- 著者
-
内田 満夫
津田 洋子
塚原 照臣
多田 剛
櫻井 晃洋
福嶋 義光
野見山 哲生
- 出版者
- 日本医学教育学会
- 雑誌
- 医学教育 (ISSN:03869644)
- 巻号頁・発行日
- vol.43, no.3, pp.181-187, 2012-06-25 (Released:2014-01-09)
- 参考文献数
- 20
信州大学医学部3年生を対象に,衛生学公衆衛生学の講義の際にプレテストとポストテストを実施した.本研究は,どちらのテスト結果が期末試験結果と強く関連するか検証することを目的とした.1)2010年の前期に,医学部3年生112名を対象としてプレテストとポストテストをそれぞれ合計7回行い,また前期末に期末試験を実施した.2)プレテスト,ポストテスト,プレ–ポストテストの差分,期末試験の得点の関連を調べた.またプレテストの結果別に学生を4分位に分け,群間のポストテストと期末試験の得点を比較した.3)プレテスト得点は,ポストテスト,期末試験の得点と有意に関連した.また4分位において,第4群(プレ高得点群)は第1群(プレ低得点群)より,ポストテストと期末試験得点が有意に高かった.4)ポストテスト得点は期末試験の得点と有意に相関しなかった.5)以上より,プレテスト得点はポストテスト得点より期末試験結果を予測するための指標として有用であると考えられた.