著者
内田 充洋 石黒 稔 鈴木 隆
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.242-247, 2005-06-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5

NMURALPHOTOSYSTEM (NPシステム) は, 高品質なノンフラッシュの写真撮影のために新たに開発されたシステムであり, 2004年10月に, 対応フィルムカメラとしてNAUTRASを新開発, 対応フィルムとしてNATURASを新発売した.NPシステムは, フィルムの高感度と広ラチチュードを最大限に利用しており, F1.9の新開発レンズおよび独自の露出制御のNPモードを搭載したNATURASと組み合わせることにより始めて実現できた. 本システムにより, シャッターを押すだけで, ノンフラッシュの雰囲気があり, 自然な表情を捉えた写真が手軽に撮影できるようになった.
著者
吉田 成
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.559-568, 2003-12-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
19

本稿では, 写真表現の歴史について, 特に19世紀の写真表現に重点を置いて概観し, 写真技術の発達と表現の変遷について若干の考察を試みる.
著者
工藤 吉信
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.336-342, 1998-12-25 (Released:2011-08-11)

ピント位置では良く写るレンズでありながら, 背景や前景のいわゆるボケ像は, 2線ボケに代表される悪い描写をするレンズが数多く存在し, ボケ像の改善が望まれていた。このために, 我々は, 理想的なボケの結像状態の検討と, ボケを悪化させる要因の分析を行った。さらに, ボケ像改善の設計手法の比較・検討を行った。これらの検討を基に, 135用交換レンズSTF135mmF2.8 (T4.5) では, 従来にない方法でボケ像改善にトライし, その顕著な効果について確認をすることができた。
著者
大石 恭史
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.295-305, 2007-10-25 (Released:2011-02-17)
参考文献数
64

銀塩感光材料の分光増感技術の歴史を, その大きな流れを方向付けた次の主要な転換点に於ける, 技術革新過程に重点を置いて概観する: 1. 色素増感の発明, 2. 色素の進化-シアニン類の主流化, 3. 科学の役割-シアニン化学の確立, 4. 新合成法創出.
著者
増田 玲
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.4-7, 2015 (Released:2016-10-15)
参考文献数
6
被引用文献数
2

2013年に東京で開催された 「アンドレアス・グルスキー」 展は,巨大な作品による洗練された展示空間で注目された. 1990年代に台頭したグルスキーら,ドイツ現代写真は,いわゆるビッグ・ピクチャー時代をもたらしたことで知られる.ビッグ・ピクチャーには,作品を印画表面でアクリルにマウントする 「ディアセック」 がよく使われる.ディアセックを含む大型の写真作品の展示と保存をめぐって美術館が直面する課題について報告する.
著者
石黒 勝己
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.81, no.3, pp.258-262, 2018 (Released:2019-11-28)
参考文献数
10

春日古墳(奈良県斑鳩町)は,古墳時代後期の豪華な馬具や未盗掘の石棺の発見で著名な藤ノ木古墳に近接する直径約30 mの円墳である.この古墳は位置的にも時期的にも藤ノ木古墳との比較に興味が持たれているが,これまで発掘が行われていないことから,埋葬施設に関して不明であった.今回春日古墳墳丘外部に原子核乾板を検出器として設置しミューオンラジオグラフィーによる内部埋葬施設の検出を試みた.調査結果として,墳丘内部中心方向にミューオン透過量が高く土の厚さが薄い領域があることを検出した.これは,古墳中心部南北方向に奥行き6.1±0.5 mの空洞の存在を示す結果である
著者
仲澤 公昭
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.221-223, 2019 (Released:2021-03-26)

ズーム全域で優れた光学性能と美しいボケ味を両立させ,さらに小型軽量で機動性に優れるポートレートに特化したズームレンズの開発について紹介する.
著者
内山 常雄
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.361-370, 2004-08-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
17
被引用文献数
1

線条痕が同一の工具によって付けられたものか否かの判別は, 発射弾丸と発射銃器を結びつけるなど犯罪鑑識において重要な位置を占めている. その作業は, 経験を積んだ鑑定者による顕微鏡作業であり, その内容の客観化に画像解析の手法が用いられてきた. しかし, 扱う対象の条件の範囲が広く, 機械的処理が容易な分野ではない.

4 0 0 0 OA PENTAX K-1の開発

著者
大久保 恵慈
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.229-234, 2017 (Released:2018-08-31)

リコーはペンタックスブランド初の35ミリフルサイズデジタル一眼レフとしてPENTAX K-1を開発した.35ミリフルサイズフォーマットの撮像素子を採用するに至った背景とPENTAX K-1の特徴的な機能について解説する.
著者
江澤 寛
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.264-267, 2013-06-25 (Released:2014-06-17)
被引用文献数
2

オリンパスでは,キレイな写真を撮りたいが,“大きい,重い,難しい”が嫌だというユーザに向け,2009年7月にマイクロ一眼「OLYMPUS PEN」シリーズを開発・発売した.しかし,一方,“ファインダーでじっくり狙いたい”,“厳しい環境に耐えられるカメラを持ちたい”などの声もあり,それに応えるために,(1)新EVFシステム,(2)高画質16M新Live Mosセンサー,(3)FAST AF,(4)防塵・防滴マグネシウムボディー,(5)5軸対応手ぶれ補正システムなどの新技術を搭載した「OM-D E-M5」を2012年3月に発売した.本稿では,これら新技術の内,5軸対応手ぶれ補正システムの技術内容について紹介する.

4 0 0 0 OA LUMIX S1Hの開発

著者
玉置 亮輔
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.207-213, 2020 (Released:2021-11-02)

LUMIX GHシリーズは,卓越した動画性能とミラーレス一眼カメラならではの優れた機動性が市場で高く評価されてき た.近年は,インターネット動画配信拡大により,これまで以上にハイクオリティな映像を制作できる機器が求められている.本稿では,そのような需要に応えるべく開発したS1Hの動画性能と機動性を実現する要素技術について解説する.
著者
宮﨑 真二
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.46-52, 2017 (Released:2018-03-02)
参考文献数
4

日本カメラ博物館が2012年に寄贈を受けた『寫眞雜誌(脱影夜話)』は,以前から「日本最古の写真雑誌」として認識されているが,本寄贈品を内容調査した結果,再考すべき点が複数見出された.これについて検証と考察を行った.また後継誌との関連や,発行年と誌名の変遷,装丁などについても考察を行った.
著者
久下 謙一
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.65-69, 2016 (Released:2017-03-22)
参考文献数
44

原子核乾板に用いられる銀塩写真感光材料の像形成のシステムについて解説した.さらに銀塩写真感光材料での感光の原理と増感法について説明した.光と放射線での作用の違いによる,感光過程,像形成過程の違いを含めている.
著者
高田 俊二
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.76-82, 2014 (Released:2016-09-28)
参考文献数
26

欧州で興った写真術は,アメリカでフィルム産業として発展し,現在日本でデジタル産業として定着している.本技術史 では,写真産業の流れを導いたコンセプトとその技術革新のレビューを行う.その第一弾として,1870年代のイギリスにおける乳剤時代の幕開けに焦点を当てる.携帯可能な乳剤の提案に基づく乾燥乳剤ペリクルの開発中に見出された高感度技術オストワルド熟成によって新しい写真乾板産業が興った.
著者
小林 和夫
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 = Journal of The Society of Photographic Science and Technology of Japan (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.463-472, 2004-10-25
参考文献数
24

写真測量は物体 (主に地表面) を撮影したイメージから空間情報 (空間データ) を取り出す一つの手法であり, 1849年ロスダーが写真経緯儀を用いて平板写真測量を始めて行って以来, 今日までずっと測定用カメラや図化機などの発明考案が繰り返されてきた科学技術でもある.今やフィルムや印画紙に記録されていた写真はCCDやコンピュータなどに記録されるデジタル画像に代わり, 同様に写真測量においてもデジタル画像が用いられるようになったが, デジタル写真測量であってもその計測法の基礎数学は変わらない.本報は, 写真測量に関連する事項である, エラトステネスらによって定義された地球形状の変遷, 写真の発明, アナログとデジタルの写真測量, GIS (地理情報システム), そして76年前に撮影された大阪市の空中写真などを用いて実体視した判読結果などを歴史的経緯に触れながら解説するものである.
著者
鈴木 謙二
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.369-371, 1993-10-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
1

An eye controlled auto focus system was developed for SLR cameras, It detects where the photographer sees in the view-finder, then determines among 5 focus points provided in the view field, the nearest one to where he sees. The camera focuses the objective lens, using the focusing information obtained from the above determined focus point. The eye detection is achieved by an opto-electronical system, consisting of 2 IREDs, a small size area CCD image sensor, and a micro-computer. The capability and precision of the sight-line detection is enough to choose one of the arrayed focus points by the photographer's eye movement. It operates within a blink period, and even for those people with glasses. This paper discusses the concept and the structure of the eye controlled auto focus system built in our new SLR camera products.