著者
津田 洋子 内山 隆文 塚原 嘉子 西村 繁 塚原 照臣 野見山 哲生
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌 (ISSN:18822312)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.64-65, 2007-08

長野県木曽地域に伝わる"すんき漬"にはⅠ型アレルギーに関与するIgE抗体を抑制する植物性乳酸菌が含まれていることが報告されている。すんき漬の抗アレルギー効果を調べるための自記式調査票による調査を王滝村に実際に居住する全村民(910人)に実施した。回収率88.2%であり、回答者の76.6%が冬季にすんき漬を食し、64.1%がすんき漬を好んでいた。冬の間のすんき漬摂取の有無、煮大豆、・みそ(味噌汁として)・豆乳・乳酸菌飲料・ヨーグルトの摂取、飲酒、喫煙を説明変数としてロジスティック解析を行った結果、食物アレルギーの有無には豆乳の摂取(p=0.02)、アレルギー疾病の有無には煮大豆(p=0.03)・乳酸菌飲料(p=0.02)・ヨーグルトの摂取(p<0.00)が有意に関係している結果であった。冬の間のすんき漬の摂取は食物アレルギーの有無(p=0.10)、アレルギー疾病の有無(p=0.14)の両方に関して有意な関係はみられなかったが、オッズ比がそれぞれ1.81、1.38であった。
著者
津田 洋子 内山 隆文 塚原 嘉子 西村 繁 塚原 照臣 野見山 哲生
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.64-65, 2007-08

長野県木曽地域に伝わる“すんき漬"にはⅠ型アレルギーに関与するIgE抗体を抑制する植物性乳酸菌が含まれていることが報告されている。すんき漬の抗アレルギー効果を調べるための自記式調査票による調査を王滝村に実際に居住する全村民(910人)に実施した。回収率88.2%であり、回答者の76.6%が冬季にすんき漬を食し、64.1%がすんき漬を好んでいた。冬の間のすんき漬摂取の有無、煮大豆、・みそ(味噌汁として)・豆乳・乳酸菌飲料・ヨーグルトの摂取、飲酒、喫煙を説明変数としてロジスティック解析を行った結果、食物アレルギーの有無には豆乳の摂取(p=0.02)、アレルギー疾病の有無には煮大豆(p=0.03)・乳酸菌飲料(p=0.02)・ヨーグルトの摂取(p<0.00)が有意に関係している結果であった。冬の間のすんき漬の摂取は食物アレルギーの有無(p=0.10)、アレルギー疾病の有無(p=0.14)の両方に関して有意な関係はみられなかったが、オッズ比がそれぞれ1.81、1.38であった。
著者
斎藤 岳士 福田 直也 西村 繁夫
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.415-419, 2006 (Released:2006-12-27)
参考文献数
20
被引用文献数
2 9

NFTにおける2段摘心トマト栽培において,塩ストレス処理時期,栽植密度および果房直下の側枝利用を総合的に組み合わせた実験を行い,収量ならびに品質に及ぼす影響について評価した.塩ストレス処理は,開花期から行なうと,果実糖度は増加するものの平均果実重量が40%程度減少した.一方,第1花房開花20日後の果実肥大中後期から行うことにより,果実糖度は9.0前後に増加するが,果実肥大抑制は30%程度に抑えられた.高栽植密度条件下(約950株・a−1)では,低栽植密度(約670株・a−1)と比較して,果実品質に大きな影響を及ぼさずに果実収量が34%増加した.果房直下の側枝利用によって,塩ストレス処理下においても,栽植密度にかかわらず糖度を向上させる効果があることが示された.以上の結果から,NFTにおける2段摘心トマトでこれらの栽培技術を総合的に組み合わせることが高糖度トマト生産に有効であることが示された.
著者
斎藤 岳士 福田 直也 西村 繁夫
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.392-398, 2006-09-15
参考文献数
30
被引用文献数
8

NFTを用いた養液栽培トマトにおいて,異なる塩ストレスの処理開始時期,処理期間および栽植密度が,義液栽培トマトの果実収量ならびに果実品質に及ぼす影響について調査した.塩ストレス処理は,培養液にNaClを添加し,ECを8.0dS・m^<-1>に調節することによって行った.NaClを添加しない対照区は,EC 2.5dS・m^<-1>とした.平均果実重量は,塩ストレス処理を行わなかった場合と比較して,塩ストレス処理を開花後の果実生育の全期間に行うと約49%,前半のみの処理で約73%,後半のみの処理で約63%となった.可溶性固形物含量(Brix%)は,対照区で6.1,全期間処理で9.7,前期処理で7.9,後期処理で8.6となった.尻腐れ果発生率は,全期間処理と前期処理で30%以上であったのに対して,対照区では0%,後期処理では16%であった.果実生育期の中後半から塩ストレス処理を開始することで,対照区より品質が向上し,全期間処理より収量が増加し,尻腐れ果発生率も低くなった.また,塩ストレス処理下では,低栽植密度区(1m^2当たり6.7個体)と比較して中栽植密度区(1m^2当たり8.3個体),高栽植密度区(1m^2当たり9.5個体)において大きな品質低下を伴わずに,単位面積あたりの収量が増加した.