著者
高見 勝利
出版者
Japanese Association of Electoral Studies
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.36-42,195, 2007

衆院において賛成多数で可決され,参院に送付された内閣提出法案が,参院で否決されたとき,内閣が,これを内閣不信任だとして,衆議院を解散することは,日本国憲法上,どう評価すべきかが,いわゆる小泉解散の最大の争点である。解散理由について,首相自身は,参院における法案否決を内閣に対する不信任だと受け止めたからだという以上のことは語っていない。が,「衆院が可決した法案を参院が否決した場合,衆院が出席議員の3分の2の特別多数で再可決すれば法案が成立するのだから,当該議席数確保のためにする解散は認められる」とする見解がある。しかし,解散理由として,再議決権を持ち出すことは,解散•総選挙の趣旨や議会政のあり方からして是認されないこと,小泉解散は不当な解散事例であり,「国民投票的」解散に途を拓いた事例として積極的に評価すべきではないこと等を指摘した。
著者
中村 睦男 前田 英昭 岡田 信弘 山口 二郎 江口 隆裕 高見 勝利
巻号頁・発行日
1991 (Released:1991-04-01)

本研究は、平成3年度および4年度の2ヵ年にわたって行われたものである。日本においては、他の先進諸国と同様に、政府の提案によって成立する政府立法が量的にも(約85%)、また質的にも(国の政策を実現するための法律)、立法過程において重要な役割を果たしている。本共同研究の成果は、政府立法を取りあげ、1.研究分担者による総論的研究、2.研究分担者による事例研究、3.立法・行政実務家による事例研究に分けられる。今回の共同研究は2年間であったため、半数の研究は完成しているが、残りの半数の研究は中間報告の形をとっている。今後も研究を継続して一冊の著書にまとめる予定である。1.総論的研究では、日本の立法過程では法律案の作成段階で官僚機構を通じて意見調整がなされ、国会審議の段階で修正によって野党が重要な役割を果たし得ること(江口論文)、法律案の公案過程における行政機関間の調整の在り方(加藤報告)、行政部内政策過程の枠付けの手法としての“基本法"の役割(小早川論文)、日本とアメリカの1980年代における財政政策をめぐる政治と行政の相互関係の比較検討(山口論文)、アメリカ公法学の立法過程モデル(常本論文)、イギリスにおける政府立法の生成(前田報告)、日本の立法過程論の論争点(清水報告)が明らかにされている。2.政府立法の事例研究では、PKO協力法(牧野報告)、難民条約への加入に伴う関係法令の改正(渡辺報告)、育児休業法(小野報告)、大学審議会設置法(稲報告)、元号法(高見報告)、地方自治法改正(神原報告)および選挙法(岡田報告)が扱われている。3.事例研究は、立法・行政実務家を研究会に招いての報告と質疑の記録で、老人保健法(渡邉論文・岡光論文)、個人情報保護法(松村論文)、大店法(古田論文)および暴力団対策法(吉田論文)を取り上げている。
著者
今関 源成 戸波 江二 西原 博史 石川 健治 毛利 透 小山 剛 戸波 江二 岡田 信弘 市川 正人 西原 博史 石川 健治 小山 剛 江島 晶子 高見 勝利 宍戸 常寿
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007 (Released:2007-04-01)

2008年3月, 台湾の憲法・行政法研究者10名を迎え、東京(早稲田大学)で「議院内閣制と大統領制」および「実効的人権保障とその問題点」をテーマとして、第3回共同研究シンポジウムを開催した。2009年3月, 日本の憲法研究者8名が台湾に赴き、台北(台湾大学)で、「公法典範的継受與轉型」をテーマとして、第4回共同研究シンポジウムを開催した。これまでの成果をまとめた論文集の刊行に向けて, 鋭意努力中である。
著者
高見 勝利
出版者
国立国会図書館調査及び立法考査局
雑誌
レファレンス (ISSN:00342912)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.4-16, 2003-06
著者
高見 勝利
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996 (Released:1996-04-01)

この2年間、国立国会図書館憲政資料室所蔵の入江俊郎および佐藤達夫の両文書から採取した日本国憲法制定に関する原資料をほぼ時系列的に整理し、全15巻(第90回帝国議会議事録等を含む)の資料集にまとめる基礎を固めることが出来た。また、憲法問題調査委員会の調査資料についても、これまで公刊されていない会議議事録を含め、第1巻の資料集を公刊することが出来た。更に、それと関連して、憲法問題調査委員会委員であった宮沢俊義の私蔵文書(現在,立教大学法学部図書室で保管)から、上記、入江・佐藤の両文書において欠落している資料を採取することができた。この作業の中で、日本国憲法判定前後において、宮沢が東京帝国大学法学部で行った講義および講演等の草稿を入手し、また、当時、宮沢の憲法講義を聴講された五十嵐清北海道大学名誉教授、芦部信喜東京大学名誉教授からも1944年度および1946年度の講義ノートの提供を受け、雑誌論文としてまとめることができた。本研究のまとめとして、1998年3月23日、九州大学大学院比較文化研究科主催の九州大学比較文化研究会(責任者横田耕一教授)において、「憲法制定過程において入江俊郎と佐藤達夫の果たした役割」と題した報告を行い、二年に及ぶ本課題の研究活動を終了した。なお、資料の整理は本課題研究終了後も継続し、現在、資料集第2巻について、第二校の段階にあり、資料解題を付し、本年中に刊行する予定である。
著者
岡田 信弘 高見 勝利 浅野 善治 只野 雅人 笹田 栄司 武蔵 勝宏 常本 照樹 佐々木 雅寿 加藤 一彦 稲 正樹 木下 和朗 新井 誠 齊藤 正彰
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01 (Released:2009-04-01)

衆議院と参議院の多数派が異なる、いわゆる「ねじれ国会」が出現した結果、日本の国会における立法活動は混迷状態に陥った。本共同研究は、この混迷状態の制度的・政治的要因を探りつつ、そうした状態を解消・克服するための方策を従来の二院制に関する憲法学的研究とは異なった視角からの分析を通して明らかにすることを試みた。具体的には、従来の類型論的・解釈論的研究に加えて、統治構造論を視野に入れた実証的な比較立法過程論的研究を実施した。
著者
岡田 信弘 高見 勝利 小早川 光郎 林 知更 常本 照樹 佐々木 雅寿 前田 英昭 岡田 信弘
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001 (Released:2001-04-01)

1 夏季研究集会における諸報告とその成果の公表(1)2002年8月19日(月)〜21日(水)の日程で、研究分担者と本共同研究への協力を依頼した部外の実務家が北海道大学に参集し、研究会が開催された。部外の実務家からの報告として、橘幸信氏(衆議院憲法調査会事務局)「『実践的立法学』の構築に向けて-法律(案)のつくり方・つくられ方-」と山岡規雄氏(国立国会図書館憲法室)「憲法調査会の活動」とがあった。なお、山岡氏の報告を補完するものとして、橘氏による追加報告(「衆議院憲法調査会の活動」)がなされた。これらの報告をめぐる活発な討論を通して、一方で、「立法過程」の現場体験に基づいた「立法事実」に関する新たな知見が得られるとともに、他方で、現在進行中の「憲法改正」に関わる議会内部の動きを正確に理解することができた。(2)研究分担者からは、岡田信弘「改正内閣法に対する評価」、常本照樹「アイヌ新法の実施状況」、佐々木雅寿「司法制度改革の推進体制」、小野善康「国旗・国歌法制定後の学牧の状況」、高見勝利「政治腐敗と政治倫理-英米独仏等の国会議員の政治倫理に関する制度」の各報告があり、分担者間で意見交換がなされた。(3)以上に概観した夏季研究集会の成果の一部は既に公表もしくは近々公表予定であるが、それらを含む研究分担者の研究成果を、本共同研究グループが従来行ってきたように、1冊の著書にまとめるべく作業を進めている。2 その他の研究会活動2002年10月29日(火)にジャック・ロベール氏(元フランス憲法院裁判官)、12月20日(金)に孝忠延夫氏(関西大学教授)を招いて、ヨーロッパとアジアにおける最近の立法動向についての報告を受けた。