著者
宮川 俊夫 渡辺 信 横山 明 黒田 貴一
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.168-172, 1972-06-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
8

The light fading rate of magenta dye, 4-aza-(p-diethyl-aminophenyl)-pheny1-3-methyl-pyrazole-5-one, was studied. The dye was prepared by the method of coupling development, and extracted from the reaction product. Then, it was dispersed into a cellulose acetate film.According with spectral fading of the dye, absorptions of 270 nm and 540 nm contributed to the fading reaction each other, but 440 nm did not.The kinetic expression of fading rate for 540 nm light was as follows.-dC/dt= (K/C0)ΔI·CK: rate constant Co: initial concentration of the dyeI: absorbed light C: concentration of the dye
著者
高田 俊二
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.252-260, 2020 (Released:2021-11-02)
参考文献数
23

歴史写真はその現場の姿を後世にまで正確に伝えるが,当時の人が抱いていた関心事や現場を訪れた人の印象まで伝えるのは難しい.1863 年外国人居留地横浜に写真スタジオを開設し,スイス使節団あるいはオランダ領事に随行して江戸を訪れた英国人写真家フリーチェ・ベアトは,江戸界隈の写真を数多く残している.そして古代都市トロイヤを1871年に発見したハインリッヒ・シュリーマンは,それに先立つ1865年に世界漫遊の中で一ヶ月間日本に滞在した.彼は米国代理公使の招待で5日間横浜から江戸への小旅行を行い,その記録を彼の旅行記に収めた.本報では,ベアト写真とシュリーマン旅行記を重ね合せ,①外国人の殺害現場,②愛宕山のパノラマ風景,③浅草観音寺,④王子の茶屋の4つの場所で,当時の外国人の関心事と印象を考察してみた.
著者
岡野 幸夫
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.21-26, 2005-02-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
7

液晶ディスプレイは原理的にCRT (Cathode Ray TUbe) とは異なる画像表示機器であり, 独特の色再現をする. 液晶ディスプレイの色再現特性を概括すると共に, 液晶ディスプレイの青色偏移特性とその補償方法, 及び肌色再現特性について解説する.
著者
見城 敏子
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.435-439, 1991-08-28 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5
著者
杉崎 誠
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.309-316, 2005-08-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
6

Tone in printing is rendering by haftone compared with contone in photography. Halftone, which are arranged in order, is area coverage modulation. Halftone screen are designed for no visible moiré in color printing. Recently new screenings are developed because of the advance of CTP and digital screening technology.
著者
森谷 光宏
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.67, no.Suppliment1, pp.72-73, 2004-05-27 (Released:2011-08-11)

Based on characteristics of silver halide photography as high speed and superb image quality, we have developed “New concept one-time-use camera” which enables customers to capture brighter background easily at night, evening or indoor scene just by selecting “night mode switch”. It has been achieved by;(a) 1/45 sec slow speed shutter (b) bright F6.2 lens (c) flash light diffuser which is controlled mechanically with simple operation.s
著者
小岩井 保 穐田 英則
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.56-62, 2011

マイクロフォーサーズ規格の「マイクロ一眼オリンパスペン」は,2010年にカメラグランプリのダブルタイトルを受賞した.オリンパスペンシリーズの特徴は,上質で小型軽量,従来の一眼レフに比べて負担感がなく,静止画も動画も簡単に一眼画質で撮れることにある.特に「小型軽量」に関しては,カメラボディにとどまらず,交換レンズを含むシステム全てにおいてその思想を徹底している.交換レンズでは,マイクロフォーサーズ規格の小型化対応メリットを活かすと共に,光学設計や鏡枠(鏡筒)設計においても究極の小型化を目指して進化させてきた.交換レンズの小型軽量化を実現するためには,開発課程において沈胴機構による薄型化,鏡枠の高精度化,特殊レンズの活用,軽量化徹底,及びAF高速静音化等の技術課題を克服する必要があった.ここでは,それらの小型化技術について解説する.<br>
著者
歳藤 利行
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.372-377, 2019

<p>粒子線治療は高エネルギー荷電粒子線を用いた放射線治療であり,腫瘍への集中性のよい線量分布を形成することができる.近年,良好な治療効果が実証され,一部では日本国内で保険適用が始まっている.原子核乾板は粒子線治療の黎明期から要所要所で研究に用いられてきた.粒子線治療のさらなる高精度化に向けても大きく進化した今日の原子核乾板技術が大いに活躍することが期待できる.</p>
著者
鈴木 啓仁
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.379-385, 2004-08-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
28
被引用文献数
1

牛骨, 牛皮, 豚皮, 魚皮, 魚鱗など各種ゼラチン原料の違いを中心にコラーゲンの構造やアミノ酸組成, 各ゼラチン原料の特徴, 基本的なゼラチン製造方法についてレビューし, それら原料種の違うゼラチンの特性についてまとめた.
著者
西城 浩志
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 = Journal of The Society of Photographic Science and Technology of Japan (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.496-498, 2005-12-25

学会などの口頭発表で用いられて来たスライド映写がOHPとなり, さらにはノートパソコンで作ったディジタルファイルをビデオプロジェクターで直接投影するようになって, 事前準備は迅速かつ容易になり, 時には発表数分前まで推敲可能になった. そのかわり, 真っ暗な部屋でのスライド投影と比べると, 画面のコントラストや解像度は著しく低下した. 大ホールの幅10mのスクリーンではビデオプロジェクターが投影する画面の1ピクセルが1cmにもなり, ピントが合っていてもはっきりとは見えない, という事態が生じた.
著者
次田 誠 笹井 明 三位 信夫
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.106-110, 1978-03-31 (Released:2011-08-11)
参考文献数
6

Reciprocity-law failure of pure silver iodide emulsion was studied at exposure times in the 103 to 10-6 sec range. Pure iodide emulsion showed very strong low-intensity failure as pointed out by James in the 0.1 to 0.01 sec range, and no high-intensity failure until 10-6 sec.The dependence of reciprocity-law failure of pure iodide emulsion on temperature of exposure was very large. When exposed at -72°C, the emulsion showed no low-intensity failure until 100 sec and greater sensitivity than at room temperature.
著者
山崎 明宏
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.356-364, 2018 (Released:2020-05-26)
参考文献数
5

銀塩写真からデジタル素子による撮影が主流となった現在,惑星撮像は飛躍的な進化を遂げた.高感度・低ノイズの撮像 素子による動画撮影と,その動画から高解像度の画像を抽出するフリーのソフトウェアが普及することで,1970年代の探査機なみの画像を,アマチュアが使用する望遠鏡でも撮影できるようなった.この記事では,アマチュアにおける惑星撮像技術を紹介するとともに,今後期待できる技術とその可能性について解説する.