著者
高見 英樹
出版者
国立大学法人 東京大学大学院教育学研究科 大学経営・政策コース
雑誌
大学経営政策研究 (ISSN:21859701)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.183-198, 2023 (Released:2023-07-11)
参考文献数
19

This study aims to analyze the transformation of discussions over university autonomy during legislative debates in the Diet from the postwar period to the present, with a focus on what issues were discussed and how these issues have changed over time. This study revealed that the subject of debate has shifted from government interference in universities (external interference) to interference within universities (internal interference). It also shows that external organizations' interference has become diverse, and that the content of discussions on university autonomy has shifted from personnel intervention by the government to internal management and education research.
著者
高見 英樹
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.1091-1096, 1994-08-05
被引用文献数
2

天文学用の補償光学は,実用段階に入りつつあり,すでにサイエンスデータが出始めている.特に赤外域では必須の装置と考えられるようになってきた.今後は,レーザガイド星を使った可視光用(多素子)補償光学の開発へと進んでいくであろう.そのためには,マルチプルレーザガイド星による波面の立体的測定等,解決すべき課題が多い.8mクラスの望遠鏡に組み込まれた補償光学系によって期待される天文学の成果は,数多くあるが,例えば太陽系外の惑星の探査がある.太陽系外にも地球や木星のような惑星があることは信じられてはいるが,まだ見つけられていない.その原理は,そのような惑星が星の非常に近傍にあり,かつ星と比べてはるかに暗いからである.補償光学と「コロナグラフ」という中心星の散乱光をおさえる装置を組み合わせれば,見つけることが可能になる.ほかに中心にブラックホールがあると考えられている活動銀河中心核の構造の解明に大きな役割を果たすであろう.また,宇宙の年齢を決めるためには遠方の銀河までの距離を知らねばならないが,補償光学を用いて,おとめ座銀河団内の銀河にあるセファイド(本当の明るさと変光周期との間に一定の関係がある)変光星が星として分解できるようになり,これによってこの銀河団までの距離が精密にわかるようになる.<BR>天文学に近い応用では,深宇宙光通信に用いる軌道上の大型軽量望遠鏡面精度をあげることに使われるであろう.また,軍用でない,人工衛星の監視にも使うことができる.工業的には,ウラン235同位元素の分離に,補償光学の応用の研究がされている,など徐々に広がりつつある.
著者
高見 英樹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.1584-1588, 2001-10-05 (Released:2009-04-10)
参考文献数
5
著者
三浦 則明 桑村 進 一本 潔 馬場 直志 花岡 庸一郎 高見 英樹
出版者
北見工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

補償光学(AO)は、地球大気ゆらぎの影響による観測像の劣化を実時間で補正する技術である。本研究では、京都大学飛騨天文台の 60cmドームレス太陽望遠鏡で多目的に使用できる AOの設計を行った。また、補償が有効に働く視野を広げるためのマルチコンジュゲート補償光学系(MCAO)の開発も進めた。MCAOの光学設計には上空ゆらぎ層の高さの情報が必要である。ここでは、従来夜の観測で二重星を用いて開発されてきた SCIDAR技術を太陽観測にも適用できるように修正した。この方法を用いて、飛騨天文台の上空ゆらぎ層の高さを測定した。さらに、上空波面センサの開発し、MCAO装置を太陽観測に適用した。
著者
ギュヨン オリビエ 高見 英樹 高見 英樹
出版者
国立天文台
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究ではすばる望遠鏡用のコロナグラフィック究極補償光学系(SCExAO)の開発を行った。すべての鍵となるコンポーネントの製作を行い、実験室において可視光で全体として性能試験を行い、目的の性能が達成されていることを確認した。これはすばる望遠鏡用の新補償光学系AO188と太陽系外惑星検出用のコロナグラフカメラHiCIAOに取り付けるものであり、そのための取り付け治具の製作を別途すすめ、2010年に望遠鏡に取り付けての観測を予定している。
著者
家 正則 高見 英樹 早野 裕 柏川 伸成 高見 英樹 早野 裕 柏川 伸成
出版者
国立天文台
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

レーザーガイド星補償光学系をすばる望遠鏡の共同利用装置として完成させ、すばる望遠鏡の視力を10倍に改善した。その結果、補償光学系を用いた新観測装置の開発などが始まり、高解像観測の利用が大幅に増えた。代表者を中心とする研究では赤方偏移7.215(距離129.1億光年)の最遠銀河を発見し、宇宙初期の銀河の計数から宇宙の再電離(宇宙の夜明け)が、ほぼこの時期に起きたことを解明した。