著者
藤岡 正博
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.90, no.10, pp.995-1003, 2015-10
著者
三浦 一輝 藤岡 正博
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus (Journal of the Malacological Society of Japan) (ISSN:13482955)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.137-150, 2015

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著者
熊田 那央 藤岡 正博 本山 裕樹
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.23-32, 2014 (Released:2014-05-09)
参考文献数
44
被引用文献数
5 3

カワウPhalacrocorax carboのねぐらやコロニーの分布にアユPlecoglossus altivelisの放流が与える影響を明らかにするために,2006年から2008年の関東地域のカワウのねぐら・コロニーサイズと,その周囲20 kmの採食範囲でのアユ放流量の関係を調べた. 3月のカワウの総個体数は約14,000個体であった.アユ放流量は約120,000 kgで,これは,カワウ1個体あたり1日500 g 採食するとした場合の約17日分の資源量であった.このことからアユがカワウにとってある程度重要な食物資源になりうると考えられた.3月のねぐら・コロニーサイズを前年のアユ放流量で説明する一般化線形混合モデルを作成したところ,両者には関係がみられなかった.一方,3月から7月のねぐら・コロニーサイズの変化率と,ねぐらやコロニー毎の1個体あたりのアユ放流量との関係を説明するモデルを作成したところ,アユ放流量が多いねぐらやコロニーほどサイズが有意に増加した.以上の結果から,カワウはアユ放流量が多かった地域をねぐらやコロニー場所として選択しているわけではないが,繁殖期間中に周囲で多量のアユが放流されたねぐらやコロニーでは繁殖成績が向上したり移入個体が増加したりすることが示唆された.
著者
山岸 哲 藤岡 正博
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.91-96, 1986-02-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
14
被引用文献数
9 2

(1)1984年と1985年に長野県安曇野地方においてオナガの社会学的研究をしたさい,カッコウによる托卵が見られたので,その頻度とオナガの托卵への対応,カッコウの密度などについて調査した.(2)ほぼ全ての巣を発見できたオナガの3群の計41巣中31巣(75.6%)とその周辺の7群の計30巣中15巣(50.0%)でカッコウの卵が見つかった.全托卵例46巣中8巣では2個の,1巣では3個のカッコウ卵が産み込まれていた.(3)5月中旬に初卵が産まれた巣での托卵率(11.1%)はそれ以後に初卵が産まれた巣での托卵率(68.8%)よりも低かった.(4)産み込まれていたカッコウの卵の大きさ(23.4×17.4mm,n=13)は,オナガの卵(27.67×20.16mm,n=16)より小さかった.(5)カッコウとオナガの托卵-被托卵の関係は両種の長野県内での分布の拡大にともなって最近生じ,そのことが高頻度の托卵をもたらしているものと思われる.オナガが産卵期に長時間巣を留守にしてしまうこともカッコウに托卵されやすい要因の一つだろう.
著者
遠藤 啓生 藤岡 正博 羽方 大貴
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第129回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.435, 2018-05-28 (Released:2018-05-28)

生物多様性に配慮した森林管理を実現するためには、人工林管理が森林性哺乳類に与える影響についての情報が必要である。そこで、2016年5月~6月に山梨県との県境部に近い長野県にある筑波大学川上演習林(標高1,400-1,780m)のカラマツ林2サイト(各4ha)において、半分を除草剤樹幹注入によって低木・亜高木を枯死させる枯損処理区、残りを対照区とし、樹上性哺乳類であるヤマネへの影響を調べた。各区に5か所の巣箱ポイントを設け、各ポイントに5個ずつ、総計100個の巣箱を設置した。2016年には7月~9月にしかヤマネ調査を行えず、巣箱利用率に違いは見出せなかった。2017年にはヤマネの全活動期間である5月上旬~10月中旬に隔週で調査した。2017年の結果を、巣箱ポイントごとのヤマネの在不在を応答変数、処理と調査セッションを説明変数、調査サイトと巣箱ポイントをランダム効果とする一般化線形混合モデルで解析したところ、ヤマネの巣箱利用率は枯損処理区よりも対照区で高かった。枯損処理区で利用率が低いのは特にシーズン前半であった。同時に行った開花結実調査の結果と合わせて、春から初夏に様々な樹種が開花結実することがヤマネの生息に重要と考えられる。