著者
豊田 茂芳
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.455-460, 2006-09-01 (Released:2019-05-03)
参考文献数
3

手術に対する不安や緊張は、手術を予定された患者にとって精神的ストレスとなる。自然療法の1つであるバッチフラワーレメディの中の1つであるレスキューレメディが、各種のストレスに対して緩和作用があると言われている。そこで今回、レスキューレメディが麻酔前投薬に有用かどうかを検討した。ランダム化比較試験を二重盲検法にて行い、レスキューレメディ使用群と対照群に分けた。測定は服用回数及び手術室入室時の血圧及び心拍数、VAS (視覚的評価スケール)を用いた不安・緊張度(A-VAS)を手術前日と手術室入室時に行った。心拍数に関して、レスキューレメディ使用群は対照群と比較して減少傾向を認めた。服用回数については、レスキューレメディ使用群は対照群に比較して有意に低下した。レスキューレメディには手術時の不安や緊張を和らげ、麻酔前投薬になり得る可能性が示唆された。
著者
崔 舜翔 亀井 勉 小林 洋子
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.82-83, 2013-03-01 (Released:2018-12-11)

【目的】薬物を一切使わずに、気功入静法、刺絡療法と催眠療法の三者の同時導入により、摂食障害の諸症状の著しい改善が見られた一症例を報告する。【材料と方法】35歳、女性、幼児ごろより周りからのいじめ、未成年時の家出により、14歳から現在まで21年間摂食障害を患う。主な症状として、食事に対する恐怖心と罪悪感、人との外食や出勤時の食事ができず、仕事から帰宅すると暴食し、その自覚もなく、過食と嘔吐を繰り返す。また、20年以上の不眠症、左腹部の鈍痛感、呼吸困難に陥いたりする。鍼灸、整体、マッサージ、催眠療法、瞑想等各種治療法を試みたが、改善は得られなかった。2012年11月から、当院で気功入静法、刺絡療法と催眠療法と3つの組合せ治療を受ける。気功入静法は、徐々に時間を初回の15分から最長150分まで延ばし、呼吸法を行わずに、「人天合一、物我両忘」の虚無境界に入る方法を指導した。気功入静法のみを通じて摂食障害の要因ときっかけを探ることにした。刺絡療法は3回目以降から12正経の井穴に、自宅で週2~3回程度に行うように指導した。催眠療法は、3回目から1回約20分行い、気功入静法を実践するにつれて健康意識が自然に高まるという一般的な暗示を入れた。【結果】治療開始から今までの2ヶ月間計9回の治療(1回治療3時間)を経って、現在嘔吐はまだ多少あるものの、食事量が過食時の三分の一まで減り、上記の諸症状すべてが消え、著しい改善が認められた。【考察及び結論】中医理論では、喜・怒・思・憂・悲・恐・驚などの感情が行き過ぎると、陰陽のバランスの崩れ、気血の運行の乱れと臓腑の機能失調をもたらし、疾病を起こすとされる。本人が5回の指導と治療によって気功入静法をマスターできたために、気功入静による心理的障害の除去と健康増進の効果が現れたと考えられる。また、全身12経絡への刺絡療法によって自律神経と体性神経の異常亢進を抑制でき、そして、催眠療法によって健康意識が高まった。この三つの療法の相乗効果によって行き過ぎた感情が調整されたことが陰陽と気血及び臓腑の機能の改善につながり、結果的に摂食障害の諸症状の顕著な改善につながったと考えられる。
著者
樋口 雄三
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.295-298, 2006-09-01 (Released:2019-05-03)

現代医療は最高の水準にあり、検査機器も高度に発達しているにもかかわらず、病気が治らないのは現代医学が病気の本質を捉えていないからである。精神的ストレスや生活習慣の誤りなどによるものは現代医療で治療できるが、残りは気の不足と滞り、霊障によるものである。近年ようやく代替医療が取り入れられ、統合医療が行われるようになってきたが、それでも不十分でさらに霊的施療を加えた高次元医療でなければならない。高いレベルの氣功師や霊的施療によって著しい効果が認められた症例を紹介する。
著者
菅野 久信 白水 重憲 白水 鋭子 川俣 保美 堤 巌
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.208-214, 2002

マイナスイオンが生体に及ぼす効果の評価に着手した。超音波加湿によりマイナスイオンを発生させ、被験者の心拍・血圧変動、加速度脈波及び末梢血流量を測定した。被験者の交感神経活動が大きい場合には、その抑制により血管の緊張を緩和する効果がある事が示唆された。
著者
青木 孝志 足達 義則
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.133-139, 2007-03-01 (Released:2019-04-30)
参考文献数
5

暗記や勉強を行うときは、室内を歩き回りながら行うと効果的であるといわれている。しかしパソコン作業などのデスクワーク中に歩き回ることはできない。デスクワーク作業中に可能な運動としては微小揺脚運動(貧乏ゆすり)が考えられる。しかし、これは歩行に比べだらエネルギー消費が非常に小さくなる運動規模の非常に小さい運動である。本研究では貧乏ゆすりが良導絡(電気的な経絡)の自律神経活動に与える効果をノイロメトリー法による皮膚電気反応測定により吟味した。被験者は22-23歳の健康な男子10人である。運動時間は4分間である。貧乏ゆすり前に4分間、貧乏ゆすり後に8分間のノイロメトリーを行った。貧乏ゆすり前に比べ運動後の初めの4分間は良導絡の皮膚電気伝導が上昇した。次の4分間に大略元に戻る傾向があった。従って貧乏ゆすりのような小規模な運動といえど、統計的有意に良導絡自律神経活動を活性化することが示唆される。また、良導絡自律神経情報系LH_2およびLH_3に影響が大きく現れる傾向が見られた。逆に、 LH_5およびLH_6への影響は比較的小さい傾向があった。
著者
町 好雄 劉 超 呉 人照
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.200-208, 1997

小周天という気功は一見座禅のように見える。この功法は、気を督脈から任脈に回すというが、これは目で見ることは出来ない。この報告はそれの科学的な測定の結果について報告するものである。その結果、呼吸が大切な働きをしており、呼吸の吸気と呼気を利用して回していることが判った。順式の呼吸で吸気の最大時にアルファ波が後頭葉から前頭葉に接げて、気の回転が督脈から任脈を回る一回となっている。また、心拍数、心電図のR点のリズムや脈波の電位が気功前に比べて変化することも判った。
著者
鈴木 昭二 足達 義則 青木 孝志 川口 雅司
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.163-170, 2010-03-01 (Released:2018-12-18)
参考文献数
4

本論文では、負性インピーダンス変換器(NIC)を用いた等価回路決定法における測定回路の改良を提案している。この方法では、一箇所の測定が数分でできる利点がある。測定原理は、OPアンプの仮想接地の概念を利用し、非接地キャパシタンスCだけの回路にしておき、それを外部に付けたコイルと共振させて、その共振周波数からCの値を測定している。改良された測定回路では測定精度も改良されている。
著者
劉 超 福田 健(劉 町 好雄
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.29-40, 2004
被引用文献数
14 188

外気功治療法は、中国の中医伝統治療法の一つである。流動大手印は、仏家の手印と道家の指訣から発展してきた治療行為の内の一つである。この気功法は、特に、手、指の活動における各姿勢の順番を組み合わせ、また、意識を心の感覚によって、心身統一させる外気治療法である。ここで流動大手印におけるいくつかの難病の治療結果(アトピー性皮膚炎、緑内障、糖尿病その他)を示し、また、流動大手印の考え方を紹介する。
著者
大門 正幸
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.104, 2018 (Released:2018-12-07)
参考文献数
27

Ohkado and Ikegawa (2014)やOhkado (2015)で示したように、1960年代にイアン・スティーヴンソン博士が開始した過去生記憶を語る子供達の調査・研究は、中間生記憶や狭義の胎内記憶、誕生時記憶と合わせて、「脳還元主義では説明できない記憶の研究」として包括的に扱うことが可能である。本稿では、これらの記憶の総称として、池川明博士が提唱し、広く知られるようになった「胎内記憶」という用語を用いることにする。胎内記憶研究について提起される批判のひとつは、子供が記憶について語り始めた時点から調査が開始される時点までに時間差があるために、周りの影響によって子供の記憶が変えられてしまっているのではないか、という懸念である。一般に、子供が大人よりも被暗示性が高いという事実を勘案すると、この問題の克服は胎内記憶研究にとって大変重要な課題であると言える。本稿では、そのような問題に対する対策の一つとして、胎内記憶を語ったことのない子供に記憶について訊ねる場面を録音する方法を提案したい。
著者
種市 孝
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.145-149, 2015-09-01 (Released:2018-10-03)
参考文献数
3

パラサイトフェルミオンモデルは、高次元宇宙内で考えられる物質粒子の新規な存在様式の提案である。このモデルを心身問題に適用する試みは、超常現象が高次元宇宙描像に基づく物理学の研究対象となり得ることを示している。
著者
木戸 眞美 佐藤 眞志
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.200-209, 2001-03-01 (Released:2019-04-30)
被引用文献数
1

気功やヒーリングの延長としてしばしば行われている遠隔治療^<1)>を科学計測により調べた。東京の気功師から仙台の受け手に気を送り、その時の受け手の変化を血流及び自律神経機能関連の情報が得られる単一矩形パルス法^<2)>と脳内酸素代謝を測る近赤外線分光法により計測した。結果は気功により「受け手」に日頃不調な部分の身体の動きや下腹部の陥没が起こり、光のイメージを見たり心身ともに充足を感じたなどの報告が得られた。そしてそれに伴う生体変化が計測された。
著者
内田 誠也 藏本 逸雄 菅野 久信
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.153-161, 1996

本研究では、ヒーリングした木の葉のコロナ放電写真(キルリアン写真)のパターンの変化を研究した。対照実験と施術実験70づつ行ない、32人の施術者について調べた。測定については、木の葉の放電パターンと重量の変化を計測した。その結果、施術実験および対照実験の木の葉の重量がともに減少した。しかし、放電量について、施術された側の木の葉の減少の抑制が観測された。このことは、施術者が木の葉に対しなんらかの影響与えたことを示し、このコロナ放電写真が施術の効果を検定する一つのツールとなりうることが示唆された。
著者
大門 正幸
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.66, 2016

日本における超心理学研究の先駆者であり、念写現象の発見者であると言われる福来友吉博士は、研究によって得られた知見や哲学的考察、自身の宗教的体験を通して、一種の仏教的世界観を構築するに至った。それによれば、我々が自我と呼ぶものは認識するための主体としての識性と、生きようと活動する主体であるところの命我に分かれる。また、識性は伸縮自在であり、身体の束縛から解き放たれる時には、その認識範囲は無限に拡大し、宇宙そのものと一体となるが、その拡大された識性(普遍平等の絶対識我)を認識するためには、身体に捕われたまま内観を行ったり、身体に捕われた状態で経験したことを基に哲学的思索に耽るだけでは不十分であり、命我の執着を脱することが必要であると説く。本発表では、このような福来博士の世界観について、ベルグソンやジェームズ、ブロードやハクスリィらが主張した脳濾過装値論と比較しながら、考察していきたい。
著者
岡本 聡
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, 2015

『伊勢物語』注釈において三十九段の二条后が亡くなる場面は正徹注において秘伝化されている。心敬は、これを「本覚の都」(空)と表現し宗祗以後の「五大」循環思想につながっている。ところが新注と言われる契注においては「常見」「断見」を否定する形でこれに独自の解釈を加えている。本発表ではこれを中心に「魂」の存続非存続について考察したい。
著者
飛谷 ユミ子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.99-106, 2013

筆者は、お母さん達に「根っこのはった子育て」を提唱している。それは子どもたちが20年後,大人に成長した時に世の中が決して明るいとは限らないからである。「根っこのはった子育て」,それは生きる強い力を身につける手助けをする事,言い換えると軟弱な大人ではなく、存在感のある子どもに育てることである。私たち人間は動物の一種であるため、動物の本能である母親の愛情(母性本能)によって、人間としての根っこを育てることが可能であると考えられる。本論文では、筆者の経験や今までの見地に基づき、母親に子供の成長期に合わせてどのように対応するのか,子どもと向き合うのかについて述べる。この人間としての根っこが育つことにより、結果として様々な高い能力や個性が育っていくと考えられる。
著者
崔 舜翔 亀井 勉 小林 洋子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.82-83, 2013

【目的】薬物を一切使わずに、気功入静法、刺絡療法と催眠療法の三者の同時導入により、摂食障害の諸症状の著しい改善が見られた一症例を報告する。【材料と方法】35歳、女性、幼児ごろより周りからのいじめ、未成年時の家出により、14歳から現在まで21年間摂食障害を患う。主な症状として、食事に対する恐怖心と罪悪感、人との外食や出勤時の食事ができず、仕事から帰宅すると暴食し、その自覚もなく、過食と嘔吐を繰り返す。また、20年以上の不眠症、左腹部の鈍痛感、呼吸困難に陥いたりする。鍼灸、整体、マッサージ、催眠療法、瞑想等各種治療法を試みたが、改善は得られなかった。2012年11月から、当院で気功入静法、刺絡療法と催眠療法と3つの組合せ治療を受ける。気功入静法は、徐々に時間を初回の15分から最長150分まで延ばし、呼吸法を行わずに、「人天合一、物我両忘」の虚無境界に入る方法を指導した。気功入静法のみを通じて摂食障害の要因ときっかけを探ることにした。刺絡療法は3回目以降から12正経の井穴に、自宅で週2~3回程度に行うように指導した。催眠療法は、3回目から1回約20分行い、気功入静法を実践するにつれて健康意識が自然に高まるという一般的な暗示を入れた。【結果】治療開始から今までの2ヶ月間計9回の治療(1回治療3時間)を経って、現在嘔吐はまだ多少あるものの、食事量が過食時の三分の一まで減り、上記の諸症状すべてが消え、著しい改善が認められた。【考察及び結論】中医理論では、喜・怒・思・憂・悲・恐・驚などの感情が行き過ぎると、陰陽のバランスの崩れ、気血の運行の乱れと臓腑の機能失調をもたらし、疾病を起こすとされる。本人が5回の指導と治療によって気功入静法をマスターできたために、気功入静による心理的障害の除去と健康増進の効果が現れたと考えられる。また、全身12経絡への刺絡療法によって自律神経と体性神経の異常亢進を抑制でき、そして、催眠療法によって健康意識が高まった。この三つの療法の相乗効果によって行き過ぎた感情が調整されたことが陰陽と気血及び臓腑の機能の改善につながり、結果的に摂食障害の諸症状の顕著な改善につながったと考えられる。
著者
クリップナー スタンレイ 小久保 秀之
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.165-184, 2014

夢は睡眠中に物語の形で起こる一連のイメージである。ほとんどの夢の出来事は我々が現実と呼んでいる世界を反映しないが、それは普通、覚醒中の生活体験の象徴や比喩になっている。しかし、西洋科学の時空の理解を超えるような特異な夢もある。いわゆるテレパシー的、透視的、予知的、さらに過去生の夢がそういう例だろう。もしそういった夢が現実と一致するなら、正に特異な夢と考えるしかない。多くの非西洋・土着の文化はこの種の夢に寛容で、かつその世界観に容易に同化させた。少数ではあるが西洋科学者が特異な夢体験を調査しようと努力し、継続研究に値する十分挑戦的な結果が得られている。
著者
橋元 慶男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.4, 2018 (Released:2018-07-26)
参考文献数
7

:笑いの効果には、①生理的効果(ストレス解消効果、坑炎症効果、鎮痛効果、抗ガン効果等)、②心理的 効果(気分転換の効果、緊張の緩和、カタルシス効果)、③社会的な効果(対人間の距離を縮め、社会的な相互 作用を促進する効果、集団の凝集性、仲間意識を強める)などが上げられている1)。Norman Cousins は1964 年 強直性脊椎炎の難病で10 分間の笑いが2 時間以上の痛みのない睡眠をもたらし難病を克服し社会復帰した笑い の効用が報告されている。カタリア博士の創案したLaughter yoga による心身に及ぼすストレス軽減効果とスト レスを緩和する睡眠との相関性も考察する。
著者
渡辺 恒夫
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.35-36, 2012

近代科学では「科学性=客観性」であるが、客観性の要件である公共性・再現可能性ある観測とは、「誰でもよい誰かによる」観測に他ならない。誰でもよい誰かによる観測データで造られた科学的世界の中の人間とは、「誰でもよい誰か」であって、この私でもなければ、あなたでもない。故に「自己」と「他者」は、科学的宇宙像の中での変則事象として、しばしば驚愕を以って体験されざるを得ない。本講演では、著名な科学者らに見るそのような驚愕体験を分析し、意識の超難問として定義し、その解決のために、独我論的な自己-他者構造を世界の基本単位として世界像を構成し直すという、反コペルニクス的転回の道を唱える。