著者
野口 哲也
出版者
鳴門教育大学
雑誌
鳴門教育大学研究紀要 鳴門教育大学 編 (ISSN:18807194)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.243-257, 2011

Sketches became popular as free texts independent from the canonicity of novel in the Meiji era. In that reader?involving trend, Izumi Ky?ka was in the leading position never seen before. In this paper, the author takes up Ky?ka?Sh?hin(1909), a collection of sketches bearing his name, and considers Ky?ka's ideal way of free "Sentences". It was clarified that not the substantiality of strange phenomenon but the obstinate glance to grotesque and indecent details support the reality of the existence in his ghost stories, and it also became apparent that frequent occurrence of a specific motif and a topos function as a magnetic field of such imagination. Moreover, that the strength of poetic image which surpasses casual relations leads the story also in his travel writings and human?interest stories like ghost stories, and that a text comes into existence as a place for conflict of different styles became evident. These facts are considered as distinguishing manner of sketches by Ky?ka.

1 0 0 0 OA 泉鏡花研究

著者
野口 哲也
巻号頁・発行日
no.22,
著者
押野 武志 畑中 健二 土屋 忍 山崎 義光 野坂 昭雄 森岡 卓司 高橋 秀太郎 野口 哲也
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

日本の1960年代において、文学概念の再編が社会的・思想的・政治的な諸言説と重層的に干渉し合いながら、どのように行われたのかを総合的に究明した。純文学/大衆文学、カルチャー/サブカルチャー、文学/政治、事実/虚構といった1960年代の文学をめぐる新たな境界の生成を1930年代前後の諸言説と対照させながら、60年代の文学が何を構造的に反復していたのかという、戦前と戦後を貫く近代日本の知的言説の歴史的特質も明らかにした。
著者
佐藤 伸宏 加藤 達彦 高橋 秀太郎 土屋 忍 野口 哲也 畑中 健二 森岡 卓司 山崎 義光
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

「小品」とは、明治時代の後半期に成立した短小な散文テクストであり、近代長篇小説の確立の傍らで、それとは異なる脱ジャンル的で多面的な性格を備えた特異な散文として、非常な隆盛を示すことになった。この「小品」に関して、先行研究の蓄積はほとんど皆無に等しい状況であったが、本研究では、雑誌メディアを対象とした文献調査をとおして「小品」という枠組みの成立と展開を跡付けるとともに、北原白秋や水野葉舟その他が生み出した「小品」の様式的特徴を明らかにすることによって、「小品」の性格と意義を解明した。
著者
森岡 卓司 仁平 政人 高橋 秀太郎 野口 哲也 山﨑 義光 高橋 由貴
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

1945年1月~1946年8月までの東北六県県紙、及び全国紙二紙における文芸欄及び文化活動に関連する記事の悉皆調査を行い、東北地域における文化活動の特質を見通すための資料的基盤を形成した。帰郷を含む疎開において生じた具体的な接触を通じて派生した文学的活動の動態について地方雑誌を中心として調査分析を行った。その結果として、モダニズム文学と地域性との関わり、疎開文学者の地域的な活動の実態など種々の具体相が明らかになり、背景にあった地域主義とナショナリズムとの関係についても新たな知見を得た。