- 著者
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清水 一
- 出版者
- 大阪経大学会
- 雑誌
- 大阪経大論集 (ISSN:04747909)
- 巻号頁・発行日
- vol.72, no.2, pp.165-180, 2021 (Released:2021-07-28)
理工系学部(約240学部)のデータを分析した結果,①学部卒業後の進路として,偏差値の低い大学ほど就職を選び,偏差値の高い大学では進学を選ぶ確率が高いこと,②退学率,進学率とST 比率は有意な相関があるものの実質的な効果は小さいこと,進学率と就職率の和である決定率はST 比率と有意な関係がないこと,③理学部と工学部の比較では,退学率には有意な違いがないが,進学率,進路の決定率は工学部のほうが有意に高いことが分かった。
また,社会科学系と理工系の比較では,①どちらも退学率,就職率,進路決定率に対して偏差値の影響が大きいこと,②退学率の全体の平均値は同程度で,国公立・私立別・偏差値階級別の退学率の傾向も両方の学部系統で似ていること,③理工系では国公立は私立より退学率が有意に低く,就職率,進路の決定率は有意に高い。一方,社会科学系では国公立と私立に有意な差はない。