著者
山根 信二 馬場 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.343, pp.7-12, 2004-10-09

本研究では,近年のコンピュータ史研究の動向に基づき,従来の技術史や産業史では扱われなかったビジネスモデル形成の史的展開に注目する.特に,初のアプリケーションソフトウェア販売企業であるPersonal Software社(のちのVisiCorp社)に注目し,そのビジネスモデル確立過程においてビジネススクールの手法,コンピュータゲーム市場,そしてホビイスト集団が果たした役割を検証する.そしてソフトウェア企業がビジネスモデルを確立する際の社会的技術的条件を明らかにするとともに,パーソナルコンピュータ産業において新たな産業構造への転換が起こった要因を解明する新たな視点を示す.
著者
野地 保
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.308, pp.53-58, 2011-11-11

人間の振る舞いをシステム開発に生かす試みは,行われてきている.人間の気持ち,心を間接的に収集する手法として,典型的なものにアンケートによる把握は行われているが,個々の人間の内面を感情情報として捉え,感情情報そのものを収集,分析,処理する概念モデルは,あまり見当たらない.本稿では,これまで開発してきた人間の感情を収集,処理するシステム開発技術を考察し,感情処理システムの開発論からその概念モデルの構築を行う.構築した概念モデルの開発論に沿って,応用研究として哀情報診療録モデルを構築した.検証の結果,哀情報伝達に効果があることが分かった.
著者
武田 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.316, pp.25-28, 2008-11-14
参考文献数
8

セマンティックWebはLinked Dataの普及で新しい局面を迎えている.これまでセマンティックWebはいかに概念の体系(オントロジー)を構築して利用するかについて注力してきた.これに対して昨今,Linked Dataという形で,個々の事物に関する情報(インスンタス)の構築と利用が注目されている.本講演ではセマンティックWebの基礎概念について説明するとともに,Linked Dataの役割と現状を報告する.
著者
石野 正彦 五月女 健治 工藤 司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.192, pp.37-42, 2009-09-04
参考文献数
14
被引用文献数
1

いままで、顧客への商品推奨のモデリング手法をベースに学生向け履修支援や情報セキュリティのリスク推定などについてリコメンデーションシステムの応用研究を進めてきた。それらの共通の数理的モデリング手法と各々の応用事例について発表する。「属性関係行列」を使って各々の学生向けのお奨めの履修コースや情報セキュリティのリスク推定について紹介する。
著者
渡井 祥一 松本 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.347, pp.33-40, 2001-10-05
参考文献数
6
被引用文献数
1

本稿では, 「IDR framework」を利用して欧米の産業における電子商取引市場の発展段階を分類する.その発展段階に対して金融業界によるRe-intermediation(再価値化)行動のモデル化による視点を提示し, その実例について欧米の金融機関を題材とした比較を示す.
著者
宇田川 佳久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.179, pp.27-32, 2012-08-14
被引用文献数
1

本文では,制御文の構造を使ったソースコードの検索手法について論じている.制御文を抽出するための専用の構文解析処理を開発した.抽出した構造情報は,ソースコードの検索に直接使うことも,ベクトル空間モデルの入力データとしても使うことができる.Struts 2 Coreソースコードについて,2種類の検索実験を行った.最初の実験は例外処理とスレッドの同期処理に関するものであり,try-catchとsynchronized文をキーにした.次の実験では,ベクトルの類似度と本文で新たに導入したベクトルの相違度を使ったものである.両方の実験で,整合性を保って管理すべき複数の類似したソースコードを検索することができた.
著者
宮西 洋太郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.445, pp.23-28, 2012-02-17
被引用文献数
1

先にディジタル入力やアナログ入力などのセンサからのデータをクラウドコンピューティング環境下のサーバに収集し,遠方監視制御を行うシステムを試作したことを昨年6月のSWIM研究会、9月のFIT2011で発表した.その後,昨年11月から長野県青木村のハウス農場でこのシステムを運用しているので,その結果を報告する.あわせて,最近開発完了したアナログ入力値の監視機能,監視結果の記録,監視結果のメール送信機能およびディジタル入力値,ディジタル出力値の変化時の記録,メール送信機能について報告する.
著者
野地 保 荻野 正 齊藤 まゆ子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.70, pp.7-11, 2010-05-28
被引用文献数
1

救急医療の現場では,救急隊員が搬送先と直接連絡して受け入れ先を探索する手法を用いており,救急患者の受け入れ先を探索して決定するまで長い時間を要するため,結果として「たらい回し」の現象に繋がっている.我々は,探索時間の短縮を図るため,同時に発言できるチャットシステムを同報通信手段として用い,共有するクラウド上の空き情報に基づき,受け入れ可能な病院を探し当てる搬送先探索モデルを提案する.我々の電話探索モデルとチャット探索モデルの実現性評価結果では,チャット探索モデルは,電話探索モデルに比べて,救急患者の受け入れ先病院が3件以上決まらない場合に時間短縮の効果が得られた.提案するモデルは,救急医療における搬送先探索モデルとして有効であることが分かった.
著者
児玉 公信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.519, pp.1-3, 2006-01-11
被引用文献数
1

ビジネスモデルをビジネス上の課題を引き出すためのモデル, 概念モデルを情報システムの要求を記述するためのツールと定義する. 本講演では, 前報告(2003)で紹介したMarshallの方法とEriksson & Penkerのビジネスパターンおよびビジネスプロセスパターンを除いて, UMLによるモデルを使用しているいくつかの標準化活動の動向を紹介する.
著者
松田 篤 須栗 裕樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.331, pp.21-28, 2012-11-23

宮城大学では2013年8月に,全学の情報ネットワークシステムの更新を予定している.情報ネットワークシステムは,情報基盤システム及び教育研究・業務支援システムから構成されている.本稿では情報基盤システムの設計を依頼する業者を選定するためのRFPの開発について述べる.現在の情報ネットワークシステムの概要を紹介し,更新プロジェクトの遂行方針及び手続きについて説明する.現状の問題点の分析結果に基づき開発したRFPの概要を述べる.
著者
梶 功夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.85, pp.29-34, 2006-05-23
参考文献数
8

近年技術経営の必要性が叫ばれている。技術系バックグラウンドを持つ人材に対しての経営戦略立案能力の育成が要請されており、経済産業省や文部科学省が助成金などを通じて、その育成及び普及に力を注いでいる。それに伴い、首都圏の国立大学、私立大学を中心として教育手法の確立や、ケース教材の開発などが活発に行なわている。しかしながら同様のことを地方で展開しようとすると、指導できる人材が少ないとか、教材テーマが地域企業とかけ離れ、身近な感覚をもてないなど、環境の不一致が日立つ。そこで、地域版育成プログラム普及のアプローチとして、地域企業をテーマとした教材開発に取り組み、情報系企業のテクノウイング(株)による「ポイントカードを利用したCRM事業展開戦略」とセラミックス製造の(株)日本セラテックによる「最先端加工技術による顧客ニーズ対応型セラミックス事業戦略」について紹介する。
著者
宮西 洋太郎 中村 俊一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.366, pp.15-22, 2007-11-23
被引用文献数
2

近年,Tim O'Reilly氏によって名付けられた「Web2.0」というキーワードが様々な議論を集めている.Web2.0を一時的な流行語であるといった用語自体への様々な批判的意見はあるが,最新のWeb利用形態はWeb2.0と呼称するに相応しい新たな様相となっている.本格的なWeb2.0時代では,情報は双方向に広く伝播するものとされている.すなわち,広範な情報も低コストで入手できるはずである.ところが現実には,先般の参議院選挙結果に見られたように,事後にならないと結果がわからないという事象はまだまだ多い.本考察では,このような現象の対策例として,(1)立法・行政の政策策定のために,民衆の政治的要望を調査する仕組み,(2)製品開発における,製品ニーズ調査の仕組み,の2つを例に,Webによる解決策を考察する.まず,どの程度の標本数のアンケートにより,どの程度の正確さで調査が可能であるかのシミュレーション実験を行った.本稿の中心的内容として,その実験結果を報告する.次に,Web2.0的な双方向型要望調査システムの構想について考察する.
著者
綿貫 克彦 片岡 信弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.185, pp.15-19, 2008-08-15

近年SOAによるシステム開発が注目を浴び始めた.SOAではサービスを接続することによりシステムを構築する.本提案ではBPMNを使用することによりビジネスプロセスモデルからESBによるサービス接続定義を自動生成させる.
著者
打田 昇太郎 横山 繁盛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.96, pp.7-11, 2009-06-12

近年、M2Mと呼ばれる分野が、現在の組み込みシステムの抱えている問題を解決する手段として、注目を集めてきている。こうした中登場した世界初のJava Chipにより、組み込み分野にJavaという新たな道が開いた。本研究では、実際にJava Chipを使ってM2Mシステムを開発することをとおして、M2Mについての知識と理解を深め、次世代組み込み技術の可能性を探る。
著者
黒瀬 晋 松本 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.255, pp.33-38, 2005-08-19

生協型ビジネスモデルは、顧客と出資者が同じで、常に顧客の利用動向・購買動向や事業運営に対する要望・期待などを把握できる環境にある。これはインターネットを活用したe-ビジネス型ビジネスモデルやポイントカードで顧客囲い込みを行う店舗販売型ビジネスモデルなどと比較しても、顧客の要望・期待に応えて価値を提供するという点で優れた可能性を持っている。これら他のOne-for-One型ビジネスモデルとの対比の上で、生協型ビジネスモデルの利点・欠点を明らかにし、その欠点を補い利点を強化することを支援する情報システムに必要な要件を提案する。
著者
齋藤 正勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.557, pp.31-40, 2004-01-09

ITの進歩により従来の金融機関の店舗戦略は大きな変革期を迎えようとしている.UFJグループのネット証券であるkabu.comが、実際に新技術基盤を活かしたリテールチャネルのあり方について、グループ戦略と併せ紹介し、今後のシステム資源の有効活用に際してのポイントを解説する.
著者
神嶌 敏弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング
巻号頁・発行日
vol.108, no.185, 2008-08-15

本講演では推薦システム,特に,その背後にあるアルゴリズムと,設計上の選択肢について述べる.推薦システムとは,利用者が探している情報やもの(アイテム)を予測し,それらを利用者に提示するシステムである.この推薦システムが登場した背後には情報過多(Information Overload)と呼ばれる状況がある.情報過多とは,日々発信・蓄積されている情報があまりにも膨大なため,探しているアイテムがあることが分かっていても,それを探し出せない状況のことである.そこで,利用者の要求に応じて情報を絞り込むことで,この問題に対抗する手段の一つとして推薦システムが開発された.いうまでもなく,利用者の要求は,探しているアイテム,利用者自身,探している状況は多様である.こうした多様な状況に対応すべくいろいろな手法やアイデアが提案されている.これらの利害得失を概観する.