著者
長谷川 晶子
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究 (ISSN:13428403)
巻号頁・発行日
no.9, pp.51-65, 2004

アンドレ・ブルトンは、第二次大戦後すぐにアール・ブリュット(生の芸術)の活動に関与している。アール・ブリュットの名付け親ジャン・デュビュッフェに協力しながら、ブルトンは美術の専門教育を受けていない画家の作品の擁護・蒐集・研究等に従事した。彼らの僅か三年で終わりを告げた関係について、美術史研究はたいていの場合、両者の感情的なレヴェルでの諍いがその決別の原因だと推測する。その場合、デュビュッフェ側の事情に重点がおかれ、ブルトンの見解の考察や両者のテクストはあまり考慮されていない。本論では、二人の対立を顕在化させたより本質的な原因として、両者の戦略やアール・ブリュットに関する認識の相違が存在することを証明する。この目的を達成するために、両者が共通してとりあげた唯一の画家、ジョセフ・クレパンに関するテクストを比較分析しながら、アール・ブリュットに関する二人の考え方の共通点と相違点を個別に検討する。
著者
谷口 耕一
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.103, pp.12-40,

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第103集『続々・「平家物語」の成立』所収
著者
渡部 朗子
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.21, pp.31-47,

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第21集『高齢化社会における家族問題と消費者問題の比較法的研究』所収
著者
井上 孝夫
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究 (ISSN:13428403)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-9, 2006-03

山口県山陽小野田市厚狭に伝わる「三年寝太郎」伝説の深層には何があるのか。文献や寺社由来などを溯ってその始原の姿を検討していくと、そこからみえてきたものは、「寝る」こととは全く無関係な、妙見(北極星)信仰とのかかわりであった。寝太郎とはすなわち、子(ね)太郎であって、子の星(妙見)を意味する。そして妙見信仰はタタラと結びつく。寝太郎とは、妙見を信仰する製鉄民だったのである。
著者
秋山 晋吾
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.95, pp.43-72, 2004-02

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第95集『近代ヨーロッパ政治文化の研究(2002-2003年度)』所収
著者
秋山 晋吾
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究 (ISSN:13428403)
巻号頁・発行日
no.12, pp.317-323, 2006-03

トランシルヴァニアでは、17世紀末にハプスブルク支配下に組み込まれてまもなく東方正教会のローマ・カトリック教会への合同が行われた。この教会合同は、ルーマニア人の民族意識の覚醒に決定的な影響を与えたとされているが、それだけにとどまらず、三ナティオ・四公認宗派体制を根幹とするトランシルヴァニアの国制に関わる問題性を内包していた。すなわち、宗派あるいは文化との関わりが概念的に強まることによるナティオの意味が大きく変化していく契機となったのである。ここでは、1699年2月16日に、神聖ローマ皇帝・ハンガリー国王レオポルト一世によって発布された、トランシルヴァニア侯国における東方正教会とローマ・カトリック教会の合同に関する勅令の全文を邦訳し、勅令発布の背景に関する解題を付した。
著者
秋山 晋吾
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究 (ISSN:13428403)
巻号頁・発行日
no.11, pp.146-156, 2005

ここに訳出したのは、1691年12月4日に神聖ローマ皇帝・ハンガリー王レオポルト一世(リポート一世)がトランシルヴァニア侯国の取り扱いを規定するために発布した勅令の全文である。この勅令は、16世紀前半からの中世ハンガリー王国の三分割を経て、1570年にオスマン宗主権下に成立したトランシルヴァニア侯国が、その国制を基本的に維持しつつハプスブルクの宗主権下に入ることを規定したものである。これは、1848年まで効力を保ち、トランシルヴァニアのいわゆる三ナティオ・四宗派体制を基軸とした侯国国制の基本文書となった。
著者
笹本 (山崎) 明子
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書
巻号頁・発行日
no.8, pp.1-15, 1998

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第8集『女性の技芸と労働をめぐる性差構造』所収
著者
上村 雄彦
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
公共研究 (ISSN:18814859)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.147-213, 2005-03

千葉大学公共研究センター21世紀COEプログラム「持続可能な福祉社会に向けた公共研究拠点」
著者
光延 忠彦 ミツノブ タダヒコ Tadahiko Mitsunobu
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究 (ISSN:13428403)
巻号頁・発行日
no.12, pp.24-37, 2006-03

1990年代初頭、国政上の利害から都政を擁護するという点で、鈴木都政は、有権者に支持され、それが現状の継続に帰結した。しかし、80年代の政策志向を変更する世論は都政内外に強く、そうした声に促され、鈴木都政は臨海計画の見直しと住宅政策の充実に90年代前半期には踏み出す。こうした政策変更は、都議会公明党の主張でもあったため、90年代前半期には、同会派の政治態度を変更させる要因となった。背景には、多党化と多数党の欠如という政党配置の構造が、政策形成に際しては少数会派の主張を過大代表するという点があったのである。しかし、以上の政策決定は、議会内多数派の主張には沿っても、政党の党派的動員力の限定性がゆえ、多くの有権者には理解されなかった。その結果、有権者は、むしろ新しい勢力に都政の転換を託した。都政における構造性に党派的動員の低下という政治的条件が加わって都政の政党政治は弱化していたのである。
著者
須藤 温子
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.50, pp.5-32,

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第50集『文学・メディア・ジェンダー』所収
著者
近藤 正憲
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究 (ISSN:13428403)
巻号頁・発行日
no.2, pp.33-63, 1998-02-28

本稿においては三井高陽が1930年代後半から40年代初頭までに関わった文化交流事業の全体像を把握し、ハンガリーを中心として三井高陽という一人の日本人の対東欧認識と文化事業の実際を明らかにすることを目的とする。考察の範囲を地域としてハンガリーに限定する理由は対ハンガリー文化事業が三井の文化事業の中でもっとも早い時期のものに属すること、現地の日本研究に対する補助が長期的かつ計画的に行われたこと、また彼の文化事業に関する彼自身の発言がハンガリーに関して多く残されていること、更に後の日洪文化協定成立とも強い関連性が見られることがあげられる。
著者
岡崎 俊一
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-33,

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第11集『EDIとクレジット決済システム』所収
著者
長谷川 秀樹
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.85, pp.17-23, 2002-03

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第85集『新しい地域文化の形成』所収
著者
青山 拓央
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.101, pp.1-5,

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第101集『主体概念の再検討』所収
著者
大島 丈志
出版者
千葉大学大学院社会文化科学研究科
雑誌
千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.120, pp.12-21,

千葉大学社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書第120集『日本近代文学と宗教』所収