著者
小林 とよ子 渡辺 邦友 上野 一恵
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.1639-1644, 1992-12-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
22
被引用文献数
3

沖縄本島および南西諸島 (粟国島, 宮古島, 伊良部島, 多良間島, 石垣島, 小浜島, 西表島, 波照間島) の144地区における砂糖キビ畑を中心に採取した土壌290検体および黒砂糖の製糖工場において精糖工程から抜き取り採取した53検体についてボッリヌス菌と破傷風菌の分離を行った.ボッリヌスE型菌は沖縄本島の土壌135検体のうち, 北部地区の我地および安波と南部地区の豊見城の3ヵ所から検出された.ボッリヌスC型毒素は沖縄本島および粟国島, 伊良部島, 小浜島, 波照間島から証明されたが, 菌は分離されなかった.ボッリヌスA型菌は沖縄本島および南西諸島のいずれの土壌からも検出されなかった.破傷風菌の分布は地域により片寄りがみられ, 沖縄本島では北部より南部の方が高率に検出された.南西諸島では粟国島, 宮古島, 伊良部島, 多良間島, 西表島および波照間島の土壌から検出され, とくに伊良部島と多良間島では高率に検出された.黒砂糖工場における調査では, 波照間島の検体からボッリヌスC型毒素が証明された.破傷風菌は多良間島, 石垣島および小浜島の検体から検出された.しかし, 最終製品の黒砂糖からはボッリヌス菌, 破傷風菌は検出されなかった.
著者
岡田 智 後藤 大士 上野 一彦
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.565-578, 2005-12
被引用文献数
1

本研究の目的は, ゲーム・リハーサルを含むソーシャル・スキル・プログラム(SS-pro)をLD, ADHD, アスペルガー症候群のある児童らに実施し, 各障害に対して効果に違いがあるか, また, 各障害別で指導の配慮点は何かを検討することであった。対象となるグループは, 小学校高学年の男児6名で構成され, 今回の研究の対象は, LDのあるA(小4), ADHDのあるB(小5), アスペルガー症候群のあるC(小5)の3名である。SS-proは, 「協調的に仲間に関わること」を目的に, 月3回, 1回30~40分, 3ヵ月にわたり計8回実施された。SS-proの効果を検討するために, 自由遊び場面での行動観察, 話し合い場面での行動観察, 尺度による指導者評定などを行った。結果, AとBは, 協調的行動を増加させ, 消極的行動や攻撃的行動を減少させることができた。しかし, Cに対しては明確な効果を得ることができなかった。考察として, 障害によりソーシャル・スキルの指導方法が異なることが示唆された。そして, 般化プログラムやアセスメントを検討していくことなどが課題として残された。
著者
中井 三留 足立 俊明 岩下 弘一 上野 一男 山本 和広 戸田 暢茂
出版者
名古屋工業大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

理想境界の一般理論の構成を目指す本研究の第一段階として,本年度の研究目的とした,固有境界と空間及びその上の諸種の調和構造が特定の理想境界とどの様に係わるかを明らかにする間題に於て,特に理想境界をロイデン境界に取った場合に以下のような成果を得た.n次元ユークリッド空間R^n内の単位球B^nのpロイデン調和境界Δ_p(B^n)(1<p≦n)の連結性が,B^n上非定数のpディリクレ積分有限なp調和測度,或は更に一般の指数をpとするA調和測度,が存在しないと言うコンデンサー問題の否定的解決と同等となることを示した.ついでΔ_p(B^n)が連結となる必要十分条件は2≦p≦nであると言う決定的な結論を得た.1くp〈2の時Δ_p(B^n)の非連結の度合を,B^n上に常にpディリクレ積分無限なA調和測度が存在すると言う形で,最初はn=2に対し,ついで一般のn≧2について明らかにした.B^nを一般化してリーマン多様体Mをとるとき,その上の(n-1)次のドラムコホモロジーが0で,更にMがビルタネン性を持つならば、2≦p≦nのときΔ_pp(M)が連結となると言う形の一般化も行った.特にビルタネン性を詳しく調べ,B^nnの幾何学的形状の一般化を考察した、その結果,B^nを特別な場合として含むものとして,R^nの部分領域Gで,星型であるか,又はGの境界∂Gが連結で局所的にみてグラフ状曲面からなる場台にも,2≦p≦nであるならば,Δ_p(G)がまた連結となることが分かった.更に別の見地からの進展として,MをC^∞級の完閉境界∂Mを持つC^∞級のり-マン多様体とするとき,2≦p≦nの時かつその時に限り,M上の全ての指数pのA調和測度はMの閉包==MU∂M迄連続に拡張できて,∂Mの各連結成分の上で1又は0となると言う結果も得た.
著者
竹越 智 赤松 陽 山田 誠一 杉山 明 清水 正明 木元 好一 佐瀬 和義 石橋 晃睦 久津間 文隆 桂 雄三 石垣 忍 本間 岳史 上野 一夫 滝田 良基 久家 直之 川畑 昭光 関根 勇蔵 藤井 克治
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.13, pp.299-311, 1976-12-30
被引用文献数
3

The geology of the south-western region of the Tanzawa massif has remained unresearched except the horizons higher than the Pliocene series. After the writers' previous study on the geology of the crystalline schist region on the Tanzawa massif, the above mentioned area was surveyed. In this area the following formations are distributed; that is the Miocene series (so-called Misaka series) which consists largely of volcanic and pyroclastic rocks, the Pliocene series (the Ashigara group) of conglomerate and sandstone, the Pleistocene series (the Yufune formation or the Suruga gravel bed) of fluvial deposit, and the Alluvium of thick volcanic ash and river bed deposit. The Miocene series is divided, in ascending order, into the Kurokura formation, the Yozuku formation, the Hirayama formation and the Shirakurazawa member. The former three formations correspond to the westward extensions of those in the crystalline schist region, and they are superposed one upon the other conforrnably. They strike from NE to SW and dip northward, but are overturned. The Shirakurazawa member is distributed only in the surveyed area. Though it is contiguous to the Yozuku and the Hirayama formations with faults, it may be, judging from its lithofacies, the uppermost horizon of the Miocene series in this area. It strikes E-W and shows a synclinal structure as a whole. It is overturned near the northern marginal fault. The Kurokura formation and the lower part of the Yozuku formation are changed into crystalline schists with bedding schistosity. The fault, which separates the Miocene series from the Pliocene series, has been considered to be one continuous reverse fault and was named the Kannawa fault. But it may be a complex of two or three systems of fault judging from the phenomena observed at several very points and also from the geometry as a whole.
著者
上野 一
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
図書館学会年報 (ISSN:00409650)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.p37-44, 1978-03
著者
古川 全太郎 笠間 清伸 片山 遥平 秋本 哲平 上野 一彦 堤 彩人
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.12, pp.23-00105, 2023 (Released:2023-12-20)
参考文献数
29

本論文では,浸透固化処理した砂質土を対象に実施された非排水中空ねじりせん断試験結果をもとに,地震時の液状化による構造物被害予測プログラム(FLIP)を用いて地震応答解析を行う際に必要な液状化パラメータを,浸透固化処理土の一軸圧縮強さから適切に設定する方法を示した.加えて,浸透固化処理工法で背後地盤を液状化対策した岸壁を対象にモンテカルロシミュレーションを行い,浸透固化処理部の一軸圧縮強さの空間的ばらつきが岸壁の地震時残留変位に与える影響を確率統計的に分析した.さらに,解析結果を浸透固化処理後の地盤調査に活用することを目的として,調査数に依存して生じる統計的推定誤差を考慮し,岸壁の地震時残留水平変位について信頼性水準に従って要求性能を照査する手法を提案した.
著者
秋本 哲平 仙頭 紀明 上野 一彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.23-00025, 2023 (Released:2023-08-20)
参考文献数
16

溶液型薬液を用いた改良土は,土質条件によって想定した強度が発現しない場合がある.そういった場合,配合再試験や工法自体の見直しといった時間的,経済的ロスが生じる.このような手戻りを防止するには,薬液改良土の強度発現メカニズムを正確に把握し,土質条件に応じた強度推定手法や不足強度を補う手法の開発が必要である.本研究では,これまでに実施した,供試体内に超小型間隙水圧計を埋め込んだ一軸圧縮試験の結果の取りまとめを行った.加えて,薬液改良土の圧裂引張り試験を実施し,薬液と土粒子の付着力に起因する強度が圧裂引張り強さから算定できることを確認した.また,把握した強度発現メカニズムをもとに,事前調査で取得できる土質パラメータを用いた簡易的な強度推定式を提案し,現地土の事例に適用して,その妥当性を確認した.
著者
上野 一彦 大隅 敦子 Kazuhiko Ueno Atsuko Oosumi
出版者
国際交流基金
雑誌
国際交流基金日本語教育紀要 = The Japan Foundation Japanese-Language Education Bulletin (ISSN:13495658)
巻号頁・発行日
no.4, pp.157-167, 2008-03-17

日本語能力試験は1994年度より障害を持つ受験者に対する特別措置を開始し、2006年度は95名がこの措置を利用している。中でもLD(学習障害)等と分類される学習障害や注意欠陥・多動障害、高機能自閉症に関する措置については、原則を立てつつ試行を重ねている段階である。 一方坂根(2000)によれば、既に日本語教育の現場でもLD(学習障害)等に相当する障害を持つ学習者を受け入れており、教師は「LD学習者の対応は、学習目標、LDの程度や症状の問題など、多くの要因が複雑にからみあうため、一律の対応をするのがよいのか」と懸念しているという。 本稿ではLD(学習障害)等の中核をなすと言われる発達性ディスレクシアに焦点を当て、専門家と実施主体が連携しながら、WAIS-Ⅲをはじめとする認知・記憶特性を理解し、特性に基づいた過去の措置を踏まえて特別措置審査を行っているさまを、実際の事例とともに紹介する。
著者
森田 幸 根ヶ山 清 三好 そよ美 木内 洋之 梶川 達志 末澤 千草 上野 一郎 村尾 孝児
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.294-299, 2014-05-25 (Released:2014-07-10)
参考文献数
20
被引用文献数
2

食用鶏腸管内容物と市販鶏肉を対象にESBL産生E. coliの保菌・汚染状況を明らかにするとともに,分離株のESBL遺伝子型や分子疫学的関連性から汚染経路について検討を行った.食用鶏腸管内容物の65.1%(71/109検体)から88株のESBL産生E. coliが分離された.市販鶏肉では68.0%(34/50検体)から47株が分離された.ESBL遺伝子型は腸管内容物由来株では,CTX-M2型の占める割合が65.9%と最も高かったが,市販鶏肉由来株では,遺伝子型の偏りは認められなかった.養鶏場別のPFGEの結果,類似したバンドパターンを示す株が認められた.以上のことから,ESBL産生菌は養鶏場内で伝播することにより飼育段階で広く保菌されていると考えられた.さらに,事前に見学した食肉加工場の様子から,その処理工程においてESBL産生菌による鶏肉の汚染が拡大している可能性が推察された.
著者
三鴨 廣繁 和泉 孝治 伊藤 邦彦 玉舎 輝彦 渡辺 邦友 上野 一恵
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.712-717, 1993-08-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
24
被引用文献数
1 4

Certain bacteria produce some carcinogens such as N-nitro compounds, n-butyric acid and n-valeric acid.From this point of view, the examination of intrauterine bacterial flora in patients with uterine endometrial cancer may provide important information.Twenty patients with the diagnosis of uterine endometrial cancer and 20 patients without complications other than myoma uteri were enrolled in the study. Enterobacteriaceae, Streptococcus agalactiae and anaerobic bacteria were mainly detected.The products of these bacteria might be considered to contribute to the initiation of endometrial carcinogenesis.Mixed abnormal flora between aerobic and anaerobic bacteria were detected in all patients with uterine endometrial cancer. It is suggested that uterine endometrial cancer provides favorable conditions for bacterial growth. Mixed abnormal bacterial flora also might influence the onset and growth of uterine endometrial cancer.
著者
パーカー ジョセフ ドン 身内 賢太朗 水本 哲矢 西村 広展 奥 隆之 澤野 達哉 篠原 武尚 鈴木 淳市 高田 淳史 谷森 達 上野 一樹 原田 正英 池野 正弘 田中 真伸 内田 智久 服部 香里 岩城 智 株木 重人 岸本 祐二 窪 秀利 黒澤 俊介 松岡 佳大
出版者
日本中性子科学会
雑誌
波紋 (ISSN:1349046X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.218-222, 2013

<p>We have developed a prototype time-resolved neutron imaging detector employing a micro-pattern gaseous detector known as the micro-pixel chamber (μPIC) coupled with a field-programmable-gate-array-based data acquisition system. Our detector system combines 100μm-level spatial and sub-μs time resolutions with a low gamma sensitivity of less than 10<sup>-12</sup> and high data rates, making it well suited for applications in neutron radiography at high-intensity, pulsed neutron sources. In the present paper, we introduce the detector system and present several test measurements performed at NOBORU (BL10), J-PARC to demonstrate the capabilities of our prototype. We also discuss future improvements to the spatial resolution and rate performance.</p>
著者
加藤 はる 加藤 直樹 渡辺 邦友 上野 一惠 坂田 葉子 藤田 晃三
出版者
日本環境感染学会
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.12-17, 1995-10-20
参考文献数
14

3回の再発が認められた11歳の<I>Clostridium difficile</I>性腸炎例の計4回のエピソードにおける<I>C.difficile</I>分離株について, ウェスタンプロッティング (WB), パルスフィールドゲル電気泳動 (PFGE), およびpolymerase chain reaction (PCR) によるタイピングを用いて検討した.エピソード2の際の分離株はどの3つのタイピング法を用いてもエピソード1の際の分離株と同じタイプであり, エピソード2はエピソード1と同じ株による再燃と考えられた.しかし, エピソード3の際の分離株は3つのタイピング法でエピソード1および2の分離株と異なるタイプを示したことから, 新しい菌株による再感染であると考えられた.エピソード4の際に分離された菌株はWBタイピングではエピソード1と2の際に分離された菌株と異なり, さらにエピソード3からの分離株とも異なるタイプであった.しかし, エピソード4からの菌株はPFGEタイピングでは細菌のDNAが抽出過程で破壊されタイピングができず, PCRタイピングではエピソード1および2からの分離株とはminor bandに違いが認められたのみで, エピソード1と2の分離株と同じタイプに分類された.これらのことからエピソード4はさらに新しい菌株による感染と考えられた.Cd顔ae起因性腸炎では治療にいったん反応しても, 再発が多いことが治療上大きな問題となっている.タイピング法は, このような再発が同じ菌株による再燃なのか, 新しい菌株による再感染なのかの検討を可能にし, <I>C.difficile</I>感染の治療や予防を行ううえで非常に有用であると考えられた.
著者
三鴨 廣繁 和泉 孝治 伊藤 邦彦 玉舎 輝彦 澤 赫代 渡辺 邦友 上野 一恵
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.1090-1092, 1992-08-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

近年, 細菌性腟症の原因菌の一つとして, Mobiluncus属があげられており, この菌はSTDとも関係あるとされている. しかし, Mobiluncus属の培養は難しく, 日数を要するため, 細菌性膣症の患者の腟分泌物についてMobiluncus属を含めた系統的な細菌学的検索の報告は少ない. 今回我々は, WHOの細菌性腟症の診断基準を満たした20例の腟分泌物の培養検査を施行した. その結果, 細菌性腟症の診断基準を満たした20症例中の7症例 (35%) からMobiluncus属が検出された.それらのうち, Mobiluncus mulierisが5症例から, Mobiluncus curtisiiをま2症例から検出された. 以上の結果から, G. vaginalis, Mobiluncus属単独で病原性が発現され細菌性腟症となるわけではなく, G. vaginalisやMobiluncus属が, 他の好気性菌, 嫌気性菌とともに存在するときに細菌性腟症を引き起こすものと考えられた.
著者
上野 一彦 長澤 泰子 津田 望 松田 祥子 牟田 悦子
出版者
東京学芸大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1988

本研究では、中枢神経系の発達やかたよりから、コミュニケーション能力の遅れ、種々の知的学習能力の習得困難、さらには行動面での不適応症状をもちやすいことなどから、近年注目されている学習障害(LD)児を対象とし、その実態解明と具体的な指導方法探究のために、主として二つの側面からの研究を行なった。1.LDに関する心理学的能力のデータベースの作成と、それにもとづく能力分析による類型判別の試み。5才〜12才のLD及びボーダラインLDに関する200例のWISCーR、ITPA、TKビネーの心理検査結果によるデータベースを作成した。WISCーRを中心とした群得点分析から、全体的能力水準と処理能力の欠陥特性を考慮した3つの典型類型及び3つの重複類型からなる類型モデル図を作成し、その臨床的妥当性についての検証を試みた。同時に、12のWISCーR、10のITPAの各下位検査変量、計22の変数データについての多変量解析を試み、類型判別と診断基準の因子的妥当性についても知見を得た。2.感覚様相の処理特性からくるコミュニケーション行動中の受容能力および表出能力の発達のかたよりにたいする具体的援助の一方法として、同時提示法によるサイン言語法の開発とその適用研究。現在、英国の障害児教育現場で広く普及しているMAKATON法の日本版作成作業を進めた。この方法は、キーワード法によるサインシステムを採用し、話しことばとサインとシンボルの同時提示による言語発達プログラムである。現在、第1から第9ステージにおける約330の核語集の選定、基本的サインの作成作業を終え、類型分類によるLD児の指導グループ適用研究から、顕著な指導効果が認められた。