著者
小野澤 郁佳 久米 朋宣 小松 光 鶴田 健二 大槻 恭一
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.366-370, 2009-10-01
参考文献数
25
被引用文献数
1 10

林分蒸散量の算定において樹液流計測は有力な手法だが,竹に樹液流計測が適用可能であるかは明らかでなかった。本研究では竹林蒸散量算定の第一歩として,樹液流計測による竹の個体レベルでの蒸散量の算出方法の確立を目的とし,モウソウチクにおいて自作の長さ1cmのGranierセンサーによる樹液流計測,切り竹による吸水量計測を行った。その結果,自作センサーにより桿内の水の上昇(以下,樹液流と呼ぶ)の検出が可能であり,計測された樹液流と吸水量の時系列変化は良好に対応した。量的には,従来の樹液流速換算式によって計算される単木あたりの樹液流量が吸水量より過小となることが示され,新たな樹液流速換算式を提示した。以上より,樹液流計測によるモウソウチクの個体レベルでの蒸散量の測定が可能となった。
著者
鶴田 健二 小山 敏幸 尾形 修司 兵頭 志明
出版者
岡山大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

本特定領域研究を通して, 複数の空間スケールをつなぐ新しいシミュレーション手法・アルゴリズムを開発・高度化し, 機能元素材料科学の学理構築に資する新しい計算科学手法・ツール開発を大きく進展させた。また, ナノ計測班ならびにプロセス班との連携において, 本領域における共通試料であるアルミナの転位・粒界構造の微視的構造と電子状態, 元素偏析の安定性と局所電子状態の定量的解明に上記新規手法を適用し, その適用性を実証した。
著者
幾原 雄一 溝口 照康 佐藤 幸生 山本 剛久 武藤 俊介 森田 清三 田中 功 鶴田 健二 武藤 俊介 森田 清三 田中 功 鶴田 健二 谷口 尚 北岡 諭
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

本終了研究では特定領域の成果報告会や国際会議を企画し,本特定領域によって構築された「機能元素の学理」の効果的な普及を行った.さらに,本特定領域で得られた知見を次代を担う若手研究者に引き継ぐためのプログラム(若手研究者向けセミナー,若手研究者海外滞在)も企画・運営した.また,班内の効果的な情報共有・打ち合わせのためのインターネット会議の実施や情報管理も本総括班が行った.平成24年度では以下のような総括班会議,成果報告会,シンポジウム等を行い,本特定領域で得られた研究成果の発信を行ってきた.・総括班会議の開催6月(東京)・特定領域最終成果報告会(公開)6/8(東京)【産官学から約200名の参加があった】・国際会議の開催(公開)5/9-11(岐阜)【国内外から約300名の参加があった】The 3rd International Symposium on Advanced Microscopy and Theoretical Calculations(AMTC3)・国際学術雑誌企画5月(AMTC Letters No.3)・最終研究成果ニュースレター冊子体の企画6月・特定領域特集号発刊(セラミックス)・若手研究者向けセミナー1月(名古屋)6月に開催した本特定領域の最終成果報告会においては200名近い参加があり,非常に盛会であった.また,5月に行われた国際会議においても世界中から第一線で活躍する研究者が一堂に会し,3日間にわたって活発な議論が行われた.また,次世代研究者の育成をめざし,研究者の海外滞在プログラム(米国オークリッジ国立研究所,英国インペリアルカレッジ)も行われた.また大学院生を対象とした第一原理計算,透過型電子顕微鏡,電子分光に関するセミナーも開催した.
著者
小野澤 郁佳 久米 朋宣 小松 光 鶴田 健二 大槻 恭一
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.366-370, 2009 (Released:2010-01-26)
参考文献数
25
被引用文献数
9 10

林分蒸散量の算定において樹液流計測は有力な手法だが, 竹に樹液流計測が適用可能であるかは明らかでなかった。本研究では竹林蒸散量算定の第一歩として, 樹液流計測による竹の個体レベルでの蒸散量の算出方法の確立を目的とし, モウソウチクにおいて自作の長さ1 cmのGranierセンサーによる樹液流計測, 切り竹による吸水量計測を行った。その結果, 自作センサーにより桿内の水の上昇 (以下, 樹液流と呼ぶ) の検出が可能であり, 計測された樹液流と吸水量の時系列変化は良好に対応した。量的には, 従来の樹液流速換算式によって計算される単木あたりの樹液流量が吸水量より過小となることが示され, 新たな樹液流速換算式を提示した。以上より, 樹液流計測によるモウソウチクの個体レベルでの蒸散量の測定が可能となった。