著者
武居 周 杉本 振一郎 荻野 正雄 吉村 忍 金山 寛
出版者
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
雑誌
理論応用力学講演会 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.18, 2009

高周波電磁場の大規模有限要素解析において階層型領域分割法が有用である.反復型領域分割法において部分領域解法にLDLT分解法に基づく直接法を適用し,インターフェース問題の収束性が改善したことによって,従来手法では困難であった5,000万複素自由度規模の空洞共振器解析が可能となったので,本講演会にて報告する.
著者
大杉 隆文 仲西 渉 多井中 美咲 井上 卓也 伊藤 悠 岩井 瞭太 香川 健太 松下 光範 堀 雅洋 荻野 正樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.1765-1775, 2017-11-15

本研究の目的は,動物園の来訪者を対象に,園内を回遊しつつ自発的に動物に対する知識を深めることを促すことである.動物園などの社会教育施設では,来訪者に対して学習機会を提供することが可能である.しかし,動物園においては,学習の機会を提供する役割が薄れ,娯楽施設のような認識がされており,来園者の能動的な学習の姿勢を促すような情報の提示方法についての工夫は不十分である.本稿では,展示物に対する説明提示の方法を改善するために,利用者が自発的に動物を観察し,動物に対する知識を得ながら園内を回遊できるアプリケーションを実装した.回遊アプリには,(1)クイズ機能,(2)キャッチフレーズ提示機能,(3) Map機能,(4)動物図鑑機能を取り入れた.ユーザ観察の結果,アプリケーションがより詳しく観察することに貢献していること,動物園の全体に行動が及んでいることが示唆された.The purpose of this research is to encourage a visitor of zoo to deepen their knowledge of animals by facilitating autonomic obserbation while walking around the zoo. In general, the primary role of social educational facilities such as zoo is to offer learning opportunities to visitors. However, particularly at zoo, the role is diminished and it tends to be recognized as entertainment facilities. We assume that ingenuity on presenting information of animals to encourage visitors' active learning is insufficient. In order to improve the problem, this paper proposes a mobile application that users can spontaneously observe animals and get knowledge of the animals while going around in the zoo. The application has fourfunctions: (1) providing a quiz, (2) providing catch phrases, (3) navigating in the zoo, and (4) surveying animals' biology. Experimental results suggested that the application facilitates more detailed observation, and that the participant's behavior is spreading throughout the zoo.
著者
西川 輝彦 港 隆史 荻野 正樹 浅田 稔
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2011 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._2P2-M02_1-_2P2-M02_4, 2011-05-26 (Released:2017-06-19)

This paper proposes a hierarchical model which is composed of a slow feature analysis (SFA) network to extract multi-modal representation of a humanoid robot. The experiment with humanoid robot shows that the network can integrate multi-modal information and detect semantic features by the extraction of the slowly varying features from the high-dimensional input sensory signal, and it shows that the multi-modal representation is useful as state representation for reinforcement learning compared with using state representation without the integration of the multi-modal information.
著者
荻野 正雄 長谷川 颯
出版者
一般社団法人 日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.20190002, 2019-03-08 (Released:2019-03-08)
参考文献数
26

SPH法やMPS法などの粒子法は自由表面を含む流れ解析に広く用いられている.本研究は,粒子法における粒子初期配置に着目したものである.粒子初期配置としては正方格子状のものが一般的に用いられているが,壁境界などにおける曲面や斜面を十分に表現することができない.それにより,計算精度の低下を招く可能性がある.そこで著者らは重心ボロノイ分割に基づく粒子初期配置の決定方法を提案する.重心ボロノイ分割はボロノイ分割の特別なケースであり,母点とボロノイセル重心が一致するものである.2次元平面で重心ボロノイ分割を用いた場合,ボロノイセルは正六角形に漸近することが知られている.本研究では,重心ボロノイ分割に基づく粒子配置アルゴリズムを開発し,数値実験によって有効性を評価する.
著者
林 勲 北 彩香 荻野 正樹
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第30回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.256-261, 2014 (Released:2015-04-01)

運動の学習やスキル獲得に関する計算論的神経回路モデルの研究において,川人らの内部モデルが有用である.内部モデルは,Allen-Tsukaharaの制御モデルを核とし,フィードバック制御とフィードフォワード制御の連合性により身体の動作を表現する.本研究では,内部モデルのフィードバック制御とフィードフォワード制御の切り替えを確認するため,被験者にコンピュータ画面に表示される番号と合致するボタンを押す課題を与える.反復提示が複数回行なわれるならば,フィードバック制御に対するフィードフォワード制御の比率が高くなり,そのフィードフォワード制御が顕著に表現化される.ここでは,この反復動作の視覚-運動課題における動作とその反応時間,脳波信号に注目して,これらの関連性について議論する.
著者
野地 保 荻野 正 齊藤 まゆ子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.70, pp.7-11, 2010-05-28
被引用文献数
1

救急医療の現場では,救急隊員が搬送先と直接連絡して受け入れ先を探索する手法を用いており,救急患者の受け入れ先を探索して決定するまで長い時間を要するため,結果として「たらい回し」の現象に繋がっている.我々は,探索時間の短縮を図るため,同時に発言できるチャットシステムを同報通信手段として用い,共有するクラウド上の空き情報に基づき,受け入れ可能な病院を探し当てる搬送先探索モデルを提案する.我々の電話探索モデルとチャット探索モデルの実現性評価結果では,チャット探索モデルは,電話探索モデルに比べて,救急患者の受け入れ先病院が3件以上決まらない場合に時間短縮の効果が得られた.提案するモデルは,救急医療における搬送先探索モデルとして有効であることが分かった.
著者
横溝 佐夜子 山本 由美 山下 英代 四谷 美和子 水野 千恵 丸山 悦子 荻野 正子 深蔵 紀子 山田 克子 瓦家 千代子 冨岡 和子 内田 真理子 梶田 武俊 辻 郁代 花崎 憲 生野 世方子 吉村 美紀 芥田 暁栄 山野 澄子 奥田 展子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.43-48, 2002-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
15

5種の設定した加熱条件下でじゃがいもを加熱した場合の針入度と官能評価について,以下の結果を得た. 1.針入度による硬さの測定では,測定部位,測定時間による差がみられた. 2.設定した5種の加熱での官能評価では,弱火32分が最もやわらかいと評価されたが,総合評価は3分放置では中火20分が,20分放置では強火16分が最もよい評価となり,加熱条件と官能検査項目や放置時間との影響が確認された. 3.官能評価項目を5種の加熱条件での有意差の表れ方で比較すると,加熱条件の影響を受けやすい項目と,受けにくい項目とに分類できることが認められた. 4.5種の加熱条件における硬さの官能評価と針入度の間には,一致した傾向が認められた.
著者
荻野 正
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.59-64, 2011 (Released:2011-04-13)
参考文献数
5

在宅医療とは,広義には患者と医者,医療機関が物理的に離れているときの医療行為を含むコミュニケーション形態である.情報通信技術の革新により,在宅医療の可能性は大きく進歩している.本論文では,在宅医療を情報の流れからモデル化し,そこに必要な情報通信技術要素を洗い出した.技術要素には,クラウドコンピューティング,M2M,P2Pコミュニケーション,モバイル端末などの最新技術が含まれる.各技術用途につき,最新の技術動向を紹介する.
著者
吉村 忍 小林 敬 秋葉 博 鈴木 智 荻野 正雄
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.203-221, 2012 (Released:2012-08-15)
参考文献数
17
被引用文献数
3 7

In this paper, we present the three-dimensional finite element seismic response analysis of the full-scale boiling water reactor BWR5 at the Kashiwazaki-Kariwa Nuclear Power Plant subjected to the Niigata-ken Chuetsu-Oki (NCO) earthquake that occurred on 16th July 2007. During the earthquake, the automatic shutdown of the reactors was performed successfully. Although the monitored seismic acceleration significantly exceeded the design level, it was found through in-depth investigation that there was no significant damage of the reactor cores or other important systems, structures and components (SSCs). In the seismic design commonly used in Japan, a lumped mass model is employed to evaluate the seismic response of SSCs. Although the lumped mass model has worked well so far for a seismic proof design, more precise methods should be developed to understand response behaviors visually. In the present study, we propose the three-dimensional finite element seismic response analysis of the full-scale and precise BWR model in order to directly visualize the dynamic behaviors of this model. Through the comparison of the analysis results, we discuss the characteristics of both models. The stress values were also found to be generally under the design value.
著者
水野 千恵 四谷 美和子 北山 英子 山田 克子 荻野 正子 山本 由美 内田 真理子 梶田 武俊 安藤 孝雄 生野 世方子 芥田 暁栄 山下 英代 山野 澄子 川内 由美 奥田 展子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.275-280, 2002-08-20
被引用文献数
2

ガスコンロを用い,ガス加熱の条件設定について検討した。1. 都市ガス13Aはガス圧を1.50kPa,6Cは1.00kPa,プロパンガスは2.00kPaとなるようにガス流量を一定にし,水を被加熱体として3段階の火加減における昇温速度,ガス消費熱量の再現性を検討した。ガスの種類が同じ場合,異なった測定場所においても昇温速度,ガス消費熱量に高い再現性が認められた。2. ガスの種類が異なった場合,ガス圧を微調整することにより,昇温速度,ガス消費熱量に再現性かつ普遍性のある加熱条件を設定することができた。3. 設定した基準にしたがってあずきを加熱した場合,水加熱と同様に,いずれの火加減においても昇温速度の再現性があり,あずきの加熱に伴う煮汁の蒸発量,重量と容積の増加においても再現性が認められた。最後に本研究にあたり,終始ご懇切なご指導とご鞭撻をいただきました同志社女子大学名誉教授故林淳一先生に心から感謝を捧げます。