著者
西村 拓生 岡本 哲雄 吉田 敦彦 山内 清郎 井谷 信彦 辻 敦子 神戸 和佳子 山田 真由美
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

教育における宗教性は、教育という営みの根底を考える際に非常に重要な契機である。この問題を考える際に思想史的に注目すべきなのが、京都学派の哲学に源流をもつ教育哲学の系譜である。この研究では、京都学派教育哲学の諸思想を分析し、その中に、「生命性と超越」を鍵概念とする系譜、「臨床性から公共性」という志向をもつ系譜、そして「言語の限界と可能性」をめぐる系譜を見出した。さらに、その分析を基盤として、教育における宗教性・超越性に関する多様な思想史的・人間学的研究を行ない、包括的・体系的な研究への足掛かりを構築した。
著者
神戸 和佳子 原 圭寛
出版者
湘南工科大学
雑誌
湘南工科大学紀要 = Shonan Institute of Technology journal (ISSN:09192549)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.85-92, 2021-03

本稿は,中等教育において必修となっている「総合的な学習(探究)の時間」の教育課程内の位置づけと意義について,実践例を交えて検討することで,中学校及び高等学校のカリキュラム編成の一助とすることを目的とする。ここでは国立教育政策研究所が示す「総合的な学習の時間」の事例について,奈須の述べる「コンピテンシー・ベイス」の教育が持つ「危うさ」という観点から,改訂版ブルーム・タキソノミーの枠組みを用いて分析することでその問題点を指摘し,これを補完し得るものとしてアメリカ・ハワイ州におけるP4Cの実践を紹介する。 This paper examines the Period of Integrated Studies in secondary schools in Japan, from the viewpoint of the "risks which competency-based education has," by using the framework of Revised Bloom's Taxonomy and comparison with an activity of P4C Hawaii. As a result, representative cases of the Period of Integrated Studies contain such risks and the activity in P4C Hawaii contains hints to solve them.