著者
長岡 貞男 伊神 正貫 John P. WALSH 伊地知 寛博
出版者
科学技術政策研究所一橋大学イノベーション研究センタージョージア工科大学
巻号頁・発行日
2011-12 (Released:2012-03-14)

本調査資料では、日米の科学者に対する科学における知識生産プロセスについての大規模な質問票調査から得られた、日米の共通点や相違点について報告する。日本調査は、2009年末から2010年夏にかけて一橋大学イノベーション研究センターと科学技術政策研究所(NISTEP)が共同で実施した。米国調査は、2010年秋から2011年初頭にかけてジョージア工科大学が一橋大学イノベーション研究センターやNISTEPと連携して行った。この調査では2001~2006年の論文で、被引用数が上位1%(高被引用度論文)とそれ以外の論文(通常論文)を抽出し、その著者に対して論文を生み出した研究プロジェクトについて尋ねた。日本の科学者からは約2,100件(回答率27%)、米国の科学者からは約2,300件(回答率26%)の回答が得られた。
著者
長岡 貞男
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.35-48, 2002-03-20 (Released:2022-08-03)
参考文献数
22

近年,APS(新写真システム),MPEG(動画圧縮技術), DVDなど技術標準の創出と普及のためのパテント・プールに よる企業間協力が行われるようになってきている.本稿は,1.どのような条件において技術標準の革新のために企業間競争ではなく企業間協力が必要になるのか,2.アウトサイダー企業の登場など企業間協力が円滑に進まないことがある原因は何か,その解決策は何か,3.パテント・プールが技術標準の更なる革新への企業間競争を阻害しないためにはどのような条件が必要なのかを,理論と実際のパテント・プールの事例によりながら分析する.
著者
鈴木 將文 長岡 貞男 横溝 大 Rademacher C 加藤 紫帆
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

研究期間の3年目に入り、研究を一層深化させるとともに、国内外の研究会、学会等で研究成果の発信を行った。具体的には、次のとおりである。(1)米国、ドイツ、英国、スイス等の研究者と実施した特許権侵害に対する救済措置に関する国際共同研究の成果をケンブリッジ大学出版から書籍("Patent Remedies and Complex Products: Toward a Global Consensus")として公刊した(オープンアクセスも可能な形で提供している。)。(2)特許制度の研究のためには、同様の保護対象を持つ営業秘密制度についても研究を行う必要があるとの認識から、営業秘密の国際的保護に関する研究を進めた。その成果を欧州の国際会議において、欧米の研究者と共通論題に関するパネルを組んで、パネリストとして報告を行ったのか、名古屋大学での国際会議等でも発表した(なお、2020年3月に、欧米の研究者も招いて国内で研究会を開催することを企画していたが、これは新型コロナウイルス感染症問題により中止した。)。(3)特許権の国際的保護に関し、実体法的側面と手続法的側面(国際私法の視点)の両方について研究を進め、成果を国際会議で発表した。経済学の観点からの研究としては、グレースピリオドに焦点を当てた研究を行い、国際会議で報告した。(4)標準必須特許を巡る問題につき、国内学会(法と経済学会)で報告するとともに外国研究者との共著書を出版した。(5)特許制度について考察する基礎として情報・データの法的保護に関する研究も行い、論文と研究会での研究報告を通じて成果を発表した。
著者
長岡 貞男 岩崎 一郎
出版者
Japan Association for Comparative Economic Studies
雑誌
比較経済体制学会年報 (ISSN:13484060)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-17,120, 2003-01-01 (Released:2009-07-31)
参考文献数
21
被引用文献数
1

市場経済移行と経済開放は,旧社会主義諸国の研究開発体制に変革を迫ってきた。本稿は,中欧諸国に焦点を当てて,その技術パフォーマンスを分析する。主要な結論は以下の通りである。これらの国はバルト諸国とともに,ハイテク輸出の拡大,情報技術の普及で証拠付けられるように外国技術の吸収という面で大きな成果がもたらされている。研究開発は縮小したが経済の基礎条件から見て過小な水準ではなく,他のOECD諸国の経験から外国直接投資は長期的には研究開発の水準を減少させる可能性も否定できないが,少なくとも国内企業がその効率的な企業体制を整備するまではそれを下支えする効果がある。しかし,これらの国々の特許生産性で評価した研究開発効率は依然著しく低く,グローバルに競争的な研究開発体制の構築は今もなお時間を要する課題であることも同時に明らかとなった。