著者
竹内 延夫 杉本 伸夫 桜井 捷海 馬場 浩司 上野 敏行
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.11, no.10, pp.763-771, 1983
被引用文献数
1

Pseudo-random-modulation CW lider (RM-CW lider) is a new lider technique, which is essentially an optical version of the pseudo-noise (PN) radar. However, the crossover function is introduced to the RMCW lider in order to suppress the near-, distance strong-echo contribution. In his paper, RM-CW lidar is theoretically treated both in Mie-scattering lidar and differential absorption lidar (DIAL) cases. The fundamental performance of the former is experimentally demonstrated and the ability ofthe latter is discussed in a detailed case using an Ar laser as a transmitting laser.
著者
竹内 延夫 桜井 捷海
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.320-328, 1989

A diode-laser random-modulation cw lidar (DL-RM-CW lidar) has an advantage of portability and versatility in handling. This paper reports examples of the npasurements of visibility and road dust dispersion by using the DL-RM-CW lidar.
著者
竹内 延夫 馬場 浩司 桜井 捷海 上野 敏行 井戸田 健 新井 敏弘 常見 真人 石河 直樹
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.353-364, 1985

Random-modulation cw (RM-CW) lidar has characteristics that make it possible to use a small-power cw laser as the light source. Development of laser diodes (LD) has been very rapid recently. The laser diode is compact in size and can be driven with little energy compared with traditional lasers, so that it is the most promising candidate for use in a portable, compact and practical lidar system. In this paper, a prototype portable RM-CW lidar system with an LD light source is reported. This is the first report of a practical LD system, to the authors' knowledge. Measurements of the spatial aerosol profile up to several hundred meters, as well as cloud ceiling-height up to several kilometers, were detected, at night time with this system and are shown in this paper.
著者
竹内 延夫 馬場 浩司 桜井 捷海 上野 敏行
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.1630-1636, 1987
被引用文献数
2

擬似ランダム変調CWライダー (RM-CWライダー) はcwレ-ザー光を擬似ランダムコードで変調することによって散乱体の空間分布を得る新方式のライダーである.半導体レーザーはピーク出力は大きくないが平均パワーは比較的大きく, RM-CWライダーの光源として適している. RM-CWライダーの原理と半導体レーザーを光源とした装置,特徴,大気汚染・気象計測への応用,とくに視程や粉塵拡散の測定例を紹介する.
著者
竹内 延夫
出版者
The Remote Sensing Society of Japan
雑誌
日本リモートセンシング学会誌 (ISSN:02897911)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.3-20, 1982-03-05 (Released:2009-05-22)
参考文献数
68
被引用文献数
2

Laser radar (lidar) is an excellent remote monitoring method for obtaining spatial resolved information of the atmosphere. This paper consists of the followings : 1) an outline of the principle in laser radar measurement and types of laser radars, 2) laser radar systems, and 3) measurements of typical phenomena in air pollution and air-pollution related meteorology, using three laser radar systems (a mobile Mie-scattering laser radar, a large laser radar and a differential absorption lidar (DIAL)) at National Institute for Environmental Studies. Described phenomena cover aerosol dispersion of a stack plume, NO2, concentration distribution in a plume, temporal and spatial structures of atmospheric boundary layer using an aerosol distribution as an indicator, and wide-area pollution map. In addition, data processing of image data of wide-area pollution is described.by Nobuo Takeuchi
著者
竹内 延夫
出版者
The Remote Sensing Society of Japan
雑誌
日本リモートセンシング学会誌 (ISSN:02897911)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.99-108, 1986-06-30 (Released:2009-12-11)
参考文献数
18

Satellite image sensors are widely used in the field of meteorology, land-use classification, resource search and marine monitoring. On another side, "sounders", which derive spatial profile of meteorological parameters and atmospheric species from multichannel data, show the steady progress. In this report the satellite sensors for the middle atmosphere (stratosphere and mesosphere) measurement are surveyed with some examples of the measurement.
著者
呉 尚謙 君島 哲也 増崎 宏 久世 宏明 竹内 延夫
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.99-104, 2000-02-05
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

近赤外波長域で発振するInGaAsP分布帰還型半導体レーザーを光源とし, 耐食性を有する多重反射サンプルセルを用いて窒素及び塩化水素ガス中微量水分の定量を試みた. 一般に, 可干渉距離が長い半導体レーザーと多重反射セルと組み合わせた場合, 多重反射により大きな干渉ノイズが生じ, 分析システムとしての測定感度を低下させる問題がある. 本研究では, 測定感度を高めるため, 半導体レーザーの特性や測定条件に合わせて多重反射セルの鏡間距離を調整した. これにより, 干渉ノイズの波長周期を吸収信号の線幅から分離させる. その上で, 多段移動平均処理によって光干渉ノイズの影響を除去し, 高感度な定量測定を実現した. 多重反射セルの吸収光路長を20mに設定した場合, 窒素ガス中の水分をppbオーダーまで実測することが可能となり, 検出下限は2.3 ppbであった.
著者
竹内 延夫
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

浮遊粒子状物質(SPM)は地球環境の熱収支、大気汚染に影響し、その組成はディーゼルエンジン等の元素状炭素(EC)の寄与の同定などに関連し、重要である。都市大気の例として千葉のエアロゾルを捕集分析し、ECの混入の割合が微小成分(2μm以下)で25%、粗大成分(2μm以上)で9%と、以上に大きいことを確かめた(特に冬季に多い)(Yabuki, et al., CLEO 2003)。ECが多いと吸収の割合が大きくなり,後方散乱対する消散係数(吸収+散乱)の割合S_1(ライダー比)が大きくなる。都市性のエアロゾルモデルを仮定し、2波長での同時観測ライダーデータから、解析により求めた消散係数/後方散乱係数比と消散係数の高度分布プロファイルを実測ライダーデータから,他の補助データ無しで求める手法を開発した。これは理論計算に基づいて求めたパラメータと実測データの隣接する高度間の関係がエアロゾルモデルによる波長間の関係を満たす条件から、各高度でのパラメータが求められる(Yabuki, et al, JJAP,2003)。エアロゾルのモデルを仮定し、消散係数を用いた光学的な濃度分布から重量濃度分布への変換係数が求められると、各高度におけるエアロゾル濃度分布の導出が可能となる。実大気中では湿度によりエアロゾルの状態が変化するので地上で測定した湿度を用いてエアロゾルの膨張・光学的性質の湿度による変化を考慮し、連続観測ライダーの値と地上における観測値の変化の相関関係を取ることによって大気の境界層の中ではエアロゾルの混合が短時間(1時間より遥かに短い時間)でおこり、532nmにおける変換係数が0.08〜0.1(g/m^3)/(m^<-1>)であることが求められた。これにより、湿度が分ると、都市域上空の境界層内のエアロゾル量の空間分布が求められることが可能となった(Nofel, et al, AE, 2004)。
著者
中島 映至 太田 幸雄 竹内 延夫 高村 民雄 沼口 敦 遠藤 辰雄
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1998

本研究は、ほぼ当初予定した計画以上の成果をあげて終了した。主な成果としては、(1)船舶用のスカイラジオメーターが全自動で稼動し、観測船白鳳丸やみらいによる観測のみならず日本-オーストラリア間の2つの商船航路において定期観測を実現できた。それによって幅広い緯度範囲においてエアロゾルの気性積算の光学特性が明らかになりはじめた、(2)エアロゾル気候モデルがほぼ完成し、自然起源と人為起源のエアロゾルの放射強制力がシミュレーションできるようになったことが挙げられる。その結果、エアロゾルの一次散乱アルベドがアジアの広域において0.8から0.9と言う低い値であり大きな太陽放射吸収を引き起こしていること、そのために、産業革命以降の人為起源エアロゾルの直接効果による全球平均放射強制力は今まで言われていたものよりもかなり小さく-0.20W/m2程度であることが明らかになった。人為起源の硫酸塩エアロゾルと有機炭素エアロゾルによる冷却効果(日傘効果)の約半分が黒色炭素エアロゾルによる加熱硬化によって相殺されている。また、人工衛星によるエアロゾルと雲の光学的特性のリモートセンシング手法が確立され、1990年の1,4,7,10月の4ヶ月に適用された。その結果、低層の水雲の光学特性がエアロゾル粒子の気柱総数に依存する「エアロゾルによる間接効果」をはじめて全球規模で確認できた。産業革命以降の人為起源エアロゾルが海上で引き起こした間接効果の大きさは-1W/m2程度であると推定される。