著者
幾原 雄一 溝口 照康 佐藤 幸生 山本 剛久 武藤 俊介 森田 清三 田中 功 鶴田 健二 武藤 俊介 森田 清三 田中 功 鶴田 健二 谷口 尚 北岡 諭
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

本終了研究では特定領域の成果報告会や国際会議を企画し,本特定領域によって構築された「機能元素の学理」の効果的な普及を行った.さらに,本特定領域で得られた知見を次代を担う若手研究者に引き継ぐためのプログラム(若手研究者向けセミナー,若手研究者海外滞在)も企画・運営した.また,班内の効果的な情報共有・打ち合わせのためのインターネット会議の実施や情報管理も本総括班が行った.平成24年度では以下のような総括班会議,成果報告会,シンポジウム等を行い,本特定領域で得られた研究成果の発信を行ってきた.・総括班会議の開催6月(東京)・特定領域最終成果報告会(公開)6/8(東京)【産官学から約200名の参加があった】・国際会議の開催(公開)5/9-11(岐阜)【国内外から約300名の参加があった】The 3rd International Symposium on Advanced Microscopy and Theoretical Calculations(AMTC3)・国際学術雑誌企画5月(AMTC Letters No.3)・最終研究成果ニュースレター冊子体の企画6月・特定領域特集号発刊(セラミックス)・若手研究者向けセミナー1月(名古屋)6月に開催した本特定領域の最終成果報告会においては200名近い参加があり,非常に盛会であった.また,5月に行われた国際会議においても世界中から第一線で活躍する研究者が一堂に会し,3日間にわたって活発な議論が行われた.また,次世代研究者の育成をめざし,研究者の海外滞在プログラム(米国オークリッジ国立研究所,英国インペリアルカレッジ)も行われた.また大学院生を対象とした第一原理計算,透過型電子顕微鏡,電子分光に関するセミナーも開催した.
著者
佐藤 幸生 高松 進
出版者
富山県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

2002年、神奈川県で、従来とは異なる菌(Oidium属Reticuloidium亜属菌;OR菌)によるキュウリうどんこ病の新発生が確認された(内田・宋、2003)。一方でOR菌による種々の植物のうどんこ病の新発生が相次いで報告されている。本研究は、1)キュウリ上のOR菌の発生実態調査と、2)キュウリと種々の植物上のOR菌との関係などを明らかにすることを目的に実施した。1発生実態:富山県、東京都および秋田県南部、新潟県で調査した結果、いずれの調査地でもOR菌によるうどんこ病が発生し、従来からのOidium属Fibroidium亜属菌(OF菌)によるうどんこ病に劣らず発生が広がっていることから、OR菌によるうどんこ病は、本邦ではすでに広く発生していることが示唆された。従来からのOF菌によると同程度に激発する例も認められ、防除を要することが明らかになった。発生品種は、湧泉、アンコール10、金星、インパクト、南極2号、京涼み、夏涼み、プロジェクトX、シルフィー、金沢太キュウリと節成千両の11品種に及んでいた。2種々の植物でのOR菌によるうどんこ病の新発生:2004年以降、従来とは異なるOR菌によるうどんこ病の新発生は、ヒマワリ、キクイモ、オミナエシ、ジニア、トレニア、スコパリア、カボチャ、カラスウリなど、4科8種の植物で確認した。3種々の植物上のOR菌の宿主範囲および遺伝子解析:トレニア以外のキュウリ、カボチャを含む9種類の植物(ヒマワリ、キクイモ、オミナエシ、ジニア、スコパリア、パンジー、メランポジュウム)上の菌は、いずれもキュウリに病原性を認めたが、キュウリとカボチャ上の菌は、キュウリ以外には病原性を認めなかった。東京都、新潟県、富山県で採集したキュウリ上のOR菌は、遺伝子解析の結果1つのクラスター属し、OR菌のグループ分け(Takamatsuら、2006)におけるIX群に属した。キク科植物上の菌は、III群に属した。パンジー、オミナエシ、トレニア、クジャクアスター上の菌はキュウリ上の菌と同じIX群に属した。