著者
厳 善平 薛 進軍
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
アジア経済 (ISSN:00022942)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.2-36, 2019-03-15 (Released:2019-03-27)
参考文献数
70

はじめにⅠ人口センサスにみる高等教育の発展状況Ⅱ成人教育の制度と実績Ⅲ成人教育の特徴と規定要因――CGSSに基づいてⅣ成人高等教育の評価――収入関数の推計結果に基づいておわりに
著者
薛 進軍
出版者
比較経済体制学会
雑誌
比較経済体制学会会報 (ISSN:18839797)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.83-90, 1998-02-01 (Released:2009-07-31)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

中国とアメリカとは、1979年以来経済交流や貿易通商など、両国の経済関係が緊密になり、国際貿易関係は十数年間順調であったが、90年代に入って、貿易摩擦が頻繁に発生するようになった。この問題の一部は貿易統計システムの相違により生じている。つまり、(1)米、日諸国は原産地別で貿易額を集計しているが、中国は消費国別で輸出を集計している。そのため、第三国経由の再輸出入が第三国を最終仕向国として集計されている。(2)東アジアの貿易構造の変換によって、対米貿易黒字の原因であった輸出製品の生産拠点は香港・台湾から中国大陸へ移転したので、対米黒字の大部分が中国に転嫁された。(3)第三国経由時生じた貿易の付加価値は中国側は計上してないが、米国側はこれを中国に計上している。(4)中国がFOBとCIF価格で計上している輸出入金額は米国、日本の計上金額とは差がある。この問題の解消には、中国が世界通商の共通ルールと統計のシステムに慣れることが緊急的な課題であり、先進国からの協力も必要と思われる。しかし、貿易統計を整合させれば、米国が中国の第一貿易相手国になるので、中米、中日、中国大陸と香港間の経済・貿易関係の重要性の一層の再認識が必要となると思われる。
著者
薛 進軍
出版者
Japan Association for Comparative Economic Studies
雑誌
比較経済体制学会会報 (ISSN:18839797)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.83-90, 1998
被引用文献数
1

中国とアメリカとは、1979年以来経済交流や貿易通商など、両国の経済関係が緊密になり、国際貿易関係は十数年間順調であったが、90年代に入って、貿易摩擦が頻繁に発生するようになった。この問題の一部は貿易統計システムの相違により生じている。つまり、(1)米、日諸国は原産地別で貿易額を集計しているが、中国は消費国別で輸出を集計している。そのため、第三国経由の再輸出入が第三国を最終仕向国として集計されている。(2)東アジアの貿易構造の変換によって、対米貿易黒字の原因であった輸出製品の生産拠点は香港・台湾から中国大陸へ移転したので、対米黒字の大部分が中国に転嫁された。(3)第三国経由時生じた貿易の付加価値は中国側は計上してないが、米国側はこれを中国に計上している。(4)中国がFOBとCIF価格で計上している輸出入金額は米国、日本の計上金額とは差がある。この問題の解消には、中国が世界通商の共通ルールと統計のシステムに慣れることが緊急的な課題であり、先進国からの協力も必要と思われる。しかし、貿易統計を整合させれば、米国が中国の第一貿易相手国になるので、中米、中日、中国大陸と香港間の経済・貿易関係の重要性の一層の再認識が必要となると思われる。
著者
薛 進軍 園田 正 臼井 恵美子 萬行 英二 安達 貴教 厳 善平 戴 二彪 本台 進 柳原 光芳 杉田 伸樹 岑 智偉 南 亮進 Li Shi Knight John Xin Meng Cai Fang Wei Zhong Vakulabharanam Vamsi
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

中国は高度成長を続け,世界第二の経済大国となった一方で,巨大な所得格差が存続し,住民のデモや少数民族の暴動も頻発し,社会が不安定な状態にある。また,安い労働力で支えられた高度成長は,急速な賃金上昇と労働不足でブレーキがかかり始めている。これらの問題は,国際経済,特に日本経済にも大きな影響を与え始めている。こうした問題は,労働移動に関するルイスの転換点,所得分配に関するクズネッツの転換点と密接な関係をもち,経済転換期における典型的な現象としてとらえられる。本研究は,中国で実施されたパネル調査のミクロデータに基づいて二つの転換点を検討し,転換点の中国経済への意義と国際経済への影響を分析する。