著者
阿部 美香
出版者
昭和女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

東国の宗教文芸を解明する上で重要な安居院唱導資料の研究のうち、特に歴博本『転法輪鈔』については共同で翻刻と解題作成を行い、国立歴史民俗博物館の研究報告書にまとめることができた。その過程で重要な研究対象となった『融通念仏縁起』の研究は、国内外で諸本調査を積み重ね、鎌倉時代後期の正和本から、南北朝・室町時代の良鎮による勧進本の成立と展開の諸相を明らかにするとともに、勧進状絵巻としての比類無い独創性を解明し、その成果を国内外に広く発信することができた。
著者
佐野 みどり 新川 哲雄 阿部 泰郎 原口 志津子 米倉 迪夫 藤原 重雄 高岸 輝 織田 顕行 阿部 美香 加藤 みち子 島田 健太郎 小平 美香 林 東洋 宮下 真理子 鴈野 佳世子 池田 美弥子
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

寺社縁起・祖師伝を大画面に描いた中世の掛幅絵を中心対象とし、原本の調査、物語の現地調査を重ね、相対的に研究が手薄となっているこの分野の基礎資料を蓄積するとともに、周辺の仏教説話画・絵巻・垂迹画などとの関係も分析して、関連する専門分野の横断的な議論を深めた。特に、原本調査等にもとづく図柄の読み取りを反映させたトレース図を作成し、展示や出版にも活用した。また海外の日本研究者とともに国際シンポジウムを開催して、作品の魅力を発信することに努めた。