著者
須田 昭義
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.193-205, 1932-06-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
4
著者
石田 英実
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.125-142, 1972 (Released:2008-02-26)
参考文献数
36
被引用文献数
15 15

霊長類の下肢の筋構成とロコモーション様式とが密接な関係をもつ点に着目し,ブラキエーションという特異なロコモーション様式をもつ類人猿の下肢の筋構成を明らかにし,その Hominization の過程における意義を検討するため,10種77頭の霊長類の下肢筋相対重量値を比較した.その結果,一関節筋が大きく,二関節筋が小さいヒト,その逆のニホンザルの筋構成が,それぞれの下肢筋の推進および支持機能とよく対応すること,ブラキエーターである類人猿の下肢の筋構成は四足歩行型のニホンザルとははっきり異り,二足歩行型のヒトに近いことが明らかとなった.
著者
吉田 巖
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.29, no.11, pp.437-450, 1914-11-20 (Released:2010-06-28)

1 0 0 0 OA アイヌ謎々集

著者
吉田 巖
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.28, no.10, pp.592-604, 1912-11-28 (Released:2010-06-28)
著者
近藤 四郎
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3-4, pp.175-188, 1963 (Released:2008-02-26)
参考文献数
46

In our country, very few studies on growth of the Japanese by means of measuring body composition have been performed. Up to the present time, most basic informations regarding growth pattern of physical characteristics have been obtained on the basis of traditional anthropometry. In spite of dealing with the living subjects, the chief method of anthropometry was to measure external dimensions of the skeletal frame. Frankly speaking, this method omits or neglects variation of inner dimensions of human body such as fat and musculature. The techniques of traditional anthropometry will be more useful if knowledges of inner dimensions of human body along with their relationship with external dimensions are added. In this respect, the present author thinks that recent rapid progress of the measurement of body composition or somatometry in foreign countries could be interpreted as extension of traditional anthropometry.These arguments are described in Section I along with an introduction to several methods concerned with prediction of total body fat.Section II deals with growth pattern of subcutaneous fat of the Fels children, covering 4.5 to 10.5 years of age. The author wishes to express his thanks to Dr. S. M. GARN for giving an opportunity to examine these data. Measurements were taken on anteroposterior roentgenograms of those lower legs, at the level of maximum breadth of calf. In medial fat breadth, there is no significant difference between mean values in each two-year-interval in each sex respectively, though girls have greater values than boys. Bone breadth of the lower leg, however, shows a consistent increase. On the other hand, muscle breadth shows significant decrease between 8.5 and 10.5 years of age in both sexes. This discrepancy may occur from simple linear measurement way in muscle breadth, because muscle and fat are themselves a volume. The present author is trying to obtain a new method to calculate muscle volume as accurate as possible. Also, it seems to be necessary to convert measurement values of fat breadth into a logarithmic scale, because this brings the distribution of the measurement values more nearly to Gaussian form. When this conversion is carried out, then the author intends to compare growth pattern of the Fels children with the Japanese children or the hydrids between the Americans and the Japanese. Contents of Section III are concerned with Steatopygia which frequently appears only in the women of Bushman and Hottentot. He discussed on several works by other investigators concerning relative fat patterning, hereditary factor of fat, adaptation of skin and rectal temperatures in the tropic and so on. However, he has not yet arrived at definite conclusion about the cause of the formation of Steatopygia.
著者
松村 博文
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.97, no.1, pp.129-132, 1989 (Released:2008-02-26)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

北海道伊達市の有珠10遺跡において続縄文時代恵山文化期に属する17号墓の散乱人骨のなかから,石鏃が射込まれている成人男性の大腿骨が検出された。CT画像による観察の結果,石鏃の先端が14mm におよんで大腿骨の骨頭内に射入されており,治癒した傾向は認められなかった。
著者
鈴木 尚 馬場 悠男 神谷 敏郎
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.94, no.4, pp.441-468, 1986 (Released:2008-02-26)
参考文献数
2

元関脇出羽ヶ嶽の全身骨格に関する形態学的資料を報告する.計測はマルチンの教科書に準拠して行ない,結果を Table1~11にまとめた.写真はマイクロニッコール55mm で撮影し, Plate1~6にまとめた. X線写真は距離1.2mで撮影し,直焼像を Plate7~14にまとめた.X 線写真のスケールは骨自体の人きさではなく,フィルム面上の像の大きさを表わしている.骨格の形態学的記載および現代日本人との比較は,この資料報告に先行する本報告(巨人関脇出羽ヶ嶽骨格の形態学的研究,鈴木他1986)に載せた.
著者
大野 雲外
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.149-153, 1911-06-20 (Released:2010-06-28)

1 0 0 0 OA 匈奴の祭祀

著者
江上 波夫
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.187-217, 1941-04-25 (Released:2008-02-26)
著者
出口 米吉
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.28, no.8, pp.448-456, 1912-08-10 (Released:2010-06-28)

1 0 0 0 OA 世界一周雜記

著者
坪井 正五郎
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.343-351, 1911-09-10 (Released:2010-06-28)
著者
百々 幸雄 松崎 水穂
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.73-78, 1982 (Released:2008-02-26)
参考文献数
17

北海道上ノ国町洲崎館跡より15世紀中葉の珠洲焼系の擂鉢を被って発見された成年男性頭骨は,形質人類学上,和人頭骨とみなすことができる。顔面部には現代的な特徴も見受けられるが,脳頭腎の著しい長頭性や鼻根部の扁平性は,中世的な特徴を表わしていると思われる。
著者
河野 常吉
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.45-47, 1914-02-20 (Released:2010-06-28)
著者
小田 静夫 Charles T. KEALLY
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.325-361, 1986 (Released:2008-02-26)
参考文献数
66
被引用文献数
1 4

日本の旧石器時代の研究において,一つの関心事は日本列島に最初に渡来した人類の問題であろう.現在多数の研究者は1万-3万年前頃の旧石器時代人類の存在は認めているが,3万年以前に遡るとされる所謂「前期旧石器時代」になると,その存在に賛否両論があり現在未解決の問題として残されている.日本の前期旧石器時代については,1969年頃から芹沢長介により本格的に研究され始め,全国に遺跡,遺物の発見があった.しかし,ここ数年,岡村道雄•鎌田俊昭らが宮城県内で推進している「新たな前期旧石器時代」の提唱は,芹沢により研究されてきた本来の「前期旧石器問題」を解決させることなく,これこそ真の石器であり,遺跡も完壁なものであると力説する.現在宮城県内で33ヵ所の前期旧石器時代遺跡が発見されており,その中でも座散乱木,馬場壇A,志引,中峯C,北前,山田上ノ台遺跡等が有名である.
著者
森本 岩太郎
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.367-374, 1971 (Released:2008-02-26)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

愛媛県上黒岩岩陰遺跡出土の,縄文早期中葉に属する12~14歳の若年者1体の脛骨は,扁平度が強く,VALLOIS 法による脛指数は54.7を示した.これに対し,日本各地で得られた縄文後•晩期の同年齢者6体の脛指数の平均は77.7であり,扁平脛骨は1例もみられない.一般に扁平脛骨は思春期以後に発現する形質とされているので,上黒岩岩陰の若年者の扁平脛骨は,縄文早期人が後•晩期人よりやや早熟の傾向をもつことを物語るものとして注目される.この上黒岩の若年者の扁平脛骨では,骨幹の周径に対する横断面積の比率が,縄文後•晩期若年者の脛骨に比べて小さく,骨質の不足がうかがわれる.若年者の場合だけでなく,上黒岩岩陰の縄文早期に属する成人7体の脛骨も,各地で得られた縄文後•晩期の成人113体に比べると,骨幹が細い.脛骨骨幹横断形の変異が,下肢運動に対する脛骨の栄養学的•構築学的反応の表われであるとするならば,上黒岩岩陰の若年者の扁平脛骨は,縄文早期の生活条件が後•晩期に比べていっそうきびしかったことを反映するもののように思われ,興味深い.
著者
横山 真太郎
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.347-355, 1978 (Released:2008-02-26)
参考文献数
56

北海道に生育した群(HK群)とそれ以外の群(非HK群)から成る被験者について,至適環境から寒冷環境移行に伴なう shivering による局所筋産熱と循環機能の心拍数変化を検討した。心拍数評価では,諸家の報告の検討を経て,それが冷刺激による副交感神経性の抑制と産熱の酸素消費増大に伴なう運動時と同様な交感神経性と思われる促進との拮抗関係の上に成り立ち,下降は個体全身にとって軽度の,上昇は重度の寒冷環境条件に対応していると考えるに至った。その観点に立って両群の寒冷適応の異同の説明を試みた。筋電図による局所筋産熱の評価では今回の設定条件においてHK群は体幹部のみを中心に増大していること,及び非HK群ではHK群と同様なグループと体幹部並びに下肢部の筋に増大がみられるグループに分かれ,両群には差異が存在することが明らかとなった。併せて,軽度と重度との間の心拍数の変動に関して,至適時に比して余り変化のない場合と増加状態へ転ずる場合の違いは,shivering が体幹部のみならず四肢部特に下肢部の巨大な筋にまで波及しているか否かによると考えられ,寒冷環境下の心拍数変化の意味付けが深まった。