著者
竹内 正之 池田 朋宏 新海 征治 田中 裕行 川合 知二
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.63, 2007

走査型プローブ顕微鏡を用いた実空間可視化・分光手法は、ナノテクノロジーやナノバイオロジーなど様々な研究分野において重要である。我々は、加熱蒸着できない分子の蒸着手法としてパルス噴霧法を開発することにより、DNAやポルフィリンなどの巨大分子の高分解能可視化および1分子分光を行ってきた。今回、界面に2次元結晶を形成することで知られているダブルデッカーポルフィリン錯体およびトリプルデッカーポルフィリン錯体のSTMによる高分解能STM可視化および分光を行ったので報告する。
著者
長尾 修身 松下 未知雄 菅原 正 石川 譲二 川田 勇三
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.206-206, 2004

金微粒子は、バルクとは異なる電子構造を持つことから注目が集まっている。我々は既に、交差共役型のラジカルであるニトロニルニトロキシドをアリールチオールを介して金微粒子に吸着させることにに成功している。そこで、よりスピン密度の広がりの大きいニトロキシド型ラジカルを用いることによって、金微粒子との間に働く相互作用を大きくすることを目的に新規分子の合成を行った。対称なジスルフィド骨格を持つビラジカルの合成を試みたが不安定であった為、ヘテロジスルフィドにした。その結果、金吸着可能なヘテロジスルフィド型ニトロキシドラジカルの合成に成功した。
著者
佐藤 真 山高 博 古明地 勇人 望月 祐志 中野 達也
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.2P10-2P10, 2011

水性溶媒中での<I>t</I>-BuClの加水分解反応は、求核的溶媒関与(NSA)と求電子的溶媒関与(ESA)の反応に与える影響が長年の間議論の対象となっている。本研究ではフラグメント分子軌道法と分子動力学法を組み合わせたFMO-MDを利用して、溶媒分子をあらわに含んだ液滴モデルにおける、<I>t</I>-BuClの加水分解シミュレーションを行い、反応プロファイルの作成およびNSAとESAの定量的な評価を行った。
著者
岡本 健 徳田 佳弘 Gros Claude Guilard Roger 福住 俊一
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.275-275, 2004

ベンゾニトリル中過塩素酸存在下、パックマン型コバルトポルフィリン2量体を触媒としてNADH類縁体である9-アルキル-10-メチル-9,10-ジヒドロアクリジンの酸素による酸化反応を行なうと、アルキル基の種類によりC-C結合あるいはC-H結合の開裂が起こることが分かった。特にtBu基の場合、2電子酸化されたtBuOOHあるいは4電子酸化されたtBuOHが生成することが分かった。その多電子酸化された生成量に対する2量体のスペーサー間距離による影響、そしてC-C結合開裂速度と全体の酸素化反応速度との関係について明らかにする
著者
大久 真幸 相田 美砂子 山高 博
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.47-47, 2003

ハロゲン化アルキルの置換反応にはアルキル基の種類によってS<SUB>N</SUB>2反応とS<SUB>N</SUB>1反応の異なる二つの反応機構がある。本研究ではこの反応機構の違いの要因を量子化学的観点から明らかにする。計算対象はCl-CR<SUB>3</SUB>(R=H or CH<SUB>3</SUB>)のハロゲン交換反応である。 まず気相中での非経験的分子軌道法計算を行い、反応の進行に伴うオービタルの変化がメチル置換基数の違いによって異なることを見出した。次にQM/MM法を用いて水溶液中における自由エネルギー変化の計算を行った。塩化メチルのハロゲン交換反応は水溶液中においてもS<SUB>N</SUB>2型で進行し、活性化エネルギーは気相中に比べて高いという計算結果が得られた。
著者
宮西 宏樹 田中 耕一
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.279-279, 2011

光学活性シクロヘキサン-1,2-ジアミンと4,4'-ジホルミルアゾベンゼンまたは4,4'-ジホルミルスチルベンを[3+3]環化縮合させることにより、光学活性な環状イミンホストおよびアミンホストを合成し、溶液中でのフォトクロミック特性やキラル認識能について評価及び検討を行ったので報告する。
著者
村瀬 隆史 西島 悠輝 藤田 誠
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.41-41, 2011

本研究では、カチオン性の自己組織化中空錯体を用いて、ナフトアルデヒドとメルドラム酸のKnoevenagel縮合を行った。アルデヒドを包接したカチオン性錯体は、錯体外部からのメルドラム酸の求核攻撃を促進し、アニオン中間体を安定化した。縮合生成物は錯体に包接されず、原料のアルデヒドとのゲスト交換が起きる。そのため、縮合は触媒量の錯体で進行した。
著者
永松 健太郎 藤井 寛之 阿部 憲孝
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.282-282, 2004

3-フェニル-8-トリフェニルホスホイミノ-1-アザアズレン(1)とイソシアナート類との反応を検討した。1とアリールイソシアナートとの反応では2-アリールイミノジアザシクロペンタ[cd]アズレン誘導体と1,8-ジヒドロ-8-アリールイミノ-1-アザアズレン誘導体が得られた。1とトシルイソシアナートとの反応では、イオウが脱離し、トリル基が転位した環化生成物が得られた。生成物の構造はX線結晶解析により決定した。得られる8-アミノ-1-アザアズレン誘導体の互変異性について、X線結晶解析と分子軌道計算により検討したので、これについても述べる。
著者
大久保 敬 カーナス エリザベス セスラー ジョナサン・エル ケイディッシュ カール・エム 福住 俊一
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.3P75-3P75, 2011

シクロ[8]ピロールとピレンカルボキシレートはアセトニトリル中で超分子錯体を形成することを見いだした。UV-vis滴定より求めた錯形成定数は2.6 x 105 M-1と決定され、非常に強く錯形成することが分かった。この超分子錯体の溶液にナノ秒レーザーフラッシュフォトリシスを行うと、電荷分離状態に由来する過渡吸収帯が観測された。電荷分離寿命は300マイクロ秒であった。
著者
村田 康乃 篠田 日菜子 大平 雅之 松本 尚子 宮武 滝太 堀野 良和 小田 晃規 黒田 重靖
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.248-248, 2011

1,6-メタノ-2,3-シクロペンタジエノ[10]アヌレンとジクロロケテンとの反応により付加体を得た。ついで,これを加水分解すると1,6-メタノ-2,3-トロポロノ[10]アヌレンの異性体 (1)、(2) が得られた。また現在更に3,4-ジホルミルフランを原料として新規な合成経路により1,6-メタノ-2,3-シクロペンタジエノ[10]アヌレンの合成を行った。これから、3,4-異性体 (3),(4) の合成を行っている。