著者
栗山 平 小川 稔
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.49-54, 2002-12

九州大学における附属図書館と情報基盤センターとの連携は,双方の組織の一部を触合したことと,両組織が一統協力して電子図書館機能の強化を図ると共に,情報リテラシー教育等を進めていること,附属図書館の研究開発の整備を図っていることなどに特徴がある。本稿は,これまでの経緯を述べると共に,情報サロン,貴重資料の電子化,イメージデータによる図書目録カード検索システム,マルチメディア掲示板,キャンパスインフォメーションシステム,電子的情報の収集・検索システム,ICタグによる図書館管理システム,情報リテラシー教育などの個々の実施状況について具体的に紹介する。更に,九州芸術工科大学との統合,新キャンパスの移転統合が予定される中での今後の在り方について述べる。
著者
杉田 いづみ
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.48-57, 2002-08
被引用文献数
1

地域圏大学を称する三重大学の学術情報基盤を担う三重大学は、これまで館種を超えた図書館ネットワークサービスなど、いくつかの先進的な地域貢献事業を実施してきた。本稿では、これらの事業を一旦総括し、独立法人化をにらんで進行中の「大学改革」と、今後ますます推進されるであろう「社会インフラの情報化」の観点から、今後のサービスのあり方について展望した。
著者
森本 英之
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.58-69, 2003-03

日本で作成された書誌レコード群の一つである図書館流通センターがRLINに登録してきたTRCレコードの特徴について、それらの日本語図書に対するLCの目録慣行との互換性という観点から考察する。まず日本で作成されたソースレコードのRLINとWorldCatへの登録に関する背景と関連した先行報告を述べ、続いてTRCレコードを北米で加工する為の編集要件として、クラスター形成、基礎書誌単位、主記入、漢字の字体、分かち書き、大文字、ローマ字と原綴り組フィールド、物理的詳細、標目形、分類番号、固定長記号に関して概観する。
著者
江上 敏哲
出版者
学術文献普及会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.45-56, 2005-03

2004年9月11日から同26日まで,京都大学教育研究振興財団の事業である海外派遣助成(短期)を受け,イギリス・アイルランド・オランダの日本資料・日本研究図書館を訪問し,スペインで開かれた日本資料専門家欧州協会年次集会に参加した。各館における実態(特に,活動・運営,資料の入手・提供,目録システム,古典籍資料等)について調査した。日本からの協力・働きかけとしては,ILL受付体制の整備,NACSIS-CAT参加及び総合目録・目録システム形成へのサポート,出版物の積極的な寄贈,貴重資料電子化の支援,発表・報告等の積極的な"発信"等が考えられる。
著者
庄 ゆかり 長登 康 稲垣 知宏 隅谷 孝洋
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
no.92, pp.27-35, 2011-08

広島大学図書館は. 1年次前期授業「情報活用基礎」において1回60分で文献情報の探索と利用に関する情報リテラシー教育プログラムを提供している。このたび,この授業について,アンケートとe-learning教材を利用した事前テスト・事後テストにより,学生の能力調査と授業評価を行った。コンピュータ利用経験と文献情報利用に関する情報リテラシー能力には大きな関連性は見られなかった。また,4-7月の期間における通常の授業の影響は明らかではなかったが,このプログラムには効果があることが確認できた。知識を実際の学習行動に結びつけることが今後の課題である。Hiroshima University Library offers an information literacy program to freshmen in their first semester which is a one-shot sixty minute session on how to search for and use bibliographic information. Student knowledge and sessions are evaluated through the use of questionnaires about their experiences using computers and pre-and post-tests using e-learning resources. While neither a strong correlation between computer use and information literacy knowledge nor direct effects of their learning in other subjects during the period of April to July was found in relation to use of bibliographic information, the researchers were able to confirm that the program was effective. How to link the knowledge learned in this program and reallearning behavior is a topic that needs to be studied further.
著者
富田 健市
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.20-26, 2001-08

国立情報学研究所はその全身である学術情報センター当時に、北京日本学研究センター及び国際交流基金からの要請を受け、北京日本学研究センター図書資料館の情報化支援を中心する学術情報交流プロジェクトを開始した。本プロジェクトは、1998年度から3年計画で実施され、2001年3月までにほご所期の目標を達成して終了した。この3年にわたるプロジェクトの概要を日中の図書館員の交流を中心として報告する。
著者
岡部 幸祐 金成 真由子
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
no.85, pp.1-11, 2009-03

筑波大学附属図書館では,利用案内ビデオを改訂するにあたり,図書館利用促進ツールとして,図書館そのものに興味を抱かせるプロモーションビデオを制作した。学生志向に視点を転換し,必要な情報を提供するとともに新しい図書館利用を提案する内容とした。また,公開はWebで行い,利用案内情報とのリンクやプロモートを意図したコンテンツも合わせて掲載することで,図書館リテラシーの向上を期待し,学生との関係性構築及びコミュニケーション促進の可能性も考慮した。その企画,制作,公開の実際を報告する。