著者
浪川 幸彦 黒木 哲徳 三宅 正武 真島 秀行 清水 美憲
出版者
椙山女学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は,学校数学教育カリキュラム策定における数学リテラシー概念の応用に基づき,教員養成数学カリキュラムの開発を行う。先行研究における教員養成数学カリキュラムモデル例の提案を踏まえ,本研究では教員養成数学カリキュラム教材の開発を行うことを主目的とし,事例研究を進めた。また(数学および一般)教員の持つべき数学リテラシー像策定に向けて,大学での数理科学参照基準策定,大学数学基礎教育でのコンピテンシー研究など関連する研究から,数学リテラシー概念の深化を図った。さらに教科内容学会の設立にもつながった。
著者
三上 俊介 杉谷 貞男 山口 光代 土井 幸雄 黒木 哲徳 下村 宏彰
出版者
福井大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

緩増加な不変固有超関数(IED)の場合に成立する指標等式,Weyl群の表現およびstableな緩増加なIEDのliftingの間に成り立つ関係を緩増加の条件を外した場合への拡張を目指した。Gをコンパクトカルタン部分群T_0を持つ実半単純Lie群(R上定義されたreductive線形代数群の実点全体として実現されるものに限る)とする。t,〓をT,GのLie環の複素化,μ〓t^*に対し,Gのcoーadjoint表現によるμ〓t^*〓〓^*のstabilizerをL,μより定まるC上のθーstable放物型部分環をqとする。πをLの1次元表現(λ=dπ:微分表現)とし、三つ組(q,L,π)に対応してcohomological parabolic inductionで定まる(〓,K)ー加群をA(λ)と書く。(KはGの極大コンパクト部分群)また,Wを(〓,t)のWeyl群とするとWが自然に三つ組(q,L,π)に作用し,w(q,L,π)=(q_w,L_w,π_w)と書く。いま表現とその指標を同じ文字で表すと,{A(wλ),w〓W}は,それらが生成する有限次元部分空間V(λ)内にstableなIEDが存在するような拡張されたLーpacketになるので,最初に掲げた問題をこのV(λ)に限定して考えた。そして階数の低い群(SU(p,q);p+q≦3,Sp(2,R))の場合に次の結果を得た。定理次の(1),(2)は同値である。(1)Θ〓V(λ)がGの極大splitカルタン部分群上恒等的に0に等しい。(ΘはG'={Gの正則元全体}上の実解析関数とみなせることを用いる。)(2)L_wの極大splitカルタン部分群T_w(これはGのカルタン部分群にもなる)およびT_o上でΘ(w_ot)=ーΘ(t)(tはT_w〓G'またはT_o〓G'の元)が成り立つ。ただしw_oは(〓,t_w)あるいは(〓,t_0)のimaginary Weyl群の最長元である。これは緩増加な場合に自然な拡張になっている。これまで得られてきた事例をもう少し発展させ一般化できることを期待しており、その時点でまとめて公表するべく考えている。