- 著者
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加藤 徹
- 出版者
- 社団法人 農業農村工学会
- 雑誌
- 農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
- 巻号頁・発行日
- vol.67, no.8, pp.843-847,a1, 1999-08-01 (Released:2011-08-11)
- 参考文献数
- 13
明治後期から昭和前期にかけ, 行われた耕地整理事業において標準区画的に採用されていた短辺10問, 長辺30間の1反歩について, 上野英三郎が「日本に1反歩が適当なりとは如何の論拠より来りたるか, 余輩は未だ不幸にして, 何等解釈を聞く能ず」と疑問を投げかけていた。そこで, 本報では, この1反歩区画のルーツ等について歴史的観点から総説的に跡づけることを試みた。その結果, 1反歩区画は, 条里制の区画割の半折型 (12間×30間=360歩) →太閤検地の面積基準 (5間×60問=300歩)→鴻巣式の1反歩区画 (10間×30間=300歩) という流れになること, などについて整理できた。