著者
Smith M.D.
出版者
兵庫県森林動物研究センター
巻号頁・発行日
no.8, pp.20-29, 2016 (Released:2018-01-15)

・北米における野生化したノブタは、農作物被害のほか森林被害や生態系への被害など多くの問題を引き起こしている。・家畜として16世紀にアメリカに導入されたのち野生化し、現在では全米の45~47州に分布が拡大している。・狩猟対象としても人気があるため狩猟者によって他地域に移動され、分布拡大が加速した。・ノブタの管理には、ワナや銃を用いた捕獲と電気柵などで防除する手法が取られている。・ノブタの場合個体数の8割を捕獲しても個体数を削減できなかったため、群れ全体をすべて一掃する戦略的な捕獲計画が必要である。
著者
S.M.D.T. ランブクピティヤ
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.158, pp.112-130, 2014 (Released:2017-02-17)
参考文献数
12

本研究では,日本語母語話者(JNS)とスリランカ人シンハラ語母語話者(SNS)が感謝の送り手と受け手の「親疎関係」及び「同位・上位関係」を基に感謝場面をどのように理解し,どのような感謝表現を使用するかを調べた。調査方法では,JNSとSNS,各10組ずつを対象に,「友達が忘れ物を渡す」,「見知らぬ人が忘れ物を渡す」,「友達の家を訪問する」,「先生の家を訪問する」という4つの場面でロールプレイを行ってもらった後,フォローアップインタビューに応えてもらった。調査の結果,SNSは感謝の送り手と受け手の関係が親しいと認識した場合,相手に距離を感じさせないように感謝の表出をしないことと,感謝の受け手が先生の場合,上位関係に対する尊敬の念を込めて感謝を表出することがわかった。一方JNSは,互いの関係性の「親疎」及び「同位・上位」という要素を認識してはいるが,どの場面においても感謝を「定型表現」で表出することがわかった。
著者
須永 義雄 M. D.
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.53-61, 1971-04-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

A physiological experiment was carried out on six types of“placing the tone”by F. Husler (type No. 1 was abridged) with a forty-one years old tenor. The vowel used was“a”, and the vocal pitch was“f”in No. 2, 3a, 3b and“a'”in No. 4, 5, 6.The following items were analysed:1) The vibration mode of the vocal cords (Fig. 1) and its opening and closing time rate (Tab. 1) as observed by ultra-high speed laryngocinematography.2) The displacements of the larynx (Fig. 2, 3) and the diaphragm (Fig. 6) by X-ray cinematography.3) The sound spectrum of the voice (Fig. 4) .4) The air flow rate, the vocal intensity, the circumference of the chest and the abdomenn on four points were recorded polygraphically (Fig. 5) and mean values were estimated (Tab. 2) .The subject showed some difficulty in performing proper control of breathing for the type six.
著者
S.M.D.T ランブクピティヤ Rambukpitiya S.M.D.T
出版者
久留米大学外国語教育研究所
雑誌
久留米大学外国語教育研究所紀要 = Bulletin of the Institute of Foreign Language Education Kurume University (ISSN:13406175)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.47-86, 2021-03-31

スリランカ人日本語学習者の感謝に値する場面についての理解及び感謝の言語表現についての使用は中間言語的なものであり、その原因の一つはスリランカで使用されている日本語の教科書にあると考えられる。そこで本研究では、スリランカで開発・出版され、高校生を対象としている教科書『スリランカ高校日本語A レベル サチニさんといっしょ』Part1と2から、日本語母語話者なら言語で感謝を表すだろうと考えられるが感謝表現が見られない会話場面を、①先行研究の指摘と参照、②日本で出版された教科書の類似した会話場面と比較、③日本語母語話者の意見の収集という3つの方法で分析した。分析の結果、教科書の改善に重要な点として、『サチニ』には、場面を理解するために必要不可欠な人間関係、場、状況設定などについての情報が不足していること、感謝を表す場面で見られる謝罪型表現の記載がないこと、感謝を課題として扱っていないことを明らかにした。
著者
C. JOHN M.D. NORMAN 高場 利博 桜井 靖久
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.197-203, 1975-08-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
1

我々は10年来原子力人工臓器の研究に携わってきたが, 原子力左室補助ポンプの 2種類のシステムがようやく仔ウシによる生体実験の段階に達した. 二つのシステムは120g, 1600キューリーのPu-238 (酸化プルトニウムの形) を含有する核熱源を用いている. 第一のものは, 電子的に制御された, 弁もシールもない蓄熱式往復エンジンで, 制御のための情報は, ホール効果型センサーによって得られる. 第二の左室補助システムはポンプ駆動用の高い水圧に変換されるガス高圧をつくるのに核崩壊によって生じる熱を利用している. エンジン効率は7~16%に達し,ポンプ効率の計測値は85%が得られているこの両システムを生体の左心室といかに同期するかが解明されてきた. 初期の短期間 (175時間) の埋込み実験によって本法の可能性が明らかにされ, ンステムの改良と平行した生体実験の長期間実施が期待されている. しかしなお, 効率向上, 信頼性向上, 性能の向上, 小型化など多くの懸案が残されている.
著者
M. D. Chenu
出版者
Artheme Fayard
巻号頁・発行日
1957
著者
ペリー アンソニー VERMILYEA M.D.
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

当研究チームは、受精直後数時間中に起きるエピジェネティックなクロマチン再構築に関する研究を続けており、これまでに減数分裂再開の起因となる物質を精子頭部より採取し、これを減数分裂第II期中期の卵母細胞へ移植する方法を見付けている。この方法により、卵子や雄系クロマチンによる介入の変化を観察する事が可能となりその後、同ステージの受精卵で起こる変化と比較する事も可能となった。(この減数分裂再開は精子由来の活性因子がまだ衰退していない受精卵で通常起こる。)この結果、減数分裂第II期中期と受精卵で起こるヒストン修飾に相違が見られる事が判明した。そこでこの相違の列挙に取りかかったが全ての相違の掌握に限りがあり、そもそも基本的な再構築がどの様に起こっているのかまだ分かっていなかった。この事を考慮に入れて、当プロジェクトでは発生学と分子細胞の方法を統合し、より包括的に初期段階のヒストン変化を列挙させる事にした。またこの結果を元に我々は修飾を引き起こす遺伝子制御を解析しようとした。この研究は非常に研究結果の期待出来るものであって、現在取りかかっているマウス初期胚で起こるエピジェネティックな制御に関する研究への導入となる基礎を築いた。しかしながら残念な事に当プロジェクトは研究途中で中断させなければならなくなったが、ここで大きな進展のあった研究は現在も引き続き継続させている事を報告したい。当プログラムは米国籍の特別研究員を日本の研究室において研究する機会を与え、今後も米国と日本の研究室が研究交流を続ける機会を与えてくれた事は多いに意義があると言える。