著者
亀井 康富 江原 達弥 高橋 真由美 小川 佳宏
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.839-843, 2010-12-01 (Released:2011-12-01)
参考文献数
32
被引用文献数
1

これまで遺伝素因によるところが大きいと考えられてきた「太りやすい」体質の原因に,栄養環境を含めた環境因子が少なからず影響を与えていることが明らかとなりつつある.胎児期~新生児期は器官が形成される可塑性の高い時期であり,この時期の栄養状態や摂取する食品成分により成人期の肥満や生活習慣病の易感受性が決定される可能性がある.ここでは,代謝疾患である生活習慣病のエピジェネティクス制御に関する最近の研究の動向を概説し,今後を展望する.
著者
常田 文彦 石川 正夫 渋谷 耕司 輿水 正樹 阿部 龍二
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.585-589, 1984 (Released:2008-11-21)
参考文献数
22
被引用文献数
3 14

銅クロロフィリンナトリウム(SCC)より消臭力が優れていて,口腔に利用できる消臭剤を探索するためにメチルメルカプタンを用いた消臭力試験法を設定し,生薬,スパイス等植物のメタノール抽出物の効果を測定した.その結果次の点が明らかになった. (1)消臭作用を示した植物(消臭率60%以上のもの)は65科167種中23科40種,このうちシソ科に属する植物14種はすべてが有効であった. (2) SCC程度以上の消臭力を示したものは6種あり,そのうちスナウ,ホオノキ,クコは過去に消臭作用をもつ植物として発表されたことはない.またセージ,ローズマリー,タイムはその精油に魚臭抑制作用があることが知られているが,本研究では非精油画分にメチルメルカプタン捕捉作用が認められ,新規の消臭成分め存在が示唆された.
著者
門脇 辰彦
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.8, pp.577-582, 2010-08-01 (Released:2011-09-12)
参考文献数
9
被引用文献数
2
著者
竹田 靖史 檜作 進 島田 順子
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.367-371, 1972 (Released:2008-11-21)
参考文献数
13
被引用文献数
1

甘藷β-アミラーゼをSDSで変性すると,失活と同時に高次構造がこわれ,解離した単量体は互いに重合する性質のあることが分かった.この重合体は,メルカプトエタノールの存在下で, SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって,単量体に解重合することが認められた.透析,ゲル濾過によるSDS除去操作を行なっても,可逆的な活性の回復は認められなかった.
著者
大竹 久夫
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.28-34, 2010-01-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
11
被引用文献数
1

リン資源枯渇の危機が忍び寄っている.リン資源が枯渇すれば,食糧はもとよりバイオマスもバイオ燃料も生産できなくなる.わが国はリン鉱石をまったく産出せず,国内で消費するリンの全量を輸入に頼っている.しかし,リン鉱石の枯渇と産出国によるリン資源の囲い込みは,わが国が海外からリン資源を確保することを年々難しくしている.もし十分なリン資源が確保できなくなれば,農業はもとより電子部品製造,金属表面加工,化学や食品工業などの広範な産業分野にも,深刻な影響が及ぶことだろう.このような事態に対処するためには,国内の未利用リン資源からリンを回収し再利用するシステムを早急に確立する必要がある.