著者
石井 知子
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.23-38, 1956 (Released:2023-07-29)

The library movement in Meiji produced three same-titled works “Toshokan Kanrihô” by Chikuken Nishimura and Inagi Tanaka, which appeared at about ten year’s interval. Examining these, it may be concluded that European & American library techniques which were introduced since the beginning of Meiji had been transplanted here in Japan already by this time they were written. This article composes these works each other and discusses the Meiji library movement.
著者
薬袋 秀樹
出版者
日本図書館学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.145-158, 1986-12 (Released:2013-12-25)
著者
薬袋 秀樹 ミナイ ヒデキ Minai Hideki
出版者
日本図書館学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.145-160, 1997-12

現在, 地方分権推進委員会は, 地方分権, 規制緩和の観点から, 地方自治体における様々な専門職員の必置規制の廃止や見直しを勧告している。国から補助金を受ける公立図書館には, 館長が司書資格を持つこと, 一定人数の司書及び司書補を配置することが義務づけられているが, この2点の廃止が勧告されている。本稿では, 必置規制の定義, 評価, 成立条件を明らがにし, 現在の司書の制度がその成立条件を満たしているかどうかを検討した。その結果, 次の4点が明らかになった。(1) 地方では司書の養成・資格取得の機会が不十分である。(2) 司書資格の学歴要件と取得方法が柔軟性に欠ける。(3) 司書の配置は小規模自治体にも義務づけられている。(4) 司書の力量の客観的評価は行われておらず, 教育内容が不明確である。これらをもとに, 司書資格の取得方法, 司書の力量の評価, 図書館学教育, 司書の人事管理等について,そのあり方を論じた。
著者
上野 一
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.p37-44, 1978-03
著者
河井 弘志
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.p85-95, 1994-06
著者
吉田 右子
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.49-62, 1997-06-30

アメリカ公共図書館が教育サービスを開始した1920年代の図書館成人教育の状況をカーネギー教育振興財団研究員ラーネッド (William S. Learned) が1924年にThe American Public Library and the Diffusion of Knowledgeにまとめた。公共図書館に高度な情報提供機能を求めたラーネッドはレポートの中で公共図書館の理想モデルを提示し「コミュニティ・インテリジェンス・センター」(community intelligence center) という名称を与えた。既存の図書館の状況を検討しながらコミュニティ・インテリジェンス・センター構築の可能性を追究したラーネッドの報告書は, 図書館界に成人教育の重要性を自覚させると共にコミュニティにおける公共図書館の役割をめぐる議論を生起させた。彼の公共図書館サービス論は今日の成人サービスの理論的基盤を提供した。
著者
黒木 努
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.54-64, 1967 (Released:2023-07-29)

Increasing university students and the establishments of more universities are the current of the world. The Japanese colleges and universities are no exception. Each college and universities has own history, and its scale or structure is various. We cannot grasp likeness among universities. It is important to render these universities a library service without the declining of its quality in a period of sudden growth and expansion. Many university librarians consider quality matters more than quantity in the estimating of book collections. The present author regards quantity as serious as quality. There are five standards for college and junior college libraries in Japan. Those standards use only student body for estimating size of college library collection. College library has an obligation to cater for faculty as well as students. Accordingly, it is not reasonable to estimate the size of book collection based only upon the student body. The quantitative standard of college libraries must be estimated based on the factors; departments of instruction, the course of study, faculty and the student body, etc. The author tried to find out the formula to estimate the minimum size required for an college library, combinding each factor. The standards for the blueprint of college and university libraries should be revised according to needs of the times. College librarians should show the satisfactory standards of quantity for accrediting agency and appropriating authorities.
著者
杉山 康彦
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.81-92, 1959 (Released:2023-07-29)

This short essay is the brief description of the ancient Japanese history of libraries until 13 century. Instead of persuing the development of famous libraries, means and ways of people's touching with books, in other words, collections and circulations of books are particularly researched. On this base the process of library development is surveyd. Conversely speaking, from the following view point the history is observed: What part has a library taken in people's reading and as a result what relation has it had in other fields.
著者
川崎 良孝
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.49-60, 1977 (Released:2022-10-07)

This paper is divided into three sections. (1) The summary of the four types of libraries which Bray proposed “parochial”, “provincial”, “decanal” and “layman's” libraries. (2) The influence of his idea of lending libraries on the history of public libraries. (3) The expansion of his design by Kirkwood, “the father of free libraries”. Conclusion 1. Bray's idea of lending libraries open to the public is particularly important in the history of the public libraries both in England and America because it was accompanied by an increasing emphasis on public use. 2. Bray's Library was a significant step toward the development of the modern public library which began in the mid-nineteenth century.
著者
薬袋 秀樹
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.63-78, 1997-06-30 (Released:2017-08-03)

図書館法第4条, 第5条, 第13条は公立図書館の専門的職員の職務, 資格, 配置について規定している。本稿の目的は, これらの条文の趣旨と問題点を, 関係文献の検討と学芸員, 社会教育主事等との比較によって明らかにすることである。結果として次の5点が明らかになった。(1) 司書・司書補の職務内容, 等級と職務分担, 資格の要件と取得方法, 配置のいずれの点にも不十分な点が見られる。(2) 資格取得に必要な学歴水準が低いにもかかわらず, 取得方法が弾力性に欠ける。(3) 判断を要しない職務を担当する職員に関する有効な規定がない。(4) 重要な文書である「司書および司書補の職務内容」が取り上げられてこなかった。(5) 社会教育主事, 学芸員等の他の専門的職員との比較が行われてこなかった。
著者
薬袋 秀樹
出版者
日本図書館学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.63-78, 1997-06

図書館法弟4条,弟5条,第13条は公立図書館の専門的職員の職務,資格,配置について規定している。本稿の目的は,これらの条文の趣旨と問題占lを,関係文献の検討と学芸員,社会教育王事等との比較によって明らかにすることてある。結果として次の5占が明らかになった。巾司書・司書補の職務内容,等級と職務分担,資格の要件と取得方法,配置のいすれの 点にも不十分な点が見られる。(2)資格取得に必要な学歴水準が低いにもかかわらす,取得方法が弾力性に欠ける。(3)判断を要しない職務を担当する職員に関する有効な規定がない。(4)重要な文書てある「司書およひ司書袖の職務内容」が取り上けられてこなかった。(5)社会教育主事,学芸員等の他の専門的職員との比較が行われてこなかった。
著者
薬袋 秀樹
出版者
日本図書館学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.158-176, 1993-12

市町村立図書館の設置を進めるには都道府県教育委員会による積極的な図書館振興策がきわめて重要である。本稿の目的は、都道府県教育委員会による市町村立図書館振興策の根拠法令が戦後期にどのように形成されてきたのかを明らかにすることである。本稿では、1950年制定の図書館法第7条、1956年制定の地方教育行政の組織及び運営に関する法律第48条、1967年改正の社会教育法第6条第1号の制定・改正の経過と条文の解釈を検討した。 これらの検討から次の点が明らかになった。図書館法第7条のもとでは、都道府県教育委員会は実質的な効力のある指導・助言を積極的に提供することはできず、「求めに応じて」「専門的技術的」指導・助言を与えることができるのみであった。都道府県教育委員会による積極的かつ全般的な指導・助言は、1956年の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の制定と1967年の社会教育法第6条第1号の改正によって可能になったのである。
著者
西村 正守
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.44-52, 1974-07
著者
緑川 信之
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.117-128, 1997-09

ファセット概念には, 多次元構造におけるファセット慨念と階層構造におけるファセット慨念の2つが使われている。どちらも区分原理に対応するものであるという点では共通している。しかし, 多次元構造におけるファセット概念は, ひとつの主題を多面的にとらえるために用いられる。そのため, 区分原理なら何でもよいのではなく, 広い区分原理あるいは基本的な区分原理である方が, この多面的にとらえるという役割に適している。それに対して, 階層構造における区分原理は, ひとつの主題を多面的にとらえるという役割はなく, 一群のまとまりをもった項目という意味しかない。そのため, 階層構造におけるファセット慨念は区分原理と区別がつかない。あえてファセット概念を階層構造に導入する意義はないように思われる。
著者
若松 昭子
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-16, 1998-03-30

バトラーの図書館学の基礎を築いたといわれるニューベリー図書館時代に焦点を当て, ウイング財団の印刷史コレクションの形成過程を考察した。その結果, 彼が, 人文学的かつ学術的な印刷史コレクションの形成をめざし, 積極的な収集活動によって質の高いインクナブラを収集したことが明らかになった。彼が収集対象をインクナブラに絞った理由は, それらが歴史的, 学術的, 芸術的に優れているという判断によるものである。また成功の誘因として, 彼の学識, 充実発展期における同図書館の支援体制, 第一次大戦後のインクナブラ収集の好機という特殊な時代状況があったことも分かった。バトラーの収集方針と収集過程には, 印刷史の出発期を文化史の重要な時期と位置づけていた彼の書物観がうかがえる。