著者
飯田 克弘 阪本 浩章
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.I_1095-I_1102, 2012 (Released:2013-12-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

現在,図形情報板に関する規定がなく,そのデザインが多様化している状況に着目し,名神高速道路(上り)草津JCT手前の図形情報板を対象に,ドライビングシミュレータを用いた室内走行実験を行なうことで,図形情報板のデザインの統一性に対する検討を行なった.「図形情報板のどの構成要素が図形情報板に求められる機能に影響を及ぼすか,その構成要素は機能の観点からどのような水準であれば良いか」という観点から,余白が大きい場合,および,文字高が大きい場合は被験者の属性に関係なく支持されること,路線名の文字装飾が無い場合は被験者の属性に関係なく支持されないことがわかった.また,図形情報板をデザインする上で,塗潰し・枠線(文字の装飾),余白の大きさ,文字高の3構成要素の表記に特に留意するべきであるという知見を得た.
著者
多田 昌裕 飯田 克弘 安 時亨 山田 憲浩
出版者
Japan Society of Traffic Engineers
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.A_79-A_87, 2015

<tt>筆者らは,先行研究の事故調書解析によって,接触と追突という異なる形態の事故が高速道路の本線料金所において,どちらも多く発生していることを明らかにした.一方,交通コンフリクト指標として汎く用いられている TTC は,計算の際,各車両を点として扱うために,衝突形態(接触事故,追突事故の別)の判別が困難であるという問題があった.そこで,本研究では車両の大きさを考慮に入れることで,衝突形態を把握できるよう工夫した 2 次元 TTC を用い,西名阪道・柏原 TB の交通流データ(23.5min,845 台)を解析した.その結果,TTC が 3 秒以下となった 11 件の事例のうち,5 件は接触事故,6 件は追突事故の危険性を示唆するものとなり,柏原 TB において接触事故と追突事故,それぞれのリスクを高めるような交通状況が同時に発生していることが明らかとなった. </tt>
著者
飯田 克弘
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.421-426, 2000-10-25 (Released:2018-02-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

In this study, we first examine existing conditions of the 'Michi-no-Eki' rest areas by compiling conventional data and conducting a field survey. Secondly, we conduct an questionnaire targeting those who actually use the road and those who use the Michi-no-Eki in the area targeted for the case study. Then we study the responses of these people and their needs for taking rest based on the results. We also conduct Type II quantitative analysis of those who pass through the area, and ask whether these people take a break in the section, and whether they use the Michi-no-eki in the targeted area. Then, we examine the relationship between factors affecting resting at and using the Michi-no-Eki. Lastly, we examine the policy to maintain the station regarding fundamental facilities and service by compiling the data obtained from these studies.
著者
川崎 雅史 飯田 克弘 佐佐木 綱
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.464, pp.119-127, 1993
被引用文献数
1 2

街並みの景観を構成する変動要素の一つである商業サインは, 商業情報を記号として伝えるだけでなく, 特化した形態や色彩の意匠が, 街のイメージ形成に大きく影響を及ぼすことがある. 本研究は, 先斗町, 北山通りなど京都の新旧を代表する商業ストリートの中で, とくにその道らしさを表現する商業サインを抽出し, その意匠を評価した. そして, 各通りに共通するデザインの基調を考察し, サインが形成するメディアイメージを推察した.
著者
飯田 克弘
出版者
大阪大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

本研究では,平成9年度において(1)駅での乗り換え行動の把握,(2)移動手段別の負担感の比較,(3)乗り換え行動の負担の算出について調査および分析を行った.平成10年度では,これらの成果を踏まえた上で,分析対象とする行動を自宅を起点とした外出行動に拡大し,検討項目を追加した.そして2箇年の成果を総合化することで公共交通機関を利用した移動環境の評価を試みた.具体的にはまず,大阪府豊中市全域を対象として,市民の外出行動の状況を訪問回収方式のアンケート調査により把握した.この調査の中では,個人の社会的属性以外に,公共交通利用環境(例えば,主に利用する経路,利用交通機関,交通費など)を調査すると同時に,現在の経路を選択する理由,代替経路の有無,現状の施設整備・運賃制度・情報提供に対する不満・問題点を調査した.そして,これらの調査結果を分析することで,乗り換え行動に影響を及ぼす施設面の問題に加えて,金銭的な負担や情報収集の問題と外出行動との関係を明らかにした.さらに,施設利用面,金銭負担面,情報収集面からの評価指標の相互関係を考慮した上で外出行動(主として外出頻度)との関係をモデル化することで,総合的な公共交通機関利用環境評価を行った.