著者
高田 寛
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.267-275, 2009
被引用文献数
1 1

近時,Googleは,従来の検索エンジンによるサービスのほかに,Googleブック検索やGoogleストリートビューなどの新しいサービスを提供し,社会的にも大きな影響を与え始めている。しかし,これらの新サービスには法的に未解決の部分も多い。本稿では,近時のGoogleのサービスの最新動向とともに,過去の重要判例を交えながら,これら検索サービスに関連する法的問題を整理し,今後の潜在的な法律上の問題を考えてみたい。
著者
大澤 剛士
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.11-19, 2017

<p>G8オープンデータ憲章以降,オープンデータという言葉が広く流通するようになり,主に行政や研究の分野においてすでに定着したようにもみえる。しかし,オープンデータという言葉自体には厳密な定義が存在しないため,それらがもたらす恩恵や,何によって恩恵がもたらされるのか,その可能性を担保するために必要なこと等,オープン化のソフト面について,興味はもちつつも具体的なイメージを描きにくい方が多いのではないだろうか。今後さらにさまざまなデータのオープン化を推進していくにあたり,具体事例の提示や現状の課題を広く共有することは重要である。本稿は,筆者がこれまで実施してきたオープンデータの再利用にかかわる研究の紹介を通し,オープンデータがもたらす恩恵の具体例を提示するとともに,その恩恵は何によってもたらされうるのかについて議論したい。</p>

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出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.214-215, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)
著者
平原 伸昭
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.764-767, 2017

<p>インターネットの利便性をこれまでになく享受し,ネット上に拡散する情報の力が革新的な発想を後押しすることも多い21世紀初頭は,同時に情報漏えいや権利侵害,依存といった弊害や危うさを露呈し始めた時代でもある。不可視だが確実に存在する脅威,ネットにつながっているゆえの不自由さをも見極める必要がある。現代の環境を冷静に認識し,今起きていることに対してどうふるまうべきか。現代思想・法曹・警察行政・迎撃技術・情報工学・サイバーインテリジェンス等のスペシャリストが,6回に分けて考える。</p><p>第4回はトレンドマイクロ・平原伸昭氏が,コンピューターウイルスの特徴の変遷,セキュリティーソフトの歴史をふりかえり,大量のサンプル情報を利用した正・不正の検出など迎撃技術開発の最新事情までを解説する。</p>
著者
渋尾 欣弘 佐貫 宏 李 星愛 吉村 耕平 田島 芳満 古米 弘明 佐藤 愼司
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.100-109, 2017-05-01 (Released:2017-05-01)
参考文献数
15

近年,治水整備目標を超える規模の豪雨が増加傾向にあり,それに伴う水災害も深刻な問題となっている。これからの都市流域の浸水対策には,既存の治水施設や観測記録などの情報を効果的に活用していくことが求められており,特に浸水予測モデルが果たす役割は大きい。沿岸部低平地に都市部が広がるわが国においては,河川洪水,都市氾濫,沿岸部における高潮・高波などが複雑に都市浸水に影響し合うため,これらの事象を適切に評価しうるモデルが必要である。本稿では総合治水対策が進む鶴見川を対象に,河川・下水道・氾濫・海岸の各要素がシームレスに結合されたモデルを適用し,遊水地・雨水管理設備情報や時空間精緻なレーダー雨量等のデータを統合的に活用した,高度化された浸水対策への取り組みについて解説する。
著者
大沼 直治
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.485-496, 1988

東北インテリジェント・コスモス構想は, 東北地方の学術・技術・情報の集積を高めることにより, 日本の第三の極を作り上げ, 21世紀へ向けての日本ひいては世界の発展に貢献しようとするものであり, 国家プロジェクトとしての道を歩み始めている。その構想の概略と経緯について述べた。また, 産・学・官の協力の下に, マスタープランの策定, 実践的活動およびネットワーク作りを進めていくための今後の課題にも触れた。
著者
榊 剛史
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.855-858, 2017-03-01 (Released:2017-03-01)
参考文献数
6
著者
高橋 晴子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.665-674, 1992-11-01 (Released:2008-05-30)
参考文献数
12
被引用文献数
2 2

服装専門データベース「民博コスチュームデータベース<略称MCD>」の概要を紹介する。とくに, データ加工のための服装専門分類表および身装概念コード表 (シソーラス) の作成過程と問題点について述べる。分類表は, 生産から消費への流れを表す面と, 衣服, あるいは関連品それ自体を表す面の 2面からなるファセット分類である。身装概念コード表は, 服装専門分類表に基づき, 優先語を選ばす同類語をコード化した体系表示である。文献·画像資料のデータ加工については, この分類表とコード表の共有は可能であるが, 標本資料については, 分析の観点が異なることから, 標本独自のシソーラスに依っている。
著者
面谷 信
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.688-697, 2005 (Released:2005-01-01)
参考文献数
36
被引用文献数
3 3

紙とディスプレイの長所を共存させた快適に“読める”媒体として電子ペーパーが注目され,実用を目指した開発が精力的に進められている。本報告では,電子新聞・電子本などへの適用が期待されるこの新しい電子メディアに対する多様な期待の方向性についてまず整理を示す。そのうえで改めて電子ペーパーのねらい,実現形態,技術開発の現状,応用用途の見通しについて概説する。また電子ペーパーの目指す読みやすさに関する基礎研究として,ディスプレイ作業と紙上作業の差異に注目し,その作業性や疲労度について被験者を用いて定量評価を行った結果を紹介し,得られた知見についても述べる。