著者
宗野 真弥 今泉 洋子
出版者
兵庫大学
雑誌
兵庫大学論集 (ISSN:13421646)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.41-51, 2008

1950〜2006年の人口動態統計を用いて、白血病死亡率の統計的分析を行い、以下の結果が得られた。年齢調整死亡率は男女ともに1950年から1987年まで上昇するが、翌年から減少している。男子の骨脂性白血病と男女のリンパ性白血病の年齢調整死亡率は年次とともに5%水準で有意に上昇していた。一方、単球性白血病とその他の白血病死亡率は男女ともに減少していた。白血病死亡率の地域格差をみると、男女ともに九州地方で高く、一方、関東地方、近畿地方、東海地方で低い値が得られた。平均死亡年齢は57年間で男子は42歳、女子は45歳伸びたが、男女の平均死亡年齢は同程度であった。
著者
辻 立世 久井 志保 岡本 陽子 石田 妙美 永石 喜代子 和田 節子
出版者
兵庫大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

養護教諭の職務は、学校教育法で「児童生徒の養護をつかさどる」と定められている。養護教諭の実態調査では、看護師免許の無い養護教諭は、救急処置に自信を持っていない事が明らかになった。養護教諭の看護能力は、学校保健(養護)のための看護技術が社会から期待されている。養護教諭の看護能力について、救急処置を中心に看護技術の項目を、養護教諭養成教育・初任の年、養護教諭の各段階における達成目標の基準を示すガイドラインを作成した。
著者
田中 愽一
出版者
兵庫大学
雑誌
兵庫大学論集 (ISSN:13421646)
巻号頁・発行日
no.23, pp.161-174, 2018
著者
今井 俊介
出版者
兵庫大学
雑誌
兵庫大学論集 (ISSN:13421646)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.27-40, 2008

明治憲法が範としたドイツ・プロイセン型の立憲君主型憲法のもと、行政権優位の国家体制を支えてきた行政行為の公定力理論の推移を追い、それが現行民事・刑事裁判にどのような影響を及ぼしているかを学説・判例を鳥瞰しながら考察した。
著者
小林 廣美
出版者
兵庫大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、リウマチ患者の笑いを生みだす要因として重要な「地域における患者同士の支援体制」に関して、「リウマチ患者同士が語る会」で参加者の語りを分析し効果を明らかにすることである。方法は、A町役場と連携をとり、リウマチ患者同士の交流会を開催した。結果、リウマチの「悪化・進行」、「日常生活動作の低下」、「薬の副作用や合併症」に関して、関節保護の工夫、薬の飲み方、最新の生物学的製剤に関する情報を共有していた。リウマチ患者の笑える要因に関連していた「痛みのコントロール」においては、好きなことや楽しいことをしている時は痛みを感じないことがわかり、笑いの効果と同じ結果となった。研究結果は「あなたと共に歩むリウマチ看護-痛みの緩和と笑いの効用-」のタイトルで書籍を出版した。今後は地域における患者同士の交流会の効果を、行政、プライマリ医師と連携し広めていく必要がある。
著者
金子 哲 牧田 満知子 岡本 洋之 湯瀬 昌文
出版者
兵庫大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

平民が強い土地所有権を有し、定住志向を持つ日本社会は、東アジアの中で特異だ。平安時代の「良き死を支え合う仲間」からこの社会が始まったが、肉親の付き合いが弱くなった。グローバル経済のため、人間関係が弱くなった日本社会では、孤独死の不安が強まっている。インターネットを活用し、「看取り仲間」を増やすことで、死を積極的に受け入れられる社会となり、生の充実と無駄な医療費の削減が可能となる。
著者
和田 早苗 松尾 千鶴子
出版者
兵庫大学
雑誌
兵庫大学論集 (ISSN:13421646)
巻号頁・発行日
no.12, pp.179-184, 2007

我が国における高齢化は加速度的であり、その伸展と加齢による介護出現率も高まっているなかで、介護保険制度の見直しに伴い、高齢者は自立した生活を余儀なくされると考えられる。高齢者が健康で充実した生活を維持するための自立支援について、食の面から調査研究した。調理実習を含んだ栄養教室などは、食事に対する関心をより高めることができ、また楽しく食べることにつながる実践的な支援対策の一つとして期待できることがわかった。
著者
池田 友美
出版者
兵庫大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

在宅で生活する重症心身障害児(者)の睡眠の問題とその介護者の介護負担感を明らかにした。障害児の睡眠の問題は高率に認め、特に入眠の問題、睡眠の維持の問題、睡眠に関連する運動の問題が多いことがわかった。また、睡眠の問題をもつ児の介護者の介護負担度が高く、睡眠の質が悪いことから、重症心身障害児(者)の睡眠の問題を改善することが課題であることが明らかになった。