著者
後藤 基成
出版者
歯科基礎医学会
雑誌
歯科基礎医学会雑誌 (ISSN:03850137)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.96-109, 1968-03-30 (Released:2010-10-28)
参考文献数
51
著者
野地 澄晴
出版者
歯科基礎医学会
雑誌
歯科基礎医学会雑誌 (ISSN:03850137)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.189-201, 1997-06-20
被引用文献数
8
著者
堀尾 強 河村 洋二郎
出版者
歯科基礎医学会
雑誌
歯科基礎医学会雑誌 (ISSN:03850137)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.524-532, 1988

姿勢の違いが咀嚼運動に及ぼす影響を明らかにするために, 被験者16名につき坐位および仰臥位の2つの異なった姿勢における咀嚼運動パターン, その運動パターンと食品のテクスチャーとの関係を調べた。姿勢を坐位から仰臥位へ変化させることにより咬筋筋電図の振幅が減少し, 最終嚥下までの咀嚼回数, 咀嚼時間が増加した。また, 姿勢変化による咀嚼回数, 咀嚼時間の増加の割合は食品の硬度による差はあまりなく, 食品の付着性, 粘着性の大きい食品では仰臥位における増加率が小さくなる傾向があることが明らかとなった。各食品のテクスチャーと咀嚼運動の関係については, 付着性, 粘着性というテクスチャーを有する比較的軟らかいガム, チーズの咀嚼時には咀嚼筋筋電図の振幅や放電持続時間および咀嚼回数, 咀嚼時間が増大し, 咀嚼運動は食品の硬度ばかりでなく, 付着性, 粘着性の影響も強く受けることが見いだされた。<BR>本実験から坐位と仰臥位における咀嚼パターンの相違に及ぼす影響は食品のテクスチャーによって異なることが示唆された。
著者
山口 隆幸 浅見 知市郎 小林 寛
出版者
歯科基礎医学会
雑誌
歯科基礎医学会雑誌 (ISSN:03850137)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.127-141, 2002
被引用文献数
17

草食性動物で偶蹄目のニホンカモシカとオオツノヒツジの舌と舌乳頭について, 光顕と走査電顕により観察し, 比較解剖学的に検討した.<BR>糸状乳頭の外形に関しては, 両種ともに太い1本の主突起と, 細長い数本の副突起からなる. 糸状乳頭の結合織芯は, ニホンカモシカでは円筒形の基部の周辺から細長い2次芯が馬蹄形に並び, オオツノヒツジでは多数の小突起が馬蹄形に並び, 後方の数本の基部が癒合している. 茸状乳頭の結合織芯は, 両種ともに1次芯が先端の丸まった円柱状で, ニホンカモシカでは側面に縦走するヒダがあり, オオツノヒツジでは側壁や上面は小さく尖った2次芯でおおわれる. 上面には両種共味蕾を入れる小陥凹が数個ある. 舌隆起部には大型円錐乳頭が分布し, 芯の基部は大きく, 表面は多数の小突起 (2次芯) でおおわれる.<BR>有郭乳頭の数は, ニホンカモシカでは約20個, オオツノヒツジでは両側に数個ずつある. 中央乳頭部の溝側上皮内に多数の味蕾をもち, 輪状溝の底に漿液腺の導管が多数開口する. 両種ともに葉状乳頭はない. 舌根部表面は平坦で, 上皮下によく発達した粘液腺が分布する.<BR>以上から, ニホンカモシカでは舌隆起部の大型円錐乳頭の結合織芯はウシに酷似するが, 糸状乳頭と茸状乳頭の結合織芯はイエウサギのものに似る. オオツノヒツジの糸状乳頭の結合織芯は, 同じ偶蹄目で草食性動物のなかにあって, ニホンカモシカとプロングホーンとの中間に位置する立体構造をもち, この構造はさらにシロイワヤギからシバヤギへと複雑化し, ウシの癒合型へと進化したことが推測される.
著者
犬塚 則久 笹川 一郎 吉岡 敏雄 高橋 正志
出版者
歯科基礎医学会
雑誌
歯科基礎医学会雑誌 (ISSN:03850137)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.552-561, 1979

従来, 長鼻類の脱落した臼歯に関する記載が乏しかったので, その形態的特徴を明らかにするためにおこなった。<BR>アジアゾウ4頭からえられた臼歯11点について, 計測, 記載した。<BR>脱落歯の特徴は, 咬板数が少ない, 歯冠長が短い, 歯冠高が低い, 歯根が吸収されている, 近心の咬合面が滑らかで, 象牙質彎入が浅い, エナメル摺曲が不明瞭で, 遠心面の接磨面が広い点にある。<BR>歯根の吸収は, 遠心より近心, 中央部より頬舌両側, 上顎歯では頬側, 下顎歯では舌側の方が対側より顕著である。<BR>脱落歯のなかには, 3年間で歯冠高が14-15mm減少した例 (P1. I, 1-4) がみられた。また, 通常は近心から脱落するはずの臼歯において, 遠心の咬板の一部が3カ月早く脱落した例 (P1. 1, 5-7) がみられた。