著者
酒井 裕二 竹ノ内 正紀 阿部 正彦
出版者
色材協会
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.47-52, 2000-02-20
参考文献数
12
被引用文献数
1

化粧品クレンジング油として注目されているテトラオレイン酸ジグリセロール (DGTO) と汎用の油である流動パラフィン, トリ-2-エチルヘキサン酸グリセロール (GTE) との乳化特性が比較検討された。<BR>その結果, DGTOを用いた場合, 水よりも油の含有量が多い系においてさえも分散媒が水であるO/Wm系やWm相が形成しやすいことがわかった。また, 水と油の界面張力値は, DGTOを用いた場合が最も小さかったために, 用いた他の2種類の油ほど界面活性剤の添加効果は認められなかった。さらに, 小角X線散乱測定を行ったところ, DGTO分子は液晶間にほとんど溶解されず, 微小の液滴として存在していることがわかった。これらの特性は, DGTO分子がもつ大きな有機性値と無機性値に起因することが示唆された。
著者
佐藤 妙子 沼 玲子 阿部 正彦 酒井 隆
出版者
[東北農業試験研究協議会]
雑誌
東北農業研究 (ISSN:03886727)
巻号頁・発行日
no.72, pp.53-54, 2019-12

鶏ムネ肉に多く含まれるイミダゾールジペプチドは、運動能力の向上や疲労回復効果により機能性成分として注目されている。また、核酸関連物質のイノシン酸は、鰹出汁のうまみ成分として知られている。そこで、福島県産市販鶏ムネ肉の流通促進を目的として、鶏節を想定した乾燥品を試作し、鶏ムネ肉の機能性成分とうまみ成分を測定した。
著者
酒井 健一 西山 広徳 小椋 孝介 黒木 悠平 遠藤 健司 土屋 好司 酒井 秀樹 阿部 正彦
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.317-320, 2012-08-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

モノメリック型(一鎖一親水基型)界面活性剤およびジェミニ型(二鎖二親水基型)界面活性剤の水中における分子集合体形成に及ぼす重合性基の影響を検討した。その結果,非重合性のモノメリック型(UTAB),重合性のモノメリック型(PC11)および非重合性のジェミニ型(11-6-11)の相状態は,低濃度側からミセル溶液(Wm)相-二相共存領域(II)-ヘキサゴナル液晶(H1)相-ラメラゲル(Lβ)相と変化した。一方,重合性のジェミニ型(PC11-6-11)の相状態は,H1相とLβ相との間にラメラ液晶(Lα)相が出現し,低濃度側からWm-II-H1-Lα-Lβ相となった。モノメリック型とジェミニ型界面活性剤のどちらの場合も,それらの疎水基末端に重合性基が存在することによりH1相の形成濃度が上昇した。また,ジェミニ型構造を有する界面活性剤は,モノメリック型の界面活性剤の場合よりもH1相を形成する濃度(物質量で規格化)が低くなった。
著者
中村 徹 近藤 寛 松井 文彦 木村 亮太 酒井 秀樹 阿部 正彦 太田 俊明 松本 睦良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.174, pp.67-70, 1999-07-14

新規チオール化合物である2-メルカプトメチルチオフェン類縁体を合成し、Au(111)上に自己組織化膜を作製し、その構造を走査型トンネル顕微鏡(STM)により検討したところ、これらの化合物には筋状の構造体と蜂の巣状の構造体を形成することが判明した。分子長を変化させても形成する構造体の周期は変化しなかったことから、直線状の2-メルカプトメチルチオフェン誘導体は金状でflat-onではなく、表面に対してある角度で立って吸着していることが示唆された。さらにこの構造体の形成因子を探るため、芳香環、置換基を変化させ、そのナノ構造を調べたところ新しい知見を得ることができた。