関係・因果関係)の析出の検討を深め、その具体的な成果を海外で公表した。これに対して、総論的検討を行うカテゴリ班Iでは、代表者水野が、A.手続、B.後見、C.消費者のすべてにわたる高齢者の財産管理を保護する制度的インフラの不存在を指摘し、諸外国を参考に、いかなるインフラが不足しているのか、国家的保護の「類型」の候補を指摘した。そして、水野、中原、石綿は2019年度比較法学会のシンポジウム報告の準備を進めた。