著者
酒向 史代 森 悦子 渡部 博之
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.191-196, 1994-08-20
被引用文献数
2

中国野菜のタアサイ、チンゲンサイ、クキニンニクについて、各種調理後の9種の無機成分の含有量の変化を検討した。1)生のタアサイ、チンゲンサイの各部位の含有量を比較すると、Mn、Zn、Cu、Feは葉身が葉柄の2.5〜8.5倍であった。2)タアサイは、葉身の水ゆで、塩ゆでのK、葉柄塩ゆでのFeで残存率が33〜47%と低くなった。3)チンゲンサイは葉身の炒め操作で、Pの残存率が55%で最も低かった。4)クキニンニクは顕著な損失がなく、いずれの無機成分も残存率が67%以上であった。5)これまでに報告されている野菜類と比較すると、全体に残存率が高かった。本研究の概要は、平成5年度日本調理科学会において発表した。
著者
菊地 和美 菅原 久美子 木下 教子 酒向 史代 坂本 恵 高橋 セツ子 土屋 律子 芳賀 みづえ 藤本 真奈美 村上 知子 村田 まり子 山口 敦子 山塙 圭子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

【目的】年中行事や通過儀礼を行うハレの日には、食事も日常とは区別され、各家庭や地域で独自の習慣がみられている。食生活が多様化する中、地域における年中行事や伝統食を大切にし、次の世代への継承にむけた取り組みが推進されるようになってきた。そこで、本研究は北海道の行事食と儀礼食について、親子間(学生とその親)からみた認知状況や摂食状況などの実態把握を行い、地域性を明らかにすることを目的として検討した。【方法】調査は日本調理科学会特別研究(平成21~23年度)に基づき、北海道に居住する親181名と子181名(計362名)を対象として、調査時期は平成21年12月~22年8月に実施した。データは単純集計および親子間によってクロス集計を行い、χ2検定により分析した。【結果】親子間で認知・経験が一致する回答は、行事食が74.0%、儀礼食は49.8%であった。行事食と儀礼食を認知している割合は親が子よりも多く、親子間で有意差がみられたのは盂蘭盆、お七夜、百日祝い、初誕生、厄払いであった(p<0.01)。行事食と儀礼食の経験がある割合も親が子よりも多く、有意差がみられたのは春分の日、端午の節句、盂蘭盆、土用の丑、お月見、秋分の日、出産祝い、お七夜、百日祝い、初誕生、成人式、結納、婚礼、厄払い、長寿であった(p<0.01)。北海道の正月料理のうち、親子間で「現在、家庭で作る」という回答が一致していたのは、たこ刺身が7組(親子間一致なし12組)、くじら汁が2組(親子間一致なし3組)、いずしが2組(親子間一致なし2組)であった。今後はさらに、北海道における特徴的な行事食・儀礼食の親子間による伝承を検討する必要性が示唆された。
著者
菅原 久美子 菊地 和美 木下 教子 酒向 史代
出版者
The Japan Society of Cookery Science
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.31-41, 2014

本研究は北海道の行事食と儀礼食について,親子間の認知状況や経験状況などの実態把握を行い,地域性を明らかにすることを目的として検討した。行事食の認知度は,正月が最も高く,秋祭り,春祭り,重陽の節句は低く,経験度も同様の傾向であった。北海道は全国よりも春分の日,秋分の日,冬至の経験度が高く,秋祭り,春祭りの経験度が低かった。儀礼食は認知度,経験度ともにお七夜が儀礼食間では有意に低く,伝承が困難な様子がうかがわれた。三世代家族の婚礼,葬儀,法事の経験度が極めて高いことに特徴がみられた。北海道は七五三の経験度が低く,全国とは異なる傾向を示した。親子間で認知度・経験度の肯定的回答の一致が高かったのは,行事食では正月,クリスマス,大晦日,節分,上巳の節句,儀礼食では誕生日,葬儀,七五三であった。肯定的回答の一致度が低かったのは,行事食では春祭り,秋祭り,重陽の節句,儀礼食では,結納,お七夜であった。