著者
高柳 長直
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.135-148, 1998-05-31
被引用文献数
2

かぼちゃは, 近年急速に輸入が増大している野菜である. 本稿は, かぼちや産地を事例として, 国際的な産地間競争が激化していく中で, 国内産地がどのように存続していくのか, その際の課題点について考察を行った. 大都市近郊産地(江戸崎町)では, 夏場に高品質のかぼちやを高価格で販売することによって存続し, 比較的高い所得を獲得してきた. 輸入かぼちやとは品質的に競合せず, 出荷時期もほとんど重ならず, 輸入増加の影響はみられない. むしろ, 担い手の高齢化や流通構造変化への対応のほうがより重要な課題である. 一方, 北海道輸送園芸産地(和寒町)では, 水稲転作作物としてかぼちやが導入され, 不利な立地条件を貯蔵技術の進展によって補い産地が形成されてきた. 和寒産地の場合, 品質的な対抗が難しく価格は低迷している. それに加えて, 出荷経費をはじめとするコストはある程度必要であり, 所得率は低い. 11〜12月は輸入物と競合することになり, 年によって市場価格が低下することによる影響は少なくない. しかしながら, 和寒産地では, 輸入増加の影響をそれほど深刻に受け止めてはいない. かぼちやは, 輪作体系の一つの作目にすぎず, 依然として水稲が農家経営の基幹であるからである.
著者
芳賀 博文
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.116-134, 1998-05-31

本稿の目的は, 第二次世界大戦後における邦銀の国際展開の空間的な側面を明らかにすることにある. 1960年代までは, 都市銀行, 特に外国為替専門銀行である東京銀行主体の海外展開がなされ, ニューヨークとロンドンの2大国際金融センターを主要な進出先としていた. 1970年代に入って邦銀の国際業務が拡大するとともに, 進出先は2大国際金融センター以外の都市へも広がっていく. 同時に, ニューヨークとロンドンに香港を加えた3大センターを軸とする, 世界三極体制がこの時期確立される. 1980年代は円高と好景気により, 地方銀行やその他の金融機関も加わって邦銀の海外進出が加速する. 地域的には, 北米や欧州といった先進国の都市やオフショアセンターへの進出が活発化する. そしてバブル経済後の1991年以降には, 店舗配置のリストラが起こるとともに, アジア諸国での急速な経済発展と当地域での規制緩和を受けて, 邦銀の国際展開はアジア指向が強くなった. こうした世界的な三極構造を基底とする邦銀の海外展開は, ニューヨーク・ロンドン・香港の3大国際金融センターをユーロ取引による外貨資金調達の主要な窓口とし, 取り入れた資金を主に日系企業の海外進出に伴う現地貸付として運用することで, それぞれの後背地域の都市間において比較的安定した階層的な関係を有しながら進出がなされて, 店舗ネットワークが形成されてきたと考えられる.
著者
富樫 幸一
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.119-141, 2003-05-31

日本工業は1980年代までの競争優位を誇った時期から,1990年代には国内におけるバブル崩壊,国際的な円高や中国を始めとしたアジア諸国との競争の激化によって大きな変容を迫られた.この10年間を通じて工場数と雇用は減少を続けたが,出荷額と輪出額においては増減を示している.衣服など低付加価値部門における衰退は著しいものの,機械工業などでは新製品の開発や市場開拓,より生産性の高い技術や工程の導入によって競争力を維持しようと努力している.日本の産業組織の特徴であった企業間での横並び的な競争関係から,各企業における優位なコア部門への集中と劣位部門からの撤退,そしてグローバル化した日本企業の中における国内工業のより高度化した機能へのシフトが進められている.その空間的な帰結は,大都市圏の旧式工場や地方圏における不採算部門の双方からの撤退と,大都市周辺部や地方圏残存工場の高度化という,個別企業からみても地域的にも不均等なものとなっている.日本の中央に位置する岐阜県の工業を事例としてみると,繊維,衣服,陶磁器,刃物などの地場産業は,円高と不況の中で大きく工場数や雇用,輸出を減じている.他方では中堅企業はグローバル化に対応しつつ,独自製品の開発や市場開発,生産工程の改善などに取り組んでいる.さらに空間的な取引関係も広域化,国際化が進んでおり,狭域的な産業集積においては量的な規模的な縮小とその機能の低下と内部での企業の二極分化が生じている.アジア諸国への進出は,従来の系列取引を越えたビジネスチャンスとなっており,それが国内の事業にも反響をもたらしている.こうしたことからも,企業のグローバル化と地域経済の産業空洞化を単純な二律背反の関係と見ることはできない.既存の日本の経済地理学では,国内における市場分割型立地や,空間的な階層的分業関係が明らかにされてきた.しかし,最近のリストラクチャリングを通じて,企業間での合併・再編を通じた立地システムの合理化や工場閉鎖が進んでいる.さらに,グローバルな立地戦略の中での日本工業のプラットフォームの浮き上がりと,その中での個別戦略に応じた工場立地のダイナミズムが生じている結果,大都市圏と地方圏の空間的階層関係も,よりゆるやかでまだら模様の状態へと変化している.日本の産業立地政策も,大都市圏から地方圏への分散促進策から,グローバル競争の下での効率性重視と,大都市への再集中の容認へと転換した.産業クラスターなどの新たな集積政策が提示されているが,それ自体は上記のような企業行動と産業集積の変容の中では限界があると考えられる.国家レベルの産業政策の役割が経済のグローバル化の中で低下した一方で,地域レベルにおいては企業向の連携や,大学,自治体との協力関係を促すものへと代わっている.また地域政策自体も,従来の産業優先から,地域づくりを通じた社会的セーフティネットの整備や,環境保全などの枠組みを重視したものに変えていくことが必要であろう.
著者
富樫 幸一
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.86-94, 2003-03-31

経済学の主流は経済システムの空間的側面にはそれほど関心を払って来なかったが,こうした状況は新しい地理的経済学の登場によって次第に変わりつつある.欧米における最近のいくつかの展望やリーディングスでは,政治経済学と新古典派経済学の両方の立場における経済地理学の再登場をよく裏づけている.日本国内の経済地理学者や中小企業研究者は,産業集積をめぐって独自の実証的な研究や政策提言に関わってきた.例えば,産業集積についての研究はしばしば英米でも取り上げられているし,外国人研究者も日本についての事例研究を著している.シリコンバレーや第三のイタリアはよく知られた例であるが,日本のいくつかの産業地区も,活力のある集積として研究されている.これらの産業地区についての実証的な研究は,地域内だけでなく,地域間やさらには国際的なリンケージも見られることを明らかにしており,空間的連関の分析上で集積やクラスターの側面だけを強調するのはそれを過大視することになろう.しかし,こうした既存の実証研究と新たな理論的発展の間での十分なやり取りがあるとは言い難い.新しい地理的経済学は抽象的なモデルにとどまるべきではないだろうし,より実証的な操作が可能な検討内容を提示すべきである.また経済地理学者も他の分野との交流を通じて,政策形成にも関与することが望まれるし,この学会としてもそうした経験をこれまでも全国大会や地域大会において続けてきている.1990年代中盤における急激な円高は,日本のメーカーや商社などの海外直接投資に拍車をかけた.国内の工場や下請企業は,海外への生産機能の移転による影響を被り,いわゆる空洞化問題が発生している.日本とアメリカの経済構造協議が始められ,日本政府は国内の農産物市場を開放することを決定した.アメリカ政府は大規模小売店舗法によってアメリカからの輸入が阻害されていることを問題として,この政策を規制緩和することを要求した.こういった規制緩和によって生じた地域的な影響の一つは,地方都市における中心商店街の空洞化であった.近年の大会シンポジウムのテーマは,明らかにこのような社会情勢と研究上の関心のシフトに狙いを定めたものである.2000年の「ITの空間的意義」における3つの報告では,それぞれ産業空間と都市空間,生活空間に焦点を当てていた.これまでのテーマでは,産業変動や立地を中心とする傾向が強く,生活空間の分野はあまり重視されてこなかった.家族やジェンダー,ロカリティなどは,日本だけではなく,国際的に見ても社会経済地理学において関心が高まっている.経済地理学者も,経済,社会,政治,文化の各領域やその相互作用に対してより幅の広い視点を持っていくことが必要であろう.
著者
栗原 武美子
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.147-165, 1991-06-30

日加貿易をとり巻く政治的経済的環境の過去10年間における変化のうち, 最も重要な出来事は, 1984年のカナダにおける自由党から進歩保守党への政権交代, 1985年になされた5大先進工業国によるプラザ合意, さらには1988年に調印された加米自由貿易協定であった. カナダ経済は貿易・投資両面にわたって米国経済に大きく依存しており, 自由党トルドー政権時代には, 対米経済関係の比重を減らして, ECおよび日本とのあいだの貿易・投資の拡充を図ろうとする「第3の選択」政策が試みられた. その後の政権交代で誕生したマルロー二政府は, 北米大陸における単一の自由市場の形成を利用してカナダ経済の活性化を図りつつ,「ゴーイング・グローバル」で新たな展開を求めている. 日加貿易はこうした変化に対応しつつ, 過去10年間に順調に拡大してきた。但し, その内容を見ると, カナダから日本へは, 農産物や鉱物資源などの一次産品の輸出が中心であるのに対し, 日本からカナダへの輸出の8割以上は機械や部品が占めており, プラザ合意以降の円高もこの貿易構造を大きく変えるほどの効果を持ってはいない. このような貿易構造をカナダは「アンバランス」な関係と捉え, 一方日本はこれを「相互補完的」関係と捉えている. ここに今日の日加貿易の構造的特徴が現われている. そこには将来の両国間における貿易摩擦の可能性も潜在している. カナダは日本と異なり, きわめて地域分権的色彩の強い連邦国家であり, 各州ごとに特色のある経済圏を構成している. 本稿では, 主要4州を取り上げて, 地域ごとに日本との貿易の特徴を明らかにする. 大別すると資源州と工業州の二つの貿易パターンに類型化され, 前者はおおむね現在の日加貿易に満足しつつも, さらにハイテク産業等の誘致を図ることで, 資源州からの脱却を目指している. 他方, 後者は対日貿易の入超を克服するために, 日本への工業製品の輸出拡大を図ろうとしており, 連邦政府もこうした工業州の要請に応えて, 日本に対しカナダ製品の輸入拡大を働きかけているのである. 日加貿易の展開において, 重要な位置を占めてきたのが9大総合商社であるが, その役割は多岐にわたっている。商社は単なる商品売買の媒介役たるにとどまらず, 情報の収集および資金融通面で重要な役割を果たし, メイン・バンクと共に各系列グループの中核をなしており, 依然としてその独自の地位を保ち続けている. 総合商社は自社のカナダ子会社や合弁会社を通して日加貿易に大きく関与してきた. 前述の日加貿易のパターンは総合商社がその強みを発揮できるものであり, カナダの主要4都市に子会社の本店・支店を設置し, 活発な経済活動を行なってきた。総合商社の役割はカナダ政府も認めるところで, カナダ政府は4社と産業協力等の覚書を結んでいる. 商社は連邦・州政府の期待に応えると同時に自らの利益を追求するため, 金額的には僅かであるが日本へ付加価値の高い工業製品を輸出している。商社を通しての輸出のメリットとしては, 1) 世界中に張り巡らされた総合商社の市場網, 2) 系列企業を使った新市場の開拓能力, 3) 政策担当者とのコネクション, 4) 東京などの大都市における事務所の代理機能, 5) 情報・資金の提供能力が挙げられる. 逆に, デメリットとしては, 1) 商社側のカナダの中小企業に対する関心の低さ, 2) 商品に対する専門知識・人材の欠如, 3) 価格面での不利, 4) 顧客からのフィード・バックの弱さ, 5) 系列企業の製品との競合がある. カナダ企業はこれらの長短を比較秤量しつつ総合商社を利用してきた. 今後の日加貿易の推進には, 双方にとって満足のいく貿易構造が新たに構築されなければならないであろう. そしてそのためには, 政治的経済的環境そのものの更なる変化が必要とされ, 直接投資のあり方が改めて問われることになるであろう.
著者
中藤 康俊
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-17, 1993-03-31

ゴルバチョフ大統領(旧ソ連)のペレストロイカ政策とソ連邦の崩壊, ベルリンの壁の崩壊などによる旧ソ連・東欧諸国の改革・開放政策, 朝鮮半島の緊張緩和など, 東西冷戦時代の終焉とともに日本海を囲む日本, 旧ソ連極東地方, 韓国, 朝鮮民主主義人民共和国, 中国東北三省などの間で国境を越えて経済交流を活発にし, 「環日本海経済圏」をつくる動きが強まってきた. 日本ではとくに日本海沿岸地域の自治体や経済界・民間レベルで経済交流が活発である. 最近のEC統合, 北米自由貿易協定の調印, 華南経済圏の形成などはこうした動きを加速させている. 本論文は「環日本海経済圏」をつくることの意義と課題を明らかにしたものである. その結果, 環日本海経済圏をつくる意義としては日本海沿岸地域の振興, 日本経済の構造転換と東京一極集中の是正, 日本海をとり囲む国々の相互補完性, 経済大国日本の国際貢献の点が指摘できる. そして, そのための日本の課題としては対岸諸国の歴史と現状に対する十分な理解と反省, 経済交流のほかに教育・研究, スポーツなど多様な交流の必要性, 日本海沿岸地域相互の交流とそのためのインフラの整備の一つとして日本海国土軸の形成, 日本企業の監視と規制の4点をあげたい. 対岸諸国の課題としては, 政治的安定と経済の改革・開放, 市場経済と投資環境の確立, 情報の公開などが不可欠である. 最後に日本と対岸諸国が共通してかかえる課題としては, 中央集権的なシステムの改革, 政府レベルの協力, ハード, ソフトの両面にわたるインフラの整備と人材の育成などである. 環日本海経済圏を構成する国々のなかでは日本が資本と技術の面でとくに優れており, その中心的存在であることは言うまでもない. しかし, 日本はこれまでガットの自由・無差別, 多角的貿易体制のメリットをもっとも多く受けた国であり, 今後もこの体制は維持しなくてはならない. したがって, リージョナリズムがグローバリズムを補完するような望ましい関係を育てていく努力が必要である. また. 環日本海経済圏を構成する国々はいずれの国も政治的・経済的問題をかかえている上に宗教・民族などがちがっており, 「環日本海経済圏」という一つの「経済圏」をつくることは決して容易でないことも事実である. しかし, 21世紀の日本が国際社会にどうかかわりを持つかを考えたとき, 「環日本海経済圏」は今後の大きな課題であることだけは間違いない.
著者
安東 誠一
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.p1-9, 1991-03

多国籍化する企業行動が引き起こす経済のグローバル化は,世界大に広がる「大都市-地方」関係をつくり上げつつある.また経済のソフト化は,間接部門の雇用を肥大させ,需要の地域的分布を大きく変えつつある.両者の動きが合わさって,日本国内では東京一極集中と新たに周辺化する機能の分散(オーバーフロー)が展開され,地域構造の再編が進んでいる. 日本経済の回復-拡大の過程においても,外部に成長の要素を依存した地域経済の量的な側面での維持・成長のメカニズム-「発展なき成長」のメカニズムが依然として持続している. 地域振興政策は,こうした経済のグローバル化・ソフト化の下にさらにいっそうの地域の縁辺化が進む中で,地域の環境変化に対する主体的な対応の中からつくり出されてくる新たな潜在的可能性(ポテンシャル)に働きかける政策が基軸にならねばならない.しかし,現行の地域政策は,広域経済圏構想をはじめ,都市集積の自己成長力への期待が目立ち,小規模な地域経済の可能性を閉じる方向にある. 地域構造の再編の新たな動きを,地方経済の安定化,自立的発展の方向へ制御していくためには,マクロ的,ミクロ的アプローチの片方だけでは不十分で,この2つのタイプ,すなわちマクロ的視点からの地域間資源再配分政策と個々の地域からの主体的な地域づくりへの支援政策の相互作用を意識的につくり出すことが不可欠である.こうした2つのタイプの政策を有効に組合せつつ推し進めるためには,次のことについて議論が深められねばならない.つまり諸政策を通した地域間所得再分配の実態とその効果の解明であり,経済単位としての地域(自治体)のあり方あるいは地域経営のあり方の追求である.
著者
荒井 良雄
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.3-16, 2005-03-30
被引用文献数
1

本稿では,近年,日本で指摘されている社会階層の二極化と,それがもたらす消費および流通の二極化の関係を論じる.戦後日本の流通産業をリードしてきたスーパーチェーンは,高度経済成長期に進行した所得上昇と平準化を背景に急成長を遂げた.彼らは「大衆層」に絞り込んだマーケティング政策をとることによって高効率な営業をめざしたが,現実の所得格差を越えて「中流意識」が広がったために,大多数の消費者が彼らの顧客ターゲット層に取り込まれた.その結果,スーパー企業は急拡大し,日本全国に店舗網を展開する巨大チェーンが出現した.ところが,1990年代後半以降の不況の中で,所得格差が広がり,社会階層の二極化か進む兆候が見られる.特に,現実の所得格差以上に意識上の格差感が広がっており,これまで,きわめて均質な消費マーケットの基礎となっていた「中流意識」が崩壊しようとしている.そのため,消費者も高品質にこだわる層と低価格を求める層に分極化する傾向にある.そうした消費の二極化に対応して,高級スーパーに象徴されるような「高品質=付加価値追求」業態と,スーパーセンターに代表されるような「低価格=ボリューム追求」業態といった流通の二極化が進むと考えられる.こうした事態を受けて,これまで日本の流通チャネルの中で圧倒的な地位を占めてきた大手スーパーチェーンも,自らを変革する必要に迫られている.