著者
來村 徳信 吉川 信治 笹島 宗彦 池田 満 小澤 健二 溝口 理一郎
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.132-143, 1997-01-01
被引用文献数
5

This research is concerned with causal understanding and qualitative reasoning of behavior of physical systems, which are crucial issues of model-based problem solving. In this paper, we describe a domain ontology of fluid systems and an ontology of time for generating causal ordering in terms of components. Our ontology design has been done according to the following three criteria : cognitive causal explanations in terms of components, reusability of components and disambiguation of reasoning results. We discuss in-depth requirements for domain ontologies and propose a causal specification scheme to represent component's local causal properties and an ontology of time to enable intuitive causal ordering of complex behavior originated in the combination of components. We identify causality of fluid systems following the requirements and describe reusable models of crucial components of plants and general properties of fluid and heat for deriving global knowledge. A method of qualitative reasoning and causal ordering is discussed together with its capability and mechanism. The ontologies have been successfully applied to nuclear power plant modeling and its qualitative simulation. Reasoning results matched those obtained by domain experts.
著者
加地 大介
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.595-603, 2005-09
被引用文献数
1
著者
坂本 竜基
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, 2004-01-01

ユビキタス環境に関する研究とともに,そこでセンシングされた情報を活用した断片的なコンテキストの提示を行うコンテキストアウェアに関する研究がなされてきた.しかし,既存の研究においては,継時的なコンテキストの提示やその共有化に関する議論があまりなされていない.これに対して,本研究では,人間の行動を継時的なコンテキストとして捉えた図的表現および共有化の達成を主眼としている.まず,コンテキストの継時的表現物は,自身のコンテキストの把握を促し,意思決定や記憶保存に対して有用であると予想できる.また,その表現物の共有化によって支援される他者のコンテキストと自分のそれとの関係把握は,行動や事象のパースペクティブな把握につながると予想できる.本論文では,ある程度まとまった時間的範囲内の継時的なコンテキストを図示し,それを共有化する表現手法を2種類提案する.一つは,ハイパーリンクを辿るWebブラウジングという行為について,現在閲覧しているHTML文章とそこに至るまでに辿った道筋およびその周辺に存在するHTML文章群をコンテキストとして,グラフ描画の範疇で表現する手法である.この手法は,従来の一人で行ってきたWebブラウジングを複数人で協調的に行えるようにするシステムへ応用することができる.もう一つは,実世界の日常生活におけるコンテキストを漫画という表現形態を用いて示す手法である.これは,個人化された展示ガイドシステムのログデータを入力として,展示会場における体験を漫画によって表現するシステムヘの応用が考えられる.
著者
桂田 浩一
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, 2000-11-01

知識ベースの変換技術は, 動的に変化し得る現実世界を知識ベースシステムにおいて取り扱う際の, 重要な要素技術である.本論文は, 知識ベース中の例外に着目した合理的な知識ベースの変換法を提案するもので, 全5章から構成される.1章の「緒論」に続き, 2章の「非単調論理に基づいた知識ベースの変換」では, 本論文で用いる"通常ルール"(常に結論を導くルール)と"デフォルトルール"(例外に関して結論を導かないルール)からなるデフォルト論理の部分体系について述べるとともに, 従来の知識ベース変換法を紹介し, それらの手法が例外に着目したものでないことを指摘している.3章の「矛盾に基づく知識コンバージョン」では, 例外によって矛盾が引き起こされた場合に, 通常ルールをデフォルトルールに変換し, 矛盾の原因となる例外に関する結論だけを導かなくすることによって矛盾を解消するための条件を示し, 変換のアルゴリズムを提案している.4章の「知識の例外に関する観点変更」では, 例外の多いデフォルトルールについて"例外"と"非例外"の捉え方を逆転すること, すなわち, より例外の少ないデフォルトルールに変換することによって, 例外に関連する通常ルールを減少させる手法を提案し, その効果を実験的に示している.5章の「結論」では本論文で得られた結果を総括するとともに今後の課題を論じている.
著者
美濃 導彦 馬場口 登 谷口 倫一郎 角所 考
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.156-161, 2006-03-01
参考文献数
11
被引用文献数
2