著者
牧 二郎
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.149-155, 1993-12-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
14

量子力学における状態概念と統計集団との関係を, 射影作用素 (射影子projector) を用いて統一的に表現する.この方法によって測定過程を代数的に表現すれば, 第一種理想測定の場合における状態の収縮とBornの確率規則との不可避的な結びつきが明らかにされ, 量子力学的過程の示す確率的・非因果的現象は, もっぱら非可換物理量の存在と, 測定操作の古典論的性格という二つの要素が結びつくことよって現われることが理解される.
著者
菅野 礼司
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.77-83, 1993-03-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
8
被引用文献数
2
著者
牧 二郎
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.9-15, 1992-12-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
6

量子力学において, 統計集団の状態をあらわすために用いられる統計作用素 (密度行列とも呼ばれる) の概念的基礎について討論する.通常の解釈論, すなわち広義のコペンハーゲン解釈の公理論的構成にしたがえば, 統計作用素と統計集団との対応は周知のごとくボルンの確率規則を用いて説明される.しかしここでは, それと異なり, 測定過程と統計作用素との間に (後者をば前者の操作の作用素表現として) 直接の対応を見出すことにより, 確率規則を経由することなく統計作用素の物理的意味を確定する方法について述べる.もしこの考え方が正しいならば, 量子力学の解釈論をより一層明確な仕方で展開することが可能となるであろう.
著者
遠藤 寿一
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.25-30, 1992-12-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1