著者
畑 秀明 水野 修 菊野 亨
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.1_106-1_117, 2012-01-26 (Released:2012-02-26)

近年,ソフトウェアリポジトリのデータマイニングを利用した不具合予測の研究が活発に行われている.不具合予測に関連してどのようなメトリクスが研究されているかを明らかにするため,本稿では系統的レビューを行った.2つの論文誌と5つの国際会議において,2000年から2010年に発表された文献のうち63編を調査した.研究されたメトリクスを分析するため,測定対象と測定に必要な履歴情報に基づき8つの領域に分類した.レビューの結果,主に2005年以降コードやプロセスの履歴に基づくメトリクスが研究されるようになっており,また2008年以降には新たに開発組織や地理的位置関係に関連したメトリクスが提案されていることが明らかになった.
著者
吉村 健太郎 菊野 亨
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.295-302, 2009-04-15

多機能化,多品種化を続ける組込みシステムにおいて,ソフトウェア開発の重要性は年々高くなっており,多くの開発技術が提案されている.ソフトウェアプロダクトラインエンジニアリング(以下,SPL)は,特に多品種製品向けに技術要素を体系化した開発方法論である.本稿では実験事例に基づいて,組込みシステム開発におけるSPLの位置付けとその導入戦略について解説する.
著者
奥山 拓矢 土屋 達弘 菊野 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.337, pp.7-12, 2005-10-10

ゴシップアルゴリズムは, P2Pオーバーレイネットワークで用いられる, 高信頼性, 且つスケーラブルなブロードキャスト手法である.本研究では, P2Pオーバーレイネットワークの代表的なトポロジーとして, スケールフリーネットワークに着目し, そのネットワークトポロジーでの, ゴシップの耐故障性を向上を目的とする.先ず, 各ノードがその周囲のノードのメッセージ伝搬状況を推測し, 状況が悪い場合にメッセージの再送を行う手法を提案する.さらに, スケールフリーネットワークで優れた通信コスト効率が確認されている決定性ゴシッププロトコルと, 提案手法を組み合わせる事でコスト効率と耐故障性の両面に優れたプロトコルを提案する.スケールフリーネットワークのモデルを用いて, 提案するプロトコルと従来プロトコルの比較実験を行い, その結果を示す.
著者
土屋 達弘 菊野 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.10, pp.2663-2674, 2007-10-01
被引用文献数
3 2

本論文は,ペアワイズテストと呼ばれるソフトウェアテスト手法に関するサーベイである.ペアワイズテストとは,ソフトウェアの入力パラメータの相互作用に注目し,フォールトを効率良く顕在化する手法である.具体的には,入力パラメータのペアのすべてに対して,それらがとり得る値の組合せすべてを網羅するようにテストを行う.ここでは,ペアワイズテストの定義と,この手法の背後にある根拠について述べた後,ペアワイズテストの条件を満たすテスト集合の構成問題について論じる.更に,ペアワイズテストの有効性について,知られている研究成果を紹介する.
著者
土屋 達弘 菊野 亨 ツチヤ タツヒロ キクノ トオル Tsuchiya Tatsuhiro Kikuno Tohru
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-, no.8, pp.2201-2201, 2008-08-01

本論文誌2007年10月号掲載のペアワイズテストに関するサーベイ論文において,ペアワイズテストの起源を米国の研究とする,事実と異なる記述があった.本論文では,ペアワイズテストの発明が日本において(少なくとも同時期に独立して)なされたことを,初期の関連文献とともに説明する.
著者
土屋 達弘 菊野 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.8, 2008-08-01

本論文誌2007年10月号掲載のペアワイズテストに関するサーベイ論文において,ペアワイズテストの起源を米国の研究とする,事実と異なる記述があった.本論文では,ペアワイズテストの発明が日本において(少なくとも同時期に独立して)なされたことを,初期の関連文献とともに説明する.
著者
菊野 亨 水野 修 水野 修
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ソフトウェア開発のプロジェクトにおける混乱状態回避を目的として,プロジェクトに関するメトリクスから混乱するかどうかの診断手法を開発した.実際のソフトウェア開発プロジェクトにおいて収集されたメトリクスデータを利用して,その有効性を示した.