著者
矢野 隆 山田 一郎 吉野 泰子 五十嵐 寿一 加来 治郎 神田 一伸 金子 哲也 桑野 園子 新居 洋子 佐藤 哲身 荘 美知子
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.165-172, 2002
参考文献数
20
被引用文献数
4

ICBEN Team 6が提案する方法に従って種々の言語間で比較可能な騒音のうるささに関する5段階の尺度(「非常に」,「だいぶ」,「多少」,「それほど…ない」,「まったく…ない」)を構成した。この実験に用いた21の言葉や尺度に選ばれた五つの言葉が普段人々が騒音のうるささの程度を表すのによく使うかどうかを調査し,これらの言葉は人々がよく使うことを確認した。また,ICBEN Team 6が提案している騒音のうるささに関する英語の質問文とほぼ等価な日本語の質問文を作成した。その際,英語の質問文の翻訳・逆翻訳に関する調査結果及びうるささの概念に関する既往の研究結果を基に,英語の"bothers, disturbs or annoys"に相当する日本語として「悩まされる,あるいは,じゃまされる,うるさいと感じる」を当てることにした。
著者
川上 憲人 原谷 隆史 金子 哲也 小泉 明
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業医学 (ISSN:00471879)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.55-63, 1987-01-20
被引用文献数
25

電気関連部品の製造にかかわる2事業所の従業員3,987名を対象として,8種類の生活習慣とZung自己評価式抑うつ尺度による抑うつ症状との関連性を検討した.結果として3,160名(79.3%)から有効回答を得,年齢・婚姻状態・学歴の人口統計学的要因,職業関連要因,健康状態,経済的・時間的余裕の各種の交絡要因の影響を考慮した上で,男性では朝食を毎日とり,運動・飲酒の習慣があり,肥満度が-10%より上の場合に抑うつ得点が有意に低かった.女性では睡眠7〜8時間で,運動習慣があり,喫煙しない場合に同じく抑うつ得点が低かった.本研究で得られた関連性は,ただちに両者の因果関係を示すものではないが,これらの健康習慣が抑うつ症状の減少に役立っている可能性は高いように思われた.
著者
矢野 隆 五十嵐 寿一 加来 治郎 神田 一伸 金子 哲也 桑野 園子 新居 洋子 佐藤 哲身 荘 美知子 山田 一郎 吉野 泰子
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.101-110, 2002-02-01
被引用文献数
15 3

世界各地で行われる騒音に関する社会調査のデータを精度よく比較するためには, 異種の言語間で比較可能な騒音のうるささに関する尺度が必要である。筆者らはICBEN Team6が計画した国際共同研究の一環として, 我が国の4地域で20代から60代以上の1,102名の人々を対象として, 騒音のうるささに関する日本語の5段階の尺度を構成した。騒音のうるささの程度を表す21個の言葉を選び, どの言葉が最小のうるささから最大まで等間隔に並んでいるか, どの言葉が尺度カテゴリに好んで選ばれるか, 更に評価のばらつきが小さいかを検討し, 異種の言語間で比較可能な騒音のうるささに関する尺度の言葉として「非常に」, 「だいぶ」, 「多少」, 「それほど…ない」, 「まったく…ない」を選んだ。
著者
大野 邦夫 金子 哲也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.117, pp.9-16, 1996-11-22

キーストローク・レベル・モデルは、Xerox PARCで開発された計算機への入力操作に関する評価モデルである。このモデルは、ユーザインタフェースを評価するために用いられているが、操作時間を対象とすることから、稼働工数の算定に用いることができると思われる。ここではこのモデルを用いて、イメージ、文字、表、図形を構成要素とする文書の電子化に要する時間を算出する方法を述べ、その簡単な適用例を紹介する。従来、この種の作業の評価は、実測による以外に方法が無く、その場合も、操作者のスキルや疲労などにより影響され、客観性に乏しかった。その点、本手法は客観的なデータとなり得るため、費用対効果の検討のようなトレードオフを生じる場合の検討に於いて有効な手段になる。Keystroke Level Model, which was developed by Xerox PARC, is a generalized model for evaluating computer-human interfaces. The model can be applied to evaluate the work load for the development of digital document contents, becaus it estimates the duration of certain tasks. This paper describes an evaluation example of the digital document which is composed of text, tables, graphics, and/or image information. The result proves the effectiveness of the model especially in the case of the cost vs. effect trade-off situations.
著者
金子 哲也 原口 哲之理 景山 一郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.796-801, 2019 (Released:2019-05-24)
参考文献数
16

旋回時に内傾斜(リーン)機構を有するパーソナルモビリティビークル(PMV)のタイヤ転舵とアクティブ傾斜を同時に伴う車両運動に関する解析は未検討課題が多い.本報では多自由度運動モデルを用いたシミュレーションにより,急操作に対するPMVの車両運動応答解析とその性能向上手法の提案について述べる.
著者
金子 哲 木口 学
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.328-333, 2017

<p>単一分子の状態を調べ,動かし,利用することはナノテクノロジーの究極の目的である.現在までにSTMをはじめとする様々な単分子計測,操作技術が開発されてきた.しかし,室温で物性・機能が発現している単分子をそのまま観測することは今でも困難である.我々は,室温で単分子を計測できる手法として表面増強ラマン散乱(SERS)に注目している.SERSは金属ナノ構造体に形成される光増強場を利用した高感度の振動分光である.波長より小さなサイズの金属ナノ構造体に光を照射すると,電子の集団励起であるプラズモンが励起される.ここで金属ナノ構造体の間隔を狭めると,プラズモン同士が相互作用するようになり,構造体の間に極めて強い電場が増強されるようになる.ラマン散乱は光の入射と出射が関わる過程で,いずれの過程でも光が強められ,また光の強度は電場強度の2乗に比例するので,SERSの信号強度は電場増強率の4乗に比例する.SERSではこの電場増強効果に加え,金属と分子の相互作用に由来する化学効果により,最終的にラマン信号は10<sup>14</sup>倍も増強されることになる.ここまで増強率が大きくなると単分子のSERSが計測可能である.1997年に実際に単一色素分子のSERS計測が報告された.最近では単分子の光化学反応などの研究にも単分子のSERSが用いられている.またSERSは単分子に限らず高感度センサとして,医療分野などでも応用されるなど幅広く利用されている.このようにSERSによる分子検出は実用段階に達しているが,未だ大きな課題がある.SERSにより分子の存在,そして分子構造は知ることが可能になった.しかし,SERSを計測している分子の電子状態,そして金属表面への吸着状態を知ることはできていない.関連して金属と分子の相互作用の大きさを定量的に評価することが難しく,化学効果については不明な点が多い.</p><p>本研究ではこれら単分子SERSの課題解決にむけ,単分子の構造,電子状態,吸着状態など単分子の情報すべてを同時に与える計測法に関する我々の研究成果について紹介する.これまで観測することができなかった単分子の電子状態,吸着状態を明らかにするため,我々は金属電極に単分子を架橋させた単分子接合について,SERSと電気計測の同時計測を行った.単分子接合の電流–電圧( <i>I</i>–<i>V</i>)特性は,金属と分子の波動関数の重なり,エネルギー差など,界面構造に依存する情報を与える.これらの情報をもとに分子の吸着状態,電子状態を決定した.さらにSERSと電気特性から得られる電子状態,界面状態を組み合わせることで新たな知見も得た.具体的には,特定の分子の吸着状態でのみSERSが観測されること,そして金属と分子の波動関数の重なりのべき乗に比例してSERS強度が増大することである.特定の吸着構造でSERSが検出されたことは,逆に言えばSERSが観測された分子の吸着構造は一意に決まり,特定の吸着構造を選び出すことができることを意味する.そして,電気計測から求めた金属と分子の波動関数の重なりと光学計測から求めたSERS強度に相関が観測されたことは,電気物性と光学物性を実験的に結び付けたことになる.</p>
著者
木根 啓太 砂川 直輝 石田 卓也 五十嵐 圭日子 鮫島 正浩 金子 哲
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
バイオマス科学会議発表論文集 (ISSN:24238333)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.157-158, 2017

<p>Two α-L-arabinofuranosidase genes classified in Glycoside Hydrolase (GH) family 51 from the basidiomycetes Phanerochaete chrysosporium and Flammulina velutipes were cloned, and the recombinant enzymes expressed in the yeast Pichia pastoris were characterized. When p-nitrophenyl-α-L-arabinofuranoside was used as a substrate, two enzymes showed acidic pH optima at pH 3. The two enzymes released L-arabinose from rye arabinoxylan, wheat arabinoxylan, sugar beet arabinan and debranched arabinan, but not from arabinogalactan.</p>
著者
金子 哲也 飯塚 尚司 景山 一郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2005, no.7, pp.301-302, 2005-09-18

An articulated bus plays an important role as a medium transportation vehicle in cities. This can be attributed to its high mobility and its ability to bend at its connection with a small revolution radius. This paper proposes a steering control strategy for articulated buses equipped with an all-wheel steering system to eliminate off-tracking. In this system, the center of each axle passes through the same locus, which is similar to the operation of trains. This control system was validated by means of a numerical simulation using a vehicle dynamics model and some experiments with scaled model vehicles.
著者
梁 〓模 金子 哲也 北澤 章平 景山 一郎 松浦 譲
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2009, no.7, pp.197-198, 2009-09-12

This paper proposes a steering control strategy for new transport system equipped with an all-wheel steering system to achieve zero off-tracking running. In this system, the center of each axle passes through the same locus, which is similar to the operation of trains. The control system is composed of two parts-the feedforward and feedback controllers. A sliding mode controller as a nonlinear robust control is applied and imparts sufficient robustness by correcting the steeringangle. This control system was validated by means of numerical simulations using a multi degree of freedom vehicle dynamics model.
著者
金子 哲 牧田 満知子 岡本 洋之 湯瀬 昌文
出版者
兵庫大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

平民が強い土地所有権を有し、定住志向を持つ日本社会は、東アジアの中で特異だ。平安時代の「良き死を支え合う仲間」からこの社会が始まったが、肉親の付き合いが弱くなった。グローバル経済のため、人間関係が弱くなった日本社会では、孤独死の不安が強まっている。インターネットを活用し、「看取り仲間」を増やすことで、死を積極的に受け入れられる社会となり、生の充実と無駄な医療費の削減が可能となる。
著者
長谷川 博 鹿野 真人 佐藤 栄需 金子 哲治 門馬 勉 武石 越郎
出版者
日本頭頸部癌学会
雑誌
頭頸部癌 (ISSN:13495747)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.439-444, 2006-12-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
13
被引用文献数
2 2

高齢者の頭頸部癌治療では副作用が少なく,高い安全性と根治性が要求される。われわれは高齢者口腔癌に対し,ドセタキセル(TXT),シスプラチン(CDDP),ペプロマイシン(PEP),5-FUによるTCPF動注化学療法を行い,その安全性と有効性について検討した。2002年3月から2005年5月までTCPF動注化学療法を行った75歳以上の扁平上皮癌症例10例を対象とした。年齢は75~84歳,平均80歳。部位は舌口腔底8例,頬粘膜1例,上顎歯肉1例。全症例に浅側頭動脈か後頭動脈経由で動注用カテーテルを留置し,TCPF動注化学療法を行い,7例に生検切除を,2例に根治的切除を行った。原発部位に対する効果はCR率80%(8/10),PR率20%(2/10),pathological CR率67%(6/9)であった。副作用は,脳血管障害はなく,動注側の粘膜炎と脱毛が主であり,血液毒性など全身的な副作用はほとんど認めなかった。本療法の有効性と安全性は高く,ハイリスクの高齢者にも根治的治療として適応し得ると考えられた。
著者
川瀬 新司 大崎 章弘 金子 哲治 三輪 敬之 柴 眞理子 田中 朱美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.552, pp.21-24, 2008-03-15

リハビリ施設や精神科病院などで機能的な運動支援が行われているが持続性に問題があり,自発的な身体運動を創出する手法が求められている.そこで筆者らがこれまで開発してきた空中に3次元的に描画できる空中描画システムを,ダンスセラピーに活用することを考え,ダンス教室における鏡をイメージし,スクリーン上に使用者の姿と同時に身体の動作軌跡を合成して投影する手法を考案開発した.そして,精神科病院で行われているセラピーの現場において患者に対する効果について検証した結果,本手法が患者の身体運動を引き出す動機付けになるだけでなく,自発的に動いて表現する能動性と描線によって動きが引き出される受動性を循環させる可能性を見出した.