著者
安斎 祐一 村岡 一信 千葉 則茂 齊藤伸自
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.658-667, 2000-03-15

近年,バーチャルリアリティなどの映像表現のために,動物のコンピュータグラフィックスに関する研究が行われているが,蝶などの昆虫の例は少ない.本報告では蝶の飛翔のリアルタイム表示を目的とした飛翔モデルを提案する.本モデルでは,翅のはばたきによる力によって蝶を飛翔させる.これにより蝶らしい飛翔,すなわち,ひらひら舞う様子を表現でき,モデルのパラメータ調整により実際の蝶の典型的な飛翔形態を表現することができる.
著者
齊藤 伸
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2005

数10μm〜サブμmにパターン化された磁性材料では試料内各場所での磁気特性がその性能を左右することから、パターン試料内部の磁区構造観察に対する需要が高まっている。そこで本課題ではこれまでに確立した白色光の高倍率磁区構造観察技術を発展・応用し、ピコ秒オーダーの磁化過程を一括して観察できる高倍率高時間分解能縦カー効果顕微鏡を実現することにある。2年目に当たる平成18年度はレーザ光を光源として用いることにより(高時間分解能観察)、磁化ベクトル方向の検出が可能な磁区観察顕微鏡を作製することを目標として研究を行った。磁化方向の特定のためには、対物レンズ入射瞳の直交方向の辺縁部に微小スポットの入射光を落斜させて、各軸方向の磁化ベクトル成分に比例したコントラストを付すことが有効である。各落斜光軸からのプローブ光の入射タイミングをズラしながら試料を照明し、照明のタイミングと同期をとってCCDカメラのシャッタを切ることにより(時分割法)、磁界掃引時の磁化ベクトル履歴動画像の撮影に成功した。さらに得られたベクトル履歴動画像に対して、色合いの割付、局所領域の輝度ヒステリシスループ(磁界引加方向、直交方向)の抽出も可能であることを確認した。尚、本研究の成果は、2006年10月16日に同学会の広報部による技術情報サービス第28号が学会員向けに配信された。28.01 カー効果を利用した局所的磁化ベクトル測定の試み(抜粋)学術講演会にて、東北大学斉藤らのグループから薄膜試料の局所における磁化ベクトルを定量的に計測できるカー効果顕微鏡が提案された。新しい計測方法へ発展するものと期待される。http://www.wdc-jp.com/msj/information/061016/061016_01.html
著者
齊藤伸行
雑誌
日救急医会関東誌
巻号頁・発行日
vol.24, pp.242-243, 2003
被引用文献数
1
著者
上野 広行 横田 久司 石井 康一郎 秋山 薫 内田 悠太 齊藤 伸治 名古屋 俊士
出版者
公益社団法人 大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.241-251, 2012-11-10 (Released:2013-03-12)
参考文献数
48
被引用文献数
2

加熱脱着GC/MS 装置を用いて、PM2.5 中のジカルボン酸、フタル酸、レボグルコサンを誘導体化して分析する迅速かつ簡便な手法を検討した。誘導体化条件を検討した結果、最適な条件として、温度320 ℃、ヘリウム流量20 mL/min、反応時間10 min、BSTFA+TMCS(99:1)とピリジンの混合比9:1、誘導体化試薬添加量10μLが得られた。添加回収試験の結果、過大な試料を用いると誘導体化成分のピーク形状が悪くなるため、試料量を制限する必要があった。非極性成分であるn-アルカン、17α(H), 21β(H)-ホパン、PAHs については、感度の点から試料量を多くする必要があり、極性成分との同時分析は困難であったものの、同じシステムで分析可能であった。この手法を東京都内の環境試料に適用して分析した結果、夏季と冬季では有機成分組成が大きく異なること、n-アルカンの濃度パターンは複数の発生源の影響を受けていることなどが示唆され、本手法は有機成分の発生源寄与等の検討に有効と考えられた。
著者
齊藤 伸
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、「マイクロメートル領域内の局所的な磁化ベクトルの方向を可視化表現できる磁区観察顕微鏡」を実現した。磁化方向の特定のためには、対物レンズ入射瞳の直交方向の辺縁部に微小径の直線偏光を入射させて、磁化ベクトルの各軸方向成分像を得、それらを合成することが有効であった。各軸からの照明タイミングをずらす方法(時分割法)に加え、高周波掃引磁界と同期を取って撮像する方法(ストロボ法)を組み合わせた。これらにより局所領域の磁化ベクトルのダイナミクスの可視化も可能となった。本装置は永久磁石やトランス鉄芯材料、スピントロニクスデバイスの研究開発に大いに役立っている。