著者
田辺 建二 山田 忠史 谷口 栄一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.431-439, 2008-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
27

商品のサプライチェーン全体で生じる現象を記述するモデルとして, サプライチェーンネットワーク均衡 (SCNE) モデルに注目し, 製造業者・卸売業者・小売業者・消費市場の4主体で構成されるSCNEモデルの定式化を示し, モデルの性能の妥当性を検討した. モデルを用いて, 仮想ネットワークに対して, 都市内配送効率化や流入規制などの物流施策の効果を比較分析した. また, 複数の流通段階の利用が可能なSCINEモデルを用いて, 複数の流通段階をもつサプライチェーンネットワークの特性について, 輸送費用やEコマースとの関係の観点から基礎的な評価検討を行った. その結果, 物流施策の影響は施策実施箇所のみならず, SCN全体に波及する可能性が示唆された.
著者
山田 忠史 中村 昂雅 谷口 栄一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.67_I_801-67_I_811, 2011 (Released:2012-12-28)
参考文献数
29

本研究は,既存の商物一体型モデルを基にして,サプライチェーンネットワーク上の各主体(製造業者,卸売業者,小売業者,消費市場,物流業者)の分権的な意思決定や行動の相互作用を考慮した,商物分離型のサプライチェーンネットワーク均衡モデルを提案し,各主体の意思決定の定式化やサプライチェーンネットワーク全体の均衡条件を示す.また,比較対象の一つとして,卸売業者が介在せず,流通段階が削減された場合のサプライチェーンネットワークについても,均衡モデルの枠組みで定式化を行う.これらのモデルを用いて簡単な数値計算を行うことにより,流通形態の相違がもたらす,物資流動量(商品取引量,生産量,輸送量)やサプライチェーンネットワークの効率性の変化について,基礎的検討を行う.
著者
山田 忠史 繁田 健 今井 康治 谷口 栄一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.359-368, 2010 (Released:2010-08-20)
参考文献数
26

本研究は,行政側の物資流動発生メカニズムや物流施策効果の適切な把握,および,企業側の施策理解に資するための,在庫費用を考慮したサプライチェーンネットワーク均衡モデルを提案する.製造業者,卸売業者,小売業者,消費市場,物流業者の分権的な意思決定や行動の相互作用を考慮した既存モデルに,消費市場での商品需要の不確実性に伴い発生する在庫費用を組み込み,各主体の意思決定の定式化,サプライチェーンネットワーク全体の均衡条件,および,その解法を示す.このモデルを用いて簡単な数値計算を行い,消費需要のばらつきや需要情報の共有が,物資流動量(商品取引量,生産量,輸送量)やサプライチェーンネットワークの効率性に及ぼす影響について,基礎的な考察を行う.
著者
山田 忠史 中村 昂雅 横山 大河 谷口 栄一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.272-284, 2012 (Released:2012-10-19)
参考文献数
45

本研究は,均衡制約付き数理計画問題の枠組みで,サプライチェーンネットワーク(SCN)と交通ネットワーク(TN)を統合したスーパーネットワークを対象に,TN上の離散設計変数の値を最適化するモデルを提案する.このモデルの上位レベルは,TN上のリンクの組み合わせ最適化問題に相当する.一方,下位レベルには,サプライチェーンとマルチモーダル交通のスーパーネットワーク均衡モデルを採用し,スーパーネットワーク上の各主体,すなわち,製造業者,卸売業者,小売業者,消費市場,物流業者,旅客の行動が記述される.このモデルを用いて,TN上のリンクの新設・改良によるSCNの効率性向上(TNの最適設計),および,リンクの途絶によるSCNの余剰低下(TNの脆弱性評価)について,基礎的検討を行う.
著者
相浦 宣徳 谷口 栄一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
no.22, pp.633-642, 2005

本研究では、地区物流における路上荷さばきを対象とし、貨物車両および貨物車両以外の車両 (以下、他車両) の駐停車行動を考慮した路上荷さばき施設配置計画モデルを構築した。他車両の駐停車行動を対象区域における交通特性に基づき表現することにより、ルール設定基準、啓発活動ならびに情報技術活用の効果が検討可能となった。京都市四条通に本モデルを適用し、「他車両に対する荷さばき用区画の使用規制」、「予約システムの導入」の各々について効果および影響を検討した結果、使用規制の取締り、予約システムにより貨物車両に要する費用は概ね減少するが、使用規制の取締りの強度レベルまたは、予約システム利用率によっては、システム全体において負の便益が発生することが確認できた。
著者
谷口 栄一 山田 忠史 安東 直紀
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究においては、都市物流システムについて、所要時間変動を考慮した動的経路選択モデルを開発し、それを時間指定付配車配送計画に組み込み、コスト信頼性を評価できるモデルを構築した。また危険物輸送について総走行時間および交通事故に巻き込まれたときの周辺住民への損害リスクを考慮した多目的の指定時間付配車配送計画モデルを開発した。これらのモデルを用いて安全安心、快適な都市を支える信頼性の高い都市物流システムを構築することが可能となる。
著者
谷口 栄一 QURESHI Ali Gul
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

動的な手法における集配送車両は,スケジューリング期間の最初に平均旅行時間に基づいた事前最適ルートにより運行を開始する.しかしながら,ルートは集配送車両が顧客に到達するたびに,更新された旅行時間に基づいて変更される.すべての顧客は,ルート変更した配送中の車両により初めて配送されるか,すでに配送されているかどちらかであり,初期の顧客集合から除去される.ルート変更時点において集配送車両の現在位置が,車両にとって新たなルートの始点として扱われる.本年度は,上述の動的な枠組みを備えたセミソフトタイムウィンドウを有する配車配送計画問題(D-VRPSSTW)に対する厳密解法のコード化を試みた.これまで行われてきたD-VRPTWに対する解法アプローチの多くは,挿入法や局所探索のような近似解法に基づいているものであったため,本研究で取り組んだ厳密解法を構築するにあたり,数理計画手法の調査を行い,最終的にMATLAB上で実行可能なコードを得た.得られたコードに対し,シミュレーションされたデータセットに加え,東京南部を対象地域の道路ネットワークを再現した実践的かつ大規模なデータセットを用いて検討を行った.得られた結果について,2009年5月にトルコにおいて開催された第4回貨物輸送・ロジスティクスに関する国際ワークショップおよび2009年6月にメキシコにおいて開催された第6回シティロジスティクスに関する国際会議において紹介し,国内外の学術的および実務的な物流従事者と議論した.