著者
根本 淳子 竹岡 篤永 高橋 暁子 市川 尚 鈴木 克明
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.427-439, 2023-12-20 (Released:2023-12-16)
参考文献数
20

インストラクショナルデザイン(ID)分野では国際的には状況に応じて新しいものを生み出すデザインの重要性が指摘されているが,国内ではこの高次のスキル向上を支援するプログラムは存在しない.本研究では状況に応じたデザイン力に着目し,大学授業の改善支援を担う上級インストラクショナルデザイナー(上級IDer)向けに,他者(クライアント教員)への提案に必要な視点「寄り添う」を養成する講座を開発した.関連プログラムの位置づけを整理し,授業改善提案に先立ちクライアント教員の状況やニーズを聞き取ることができる支援ツール「8つの質問」を開発した.試行の結果,本講座参加者は,クライアント教員の授業への思いに寄り添う授業改善を提案ができていた.クライアント教員に寄り添う視点を取り入れるための仕掛けづくりができた.今後はクライアント教員の授業改善の度合いから「寄り添う」ことができたかどうかを確認していく予定である.
著者
高橋 暁子 根本 淳子 竹岡 篤永 市川 尚 鈴木 克明
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.249-258, 2023-06-20 (Released:2023-07-14)
参考文献数
17

本研究では,Instructional Design(ID)の専門家の養成を目指した「大学版上級ID 専門家養成講座」のワークショップを題材に,修了者の継続的な参加が修了者自身にどのような意義があるのかを明らかにしようとした.参加者アンケートから,前年修了者がファシリテータとしてワークショップに参加したことで,参加者は有用なアドバイスを得られたと感じていることが示唆された.また,前年修了者に対するフォーカスグループインタビューでは,ワークショップへの継続参加がリフレクションの機会になっていることなどが示唆された.一方で,継続参加の効果についてさらなる分析が必要であることが確認された.
著者
仲道 雅輝 竹岡 篤永 根本 淳子
出版者
日本リメディアル教育学会
雑誌
リメディアル教育研究 (ISSN:18810470)
巻号頁・発行日
pp.2021.07.20.02, (Released:2021-09-01)
参考文献数
14

初年次教育における学生の学習経験の質向上に向けた授業改善の取り組みとして,Parrishの「ID美学第一原理」に示される学習者要因(4要因:意図・プレゼンス・開放性・信頼感)を枠組みとした「授業改善ヒント集;学習者要因編」を作成した。このヒント集の項目は,初年次教育に携わる教員への半構造化面接法により導き出されたものである。授業改善の方策として,意図20項目,プレゼンス35項目,開放性21項目,信頼感24項目が抽出できた。これらは,授業を通じて,学生の学習経験の質の向上に取り組もうとする教員の自己評価や授業改善の手掛かりとなるものである。
著者
竹岡 篤永 根本 淳子 吉田 明恵 高橋 暁子
雑誌
研究報告教育学習支援情報システム(CLE) (ISSN:21888620)
巻号頁・発行日
vol.2016-CLE-20, no.5, pp.1-4, 2016-11-11

大学連携による e ラーニングの質保証ガイドラインに基づいたチェックシートを試作した.チェックシートとガイドラインとを一体化させ,対象コンテンツの情報をチェックシートに記載することによってガイドラインの内容を保証させるようにした.また,チェックシートをガイドラインに準拠させる中で,ガイドラインの見直しにも取り組んだ.この一連の経緯を報告する.
著者
仲道 雅輝 竹岡 篤永 根本 淳子
出版者
日本リメディアル教育学会
雑誌
リメディアル教育研究 (ISSN:18810470)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.179-189, 2021 (Released:2022-08-20)
参考文献数
14

初年次教育における学生の学習経験の質向上に向けた授業改善の取り組みとして,Parrishの「ID美学第一原理」に示される学習者要因(4要因:意図・プレゼンス・開放性・信頼感)を枠組みとした「授業改善ヒント集;学習者要因編」を作成した。このヒント集の項目は,初年次教育に携わる教員への半構造化面接法により導き出されたものである。授業改善の方策として,意図20項目,プレゼンス35項目,開放性21項目,信頼感24項目が抽出できた。これらは,授業を通じて,学生の学習経験の質の向上に取り組もうとする教員の自己評価や授業改善の手掛かりとなるものである。