著者
入江 崇 福士 雅也 坂口 剛正 酒井 宏治
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

センダイウイルスは、ヒトに病原性、遺伝毒性を持たず、蓄積された基礎研究成果に基づいた様々な性能改変が可能であり、iPS細胞作製用ウイルスベクターとしても広く利用されている。本研究では、我々の保有する様々なSeV株、変異クローン、組換え変異体などを基に、他のウイルス増殖に対して単独または相互干渉作用を示すウイルスを探索し、干渉性能をレポーターウイルスなどを作成して詳細に評価するとともに、ベクターの半生化や性能の改良を行う。これらの検討は、当初は培養細胞系を中心に行うが、マウス実験系での評価も行う。
著者
久和 茂 池 郁生 酒井 宏治 滝本 一広 山田 靖子 山田 靖子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

マウスノロウイルス(MNV)は2003年に報告された新規マウス病原体で、まだ不明な点が多い。血清あるいは分子遺伝学的方法を用いた疫学調査により、日本の実験用マウスコロニーにおいてMNVの感染がなり拡がっていることが見出された。診断法の改良として、組換えVP1タンパク質を用いたELISA法の基盤を構築し、また簡便さ、速さ、検出感度に優れているRT-LAMP法を開発した。近年動物実験施設の衛生管理に多用されている弱酸性次亜塩素酸水がMNVの不活化作用を持つことを見出した。デキストラン硫酸塩(DSS)誘発炎症性大腸炎モデル、あるいはマウス肝炎ウイルス(MHV)感染症モデルの実験結果をMNV感染は修飾することが示された。
著者
酒井 宏治
出版者
国立感染症研究所
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2008

高熱と急性の呼吸器症状を伴うインフルエンザ様症状を呈し入院した海外渡航者からウイルスが分離された。そのウイルスは、過去3例のみ論文報告のある極めて稀なオルソレオウイルスのネルソンベイウイルスに属する新型レオウイルスであった。本研究では、その分離株の性状解析を実施すると共に、インフルエンザやSARSとの類症鑑別を視野にいれたウイルス遺伝子検出系および血清学的診断系の開発、動物感染実験を行い、新興感染症としての新型レオウイルスのコントロール法の確立を試みた。1.分離株の塩基配列決定:分離株の4つのSセグメントの全塩基配列決定を行った。特に、同時期に分離されたKamparウイルス、HK23629/07株と非常に近縁であることがわかった。2.ウイルス遺伝子検出系の開発:Sセグメントの配列情報から、(1)保存性が高く、(2)哺乳類レオウイルス及び鳥類レオウイルスに反応せず、(3)ネルソンベイウイルス群特異的なプライマーセットを作製し、RT-PCRでの迅速かつ高感度な遺伝子検出システムを構築した。3.血清学的診断系の確立:(1)ウイルス中和試験、(2)間接蛍光抗体法、(3)不活化濃縮精製ウイルスを抗原としたELISAのシステムを確立した。4.動物感染実験:マウス感染実験では致死性の呼吸症状が認められた。カニクイザル感染実験では、急性の呼吸器症状は認められたが、顕著な高熱、致死性は認められなかった。
著者
酒井 宏治 矢田 佳織 坂部 元紀 谷 おりえ 宮地 一樹 中村 政幸 竹原 一明
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.491-494, 2006-05-25
被引用文献数
2

日本のダチョウ血清191検体について,ウイルス中和試験によるNDV抗体及び寒天ゲル内沈降反応によるAIV抗体の検出を実施した.NDワクチン接種歴のない22検体においてNDV抗体が検出された.本研究では,ウイルス中和試験と比べHI試験は鶏赤血球への非特異的凝集のためにNDV抗体検出法として適さないことが示された.AIV抗体は全て陰性であった.102検体のダチョウの気管及び腸管からは,赤血球凝集能を有するウイルスは分離されなかった.