著者
香坂 俊
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.191-198, 2020-02-10 (Released:2021-02-10)
参考文献数
6

心不全の本態は,左室拡張期圧の上昇であるが,その圧をカテーテルによって直接計測できなくとも,現場で間接的に左室拡張末期圧を反映する指標はいくつか存在する.身体所見,画像検査所見(主に胸部X線)ならびにバイオマーカー等が一般的なものであるが,本稿では,これらを現場で活用していくためのポイントを挙げつつ,また,「令和時代の心不全診療」という特集テーマを意識し,最新の知見等も紹介していく.
著者
香坂 俊
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.350-353, 2010 (Released:2011-03-04)
参考文献数
7

米国において,アミオダロン静注薬は1995年に食品医薬品局(FDA)の認可を受けている.その後,2000年にAdvanced Cardiac Life Support(ACLS)のプロトコールに採用されたのを契機として,米国各地の救急医療の場で普及するに至った.ACLSのプロトコールは,米国ではすべての研修医が修得を義務づけられているため,アミオダロン静注薬の効用は救急蘇生に携わる各科の医師・研修医の間にも広く知られている.プロトコール上は,心停止に伴い心室頻拍・細動(VT/VF)が遷延している場合にアミオダロン300mgの静注投与が推奨されているが,実際には急変時当初にVT/VFが認められずとも,心停止から次第にVT/VFへ移行するようなケースでも用いられる.このように米国の救急医療の現場でアミオダロンは不可欠な薬剤とみなされており,その使用頻度は極めて高いのが現状である.
著者
香坂 俊
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

レジストリ登録されたデータを用いて(15施設、4000例)、PCI に伴ってみられた出血合併症の発症率の計算を行い、関連する臨床的因子の寄与度の定量化を行った。さらには、PCI施行後の適切な処方の用いられ方、そして休日と週末のPCI入院による実際の成績の違い等に関しての解析を行い、その結果を平成23年3月に行われた日本循環器学会にて発表、現在論文として学術誌に順次投稿している。また、四半期に一度程度継続的なフィードバックをかけて各施設の医療の質の向上に努めている。