著者
萩原 篤太郎
出版者
日本物理化學研究會
雑誌
物理化學の進歩
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.43-54, 1937-02-28

1 0 0 0 OA 農夫症の研究

著者
松島 松翠 寺島 重信 磯村 孝二 市川 英彦 横山 孝子 大柴 弘子 井出 秀郷 萩原 篤 清水 博昭 白岩 智恵子
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.135-144, 1969-03-01 (Released:2011-02-17)

長野県南佐久郡八千穂村の三部落から, 40才代及び50才代の男女113名を選び, 2年間にわたって農夫症々候群を中心に追跡調査を行なった。そのうち4回全部検診及び調査のできた81例について, 次のような結果を得た。1) 労働時間は男に比べて女に多く, かつ逆に睡眠時間は女の万に短かい, とくに40才代にかいて著明である。あきらかに女の万が過労状態であるといえる。また疲労の自覚症状や一般的健康状況, 検査結果, 有病率なども一般に女の万に悪い。即ち女の万が健康障害が多い。2) 農夫症総点数は, 一般に40才代より50才代が, 又, 男より女に多く, 農繁期に増加している。最近2年間の経過では, 男女とも増加しているが, 女の万が増加率が高い。3) 農夫症総点数は, 耕地面積 (一人当り) の多いほど, また乳卵摂取量の少ないほど高い。4) 農夫症総点数は, 疲労の自覚症状 (とくに身体的症状)、有病率と著明に相関している。また諸検査結果 (血圧, 血液, 肝機能等), 心電図, 胃レ線, 腰部レ線結果による異常と若干の相関が認められる。5) 以上の点から, 農夫症は慢性疲労状態, 不健康状態, 疾病状態を表わす一つの健康示標であるといえる。これを減らしていくためには, 農家の生活及び農業全般の根本的な改善がなされなければならない。
著者
アラウジョ アドリアナ ベレン デ 萩原 篤志
出版者
長崎大学
雑誌
長崎大學水産學部研究報告 (ISSN:05471427)
巻号頁・発行日
vol.82, pp.85-92, 2001-03
被引用文献数
1

大量培養中のワムシのストレスを検出できれば,培養不良の事前の回避に役立つ。ここでは,酵素活性測定によるワムシ培養診断を試みた。ワムシの培養には1kl水槽を用い,培養水温を28℃とした。本研究では,まず,バッチ式で大量培養中のワムシを直接材料として酵素活性を測定したが,ワムシ個体群の増殖経過との間に明瞭な関係は認められなかった。これは個体群内のワムシの齢やサイズの組成が一定でないことに基づくものと推測された。そこで,耐久卵から孵化したばかりのワムシをあらかじめ用意し,これらをワムシ培養漕から採取した培養濾液に曝露して,耐久卵孵化ワムシが示す酵素活性を求めた。その結果,グルコシダーゼ活性(使用した基質はFDGlu)は,大量培養ワムシの個体群サイズと相関しながら変化することが分かったが,培養水温が高かったせいもあり(28℃),一日一回の測定によって,大量培養ワムシ増殖率の低下を事前に検知することはできなかった。一方,環境中のストレス因子の増大にともなってエステラーゼ活性(基質,cFDAam)が上昇し,大量培養ワムシの増殖率が低下するとエステラーゼ活性も下降した。耐久卵孵化ワムシを用いたエステラーゼ活性の測定はワムシ培養不良を事前に検出する一手段になると考えられた。